2017年1月25日発売
喧噪の文化祭が終わり3年生が引退、残った1、2年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が?チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた密室の“鍵全開事件”、そして神秘の楽曲「惑星カロン」と人間消失の謎…。笑い、せつなさ、謎もますます増量の青春ミステリ、第5弾!
ノンフィクション作家・有賀雄二郎のもとに、林野庁の埼玉環境保全担当から突如連絡が入った。奥秩父の両神山の麓に“山犬”らしき大型動物の群れが徘徊しているという。息子の雄輝と共に現地に向かった有賀は調査を開始。カナダの大学で森林科学を学ぶ雄輝は、被害の様子をみてニホンオオカミではないかと仮説を立てる。次々に人を襲い始めた“山犬”に危機感を抱く2人は捕獲作戦に協力、正体に肉薄するが…。
「大きな雪堆積場の3つのうちのひとつに男性の死体を埋めた」若手刑事の仲野久が勤める北海道警に謎の手紙が届いた。捜査のため、久は無駄に色男な先輩刑事・根来と、被害者とされる男性の家族に会いに行く。その家の娘に何らかの「背徳の匂い」を感じ取った根来は、天才にして変態の専門家である美少年・志村春に相談することに。どうやら事件には犯罪の怪物・山森が絡んでいるようだが…。異色ミステリエンタメ第2弾!
関ヶ原で大勢が決したのち敵中突破を図った「島津の退き口」。窮地に陥った織田信長を救い、秀吉の出世の足がかりとなった戦国の“オールスター殿軍戦”「金ヶ崎の退き口」…。戦国で最も過酷な戦ー殿軍戦を堪能せよ。
小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。「ぼくは、人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死には至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族…そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。「孤人」に向き合うことはできるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。