2017年10月25日発売
ここに集められたのは、怪獣と戦ってきた時代の記録だ。巨大な絶望を前に、人類はいかに立ち向かい、いかに敗北したかーーアニメ版GODZILLA、唯一無二の前史が登場。
「私、火星人なの」 ーー必死なまなざしでそう語り続ける佐伯さんに、僕は恋をした。 夏休みの数学の補修を一緒に受けながら 毎日彼女のいる火星の白昼夢を見るほど、気持ちはつのるばかり。 誰もいない校舎で、夜のグラウンドで、ゲームセンターで、 佐伯さんとの距離はだんだん近づいていったが、 彼女は自分の家のことを決して話そうとしないまま、別れの時が迫っていた。 行き場のない想いを抱えた高校生たちの青春小説。(単行本『火星の話』改題)
元公安調査官の影山夏樹は新聞の求人広告を見て驚愕した。かつて北朝鮮で命を助けられたフランスの女性看護師と交わした秘密の暗号が掲載されていたのだ。彼女の身に何が?夏樹は急遽フランスへと飛ぶが、そこには「ジョーカー」と呼ばれる北朝鮮の伝説の諜報員の姿が。やがて、彼女の失踪の裏に国家を揺るがす重要な機密が浮かび上がる…。ふたたび諜報戦に巻き込まれた夏樹の運命は?緊迫のシリーズ第3弾!
東京、丸の内。 本命の一流不動産会社の最終面接で、 大学生の澪は唖然としていた。 理由は、怜悧な美貌の部長・長崎次郎からの簡単すぎる質問。 「面接官は何人いる?」正解は3人。 けれど澪の目には4人目が視(み)えていた。 長崎に、霊が視えるその素質を買われ、 澪は事故物件を扱う「第六物件管理部」で働くことになり……。 イケメンドSな上司と共に、憑いてる物件なんとかします。 元気が取り柄の新入社員の、オカルトお仕事物語! 本当に、面白いんです!!!
北海道・旭川。姿を消した幼子(おさなご)いいちゃんと、 友達の鴻上百合子を追って、 櫻子さんと僕、正太郎は、ある場所に辿り着く。 けれどようやく見つけた鴻上の言葉に、僕は絶句した。 「貴方のことが、世界で一番大嫌い」 そして彼女は、僕にとっての絶対的な秘密を突きつけ……。 (「わたしのおうちはどこですか」) ほか、ハロウィンにまつわるほろ苦だけど甘酸っぱい物語を収録。 運命的バディ、櫻子と正太郎が贈るキャラミステリ!
異世界転生したら乙女ゲームの悪役令嬢!? 中身はフツーの女子なのに誤解ばかりの嫌われ人生(涙) 遂には陰謀を企んだとの濡れ衣で一生幽閉、破滅エンド ……の寸前、騎士団長からいきなりプロポーズ!? 「ずっと見ていた。誰よりも優しく、可愛らしいお前を」 タカビー令嬢なんかじゃない本当の私に気づいてた!? ダンナ様はマジメに一途で、大人の包容力たっぷり☆ ラブラブ夫婦っぷりを、周囲にたっぷり見せつけて 「悪役キャラ」から「愛されキャラ」に変わるチャンス!? 目指せっ! 悪役令嬢の汚名返上!! 今日から愛され奥さま人生、はじまりますわっ!
施設に収容されたメアリー・ルイーズの耳には、今もロシアの小説を朗読する青年の声が聞こえているーー夫がいながら生涯秘められた恋の記憶に生きる女の物語「ツルゲーネフを読む声」。ミラノへ向かう列車内で爆弾テロに遭った小説家ミセス・デラハンティは同じ被害者の老人と青年と少女を自宅に招き共同生活を始める。やがて彼女は心に傷を負った人々の中に驚くべき真相を見いだしていく……「ウンブリアのわたしの家」。ともに熟年の女性を主人公にした、深い感銘と静かな衝撃をもたらす傑作中篇2作を収録。
「汝の意志するところを行なえ。これこそ法のすべてとならん」-- 〈中毒〉の鎖を断ち切り、囚われた心を解き放つために。 ある夜、運命的に出会った若き恋人たち。 意識変容と至高の愛をめざした、麻薬(スノー)の山への登攀が、いま始まる。 20世紀最大の魔術師にしてカリスマ的アーティスト、アレイスター・クロウリー自らが執筆し商業出版したことで大きな話題を集めた小説。出版当時、毀誉褒貶相半ばし、『ユリシーズ』と共に「「汚物と猥褻物」以外何も見あたらぬ」とも批判され、クロウリーがイタリアから国外追放となる原因ともなったが、悪名に反して理智的かつ道義的であり、自身をモデルにした登場人物からその実像が浮かび上がる点でも注目される、クロウリーの代表的著作である。 クインシー『阿片吸引者の告白』、ボードレール『人工楽園』、コクトー『阿片』、ハクスリー『知覚の扉』、バロウズ『裸のランチ』、ウェルシュ『トレインスポッティング』等、麻薬文学の系譜に燦然と名を刻む名著。 アレイスター・クロウリーの没後70年を記念する待望の改訳新装版。 ※本書は1987年刊、『アレイスター・クロウリー著作集 第三巻』「麻薬常用者の日記」の改訳新装版です。 日本語版への序(フランシス・キング) 序 第一章 ある夜の受勲者 第二章 攻撃 第三章 天翔ける馬車 第四章 桃源境にて 第五章 ヘロインのヒロイン 第六章 雪原の輝き 第七章 金の成る樹を求めて 第八章 ナポリを見てー祖国のためにー死ね 第九章 ガット・フリット 第十章 夢破れて
2005年ピューリツァー賞・全米批評家賞受賞小説 アイオワ州のギレアドという片田舎の町。 カルヴァンとバルトを愛読する老牧師が自らの死期を意識し、若い妻との間にもうけた幼い息子に手紙を綴る。南北戦争から冷戦期にいたる三代にわたる牧師一家の信仰の継承と屈折。帰郷した知己の青年と妻との関係。自らの揺れる心。隣人たちの人生ーー。 「私はこの本の虜になった」バラク・オバマ