2017年10月5日発売
法医学教室の白い解剖台に横たえられていたのは、セーラー服を着た美しい少女だった。少女は浴室で手首を切り、死亡。発見時、彼女の傍らには、親友である美少女が寄り添っていた。翌日、伊月は蔵の片づけを手伝いに行き、「即身仏」と思われる古いミイラ状の遺体を発見する。死を通して生を語る、法医学教室ミステリーの傑作!
湘南新宿ラインで痴漢事件発生。逃亡直後に死亡した容疑者の遺留品から空薬莢を発見、警視庁鉄道捜査班の刑事たちが捜査を開始する。だが聞き込みの最中、何者かにより襲撃され、さらには駅を狙うテロ予告が警視庁へ入る。真の狙いも目的地も明かさぬテロリストにとって、首都圏の鉄道利用者すべてが人質。複雑に入り組んだ鉄道網を巧みに使って暗躍する犯罪者に、鉄道マニアのテッパン班長・吾妻警視が情熱と知識で立ち向かう!
フォルゲート・ストリート一番地ーそこにはミニマリストで完璧主義者の建築家エドワードが手がけた家がある。最先端テクノロジーによって制御された立方体の建物。簡潔さが追求された室内。エドワードの厳しい審査をパスした者だけがここに入居を許される。だがこの家に住む女性たちには、なぜか次々と災厄が訪れるのだったー。この建築家は一体何者なのか?この家に隠された秘密とは?交錯する語りから驚愕の真実が明かされていくー映画化決定の新時代サスペンス。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー
現代日本SF誕生から60周年を記念して、第一世代作家6人の傑作選を日下三蔵の編集により刊行するシリーズ。第2弾は、日本SFの巨大なる父、小松左京。デビュー短篇にして直木賞候補作「地には平和を」、小松自身が最も好きな自作と語る中篇「神への長い道」、そして半世紀前にネットワーク社会の弱点を予見した長篇『継ぐのは誰か?』ほか、人類進化を生涯のテーマとした小松SF傑作中の傑作8篇を収録。
チェ・ゲバラを、そしてラテンアメリカを描く大長編第2部。医師となったゲバラは、母国アルゼンチンを離れ、中米にたどり着く。軍人養成学校生、夜間救急医、街頭カメラマンなどをしながら、パナマ、コスタリカ、ニカラグア、グアテマラ…とカリブ諸国を“漂流”するうち、大国アメリカに蹂躙される小国の苦悩を目の当たりにする。義憤に燃えた彼は、やがて革命家としての道を歩みはじめるー。
どの藩の経済も傾いてきた宝暦八年、奥脇抄一郎は江戸で表向きは万年青売りの浪人、実は藩札の万指南である。戦のないこの時代、最大の敵は貧しさ。飢饉になると人が死ぬ。各藩の問題解決に手を貸し、経験を積み重ねるうちに、藩札で藩経済そのものを立て直す仕法を摸索し始めた。その矢先、ある最貧小藩から依頼が舞い込む。剣が役に立たない時代、武家はどういきるべきか!?
米空軍の美人中尉・エリスがF22で旅客機の背後に異常接近! しかも機関砲で照準を合わせた。同僚を殺したテロリスト〈牙〉を撃墜するために強行した訓練だったが、一般人を巻き込めば大惨事となる。日米合同演習中のこの暴挙をF15で制止したのは、航空自衛隊・鏡黒羽ー。天才女子パイロットが共闘する対テロ作戦。ベトナムで差別に喘ぐライダイハン(混血児)、韓国軍慰安施設を巡り、極秘裏に空戦が始まる。