2017年10月発売
エマ・ワトソン、トム・ハンクス主演、2017年11月10日全国ロードショー「ザ・サークル」原作。〈サークル〉によりメイの家族も救われ、すべては順風満帆と思えた。しかし〈サークル〉が推進する各種の運動に、メイは違和感を覚えるようになり……。
不動天馬は歴戦の「ひきこもりニート」である。彼の“神がかった”天賦の才が世に悪用されれば、世界のパワーバランスが一転してしまうからである。天馬はそう確信していた! だが、ついに恐れていた事態が起きる。天馬の知性に目をつけた超大国が、彼を拉致したのだ。しかし、天馬は思う。ついに時が来たと。世界が彼に動きだすことを求めてきたのだと。 「俺を手駒にしたいのならば、大統領の椅子を用意しろ」 天才ゲーマーが大統領になれば、どんな小国でも楽勝で超一流国に!? チート一切なしのアラフォー現代戦記が開幕する!
千年の昔、平安京・東京極(きょうごく)の古びた寝殿造の屋敷で、密かに壮大な物語を書いた女性がいた。その歴史上の名は藤式部、愛称は紫式部と呼ばれている。 藤式部が著した源氏物語・紫式部日記・紫式部集と、同時代を生きた仮名(かな)の名手で三蹟のひとり藤原行成が遺した日記「権記」との接点を手がかりに、藤式部はなぜ/いかにして陰謀渦巻く藤原摂関体制の渦中で「源氏物語」を書いたのか、「源氏物語」が語ろうとするものは何かに迫る、歴史に拠る源氏物語の深読みへといざなう意欲作。
14歳スーパー中学生作家、待望のデビュー 田中花実は小学6年生。ビンボーな母子家庭だけれど、底抜けに明るいお母さんと、毎日大笑い、大食らいで過ごしている。そんな花実とお母さんを中心とした日常の大事件やささいな出来事を、時に可笑しく、時にはホロッと泣かせる筆致で描ききる。今までにないみずみずしい目線と鮮やかな感性で綴られた文章には、新鮮な驚きが。 友人とお父さんのほろ苦い交流を描く「いつかどこかで」、 お母さんの再婚劇に奔走する花実の姿が切ない「花も実もある」、 小学4年生時の初受賞作を大幅改稿した「Dランドは遠い」、 田中母娘らしい七五三の思い出を綴った「銀杏拾い」、 中学受験と、そこにまつわる現代の毒親を子供の目線でみずみずしく描ききった「さよなら、田中さん」。 全5編収録。 【編集担当からのおすすめ情報】 この秋、出版界の話題をさらう新人作家がデビューします。その名は、鈴木るりか。平成15年生まれの中学二年生。小学館が主催する「12歳の文学賞」史上初3年連続大賞受賞。その際、あさのあつこ氏、石田衣良氏、西原理恵子氏ら先生方から大絶賛を受けましたが、すごいのはその先です。受賞作をもとに、連作短編集に仕上げるため書き下ろし原稿を依頼したのですが、その進化がめざましく、3編の素晴らしい原稿が上がって来ました。 著者14歳の誕生日に、待望のデビュー作を刊行します。 是非、この新しい才能を感じてください。 目次 いつかどこかで・・・・・・・・・・5 花も実もある・・・・・・・・・・・58 Dランドは遠い・・・・・・・・・152 銀杏拾い・・・・・・・・・・・・・163 さよなら、田中さん・・・・・・182
森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていたー。自らの犯した深い罪ゆえに、自分を責め、他者を拒み、頑なに孤独でいようとする森二。うらぶれたアパートの隣室には、バンドネオンの息苦しく哀しげな旋律を奏でる美少女・沙羅がすんでいた。森二の部屋を突然訪れた『娘』冬香の言葉が突き刺さるー。森二の「奇跡」と「罪」が事件を、憎しみを、欲望を呼び寄せ、人々と森二を結び、縛りつける。更に暴走する憎悪と欲望が、冬香と沙羅を巻き込む!森二は苦しみを越えて「奇跡」を起こせるのか!?
蛸足大学の助教・ユーリー小松崎は、駆け出し作家の松崎有理と、学問の危機を救うため、嘘論文のでっちあげ投稿を開始!しかし、正義を振りかざす謎の機関「論文警察」の魔手が彼らに迫る!?抱腹絶倒の架空論文満載でおくる、著者ならではのサイエンス・ユーモア・サスペンス!
日本を代表する一大コンツェルンの中枢・河帝商事の創業者一族が相次いで殺された。相続争いと思いきや、被害者は一族の中で出来のいい方ではなかった…。ならば、劣等な者を切り捨てようという犯罪なのか!?警察庁から派遣されたキャリア捜査官・十常寺迅は、河帝商事の内部事情をよく知る秘書の灰原円に無理矢理協力させ、一族の暗部に踏み込んでいく。連続殺人犯の、恐るべき動機とは!?京大ミス研の鬼子(?)が放つ、シニカルでトリッキーな本格ミステリ的御家騒動、開幕!
マイリンクは幻想文学の巧みなテロリストである。(J・L・ボルヘス) 全15編が本邦初訳、ドイツ幻想小説派の最高峰マイリンクの1巻本作品集成。 『白いドミニコ僧』『ワルプルギスの夜』の2長篇小説のほか、 短篇8編とエッセイ5編を収録。 山尾悠子推薦 「百塔の街の迷宮の主、紙の王冠を戴く男。黄金の霧に踏み迷い、鏡や錬金術やドッペルゲンガーや両性具有者たちのイメージを辿っていけばひとは迷路の奥でその男に出逢う。出口も入口もなく、高い窓がひとつあるだけの寂しい部屋でかつてゴーレムに出逢ったことも忘れない。その顔は我々じしんの顔をしており、マイリンクの名は額にくっきり焦げ付いたひとつの指の痕のようだ。」
登場人物やあらすじは忘れても、不思議と記憶に残っている時代や時間がある。気鋭の児童文学研究者が、世界中の、また日本を代表する児童文学の名作を、「時」をキーワードに読み解き、読者と「時」と物語をつなぐ。
外務省職員が犠牲となった轢き逃げ事件。ただちに犯人として危険ドラッグ常習者が逮捕される。しかし、新宿署に異動した雪平のもとに「警察が逮捕したのは全然違う人だ」という目撃者からの電話が…。やがて事件を追う雪平と仲間に悲劇が襲いかかり、真相を暴くため、彼女は海を渡る。ベストセラーシリーズ、最新作!
バンクーバーの片隅で、人捜しを生業に暮らすノラ。相棒は狼の血を引く雌犬ウィスパー。私立探偵とジャーナリストのボス2人は彼女が事務所の地下室に住みついていることを知らない。そんなある日、ノラは15歳の少女が失踪したとの報せを受ける。それはかつてノラが産んで祝てた実の娘だったー。やがて浮上する15年前の事件との接点。さらに関係者が不審な死を遂げ…。異色のヒロイン誕生!
アウシュヴィッツ体験を持つユダヤ系イタリア人作家プリーモ・レーヴィの自伝的短編集。アルゴン、水素、亜鉛、鉄……化学者として歩んできた日々を、周期表の元素とからめて語る。科学と文学を高純度に融け合わせた逸品。 1 アルゴン Argon/2 水素 Idrogeno/3 亜鉛 Zinco/4 鉄 Ferro/5 カリウム Potassio/6 ニッケル Nichel/7 鉛 Piombo/8 水銀 Mercurio/9 燐 Fosforo/10 金 Oro/11 セリウム Cerio/12 クロム Cromo/13 硫黄 Zolfo/14 チタン Titanio/15 砒素 Arsenico/16 窒素 Azoto/17 錫 Stagno/18 ウラニウム Uranio/19 銀 Argento/20 ヴァナディウム Vanadio/21 炭素 Carbonio
武田信玄の父・信虎の謎の弟、勝沼信友。「山の民」として育てられたその男は、自らに流れる血の運命にのみ込まれていく。一方、罪を犯して流浪の末武田家に仕官した足軽大将の原虎胤は、その武勇から「鬼美濃」と恐れられ、外様ながら家中で重きをなしていく。乱国甲斐の統一を目指す武田信虎を挟んで、二人の男がある「呪」を背負いながら戦場を駆け巡る。最強武田のルーツを描く、女流ヒストリーテラーのデビュー長編。 本当の戦国の風景を、描きたかった。 「合戦のディテールと迫力、謎とどんでん返しというミステリー要素。呪いが信じられる土俗的世界と貨幣が流通する近代的世界がせめぎ合う独自の戦国を見事に作り出した圧巻のデビュー作だ」(末國善己 文芸評論家) 最強武田家のルーツを描く、女流ヒストリーテラーのデビュー長編小説。 兄のために生き、兄のために死ぬ。 信玄以前の武田家に、最強の虎と牙がいた。 武田信玄の父・信虎の謎の弟、勝沼信友。「山の民」として育てられたその男は、自らに流れる血の運命にのみ込まれていく。一方、罪を犯して流浪の末武田家に仕官した足軽大将の原虎胤は、その武勇から「鬼美濃」と恐れられ、外様ながら家中で重きをなしていく。乱国甲斐の統一を目指す武田信虎を挟んで、二人の男がある「呪」を背負いながら戦場を駆け巡るーー。 序 下総国本佐倉城 第一章 第二章 第三章 終章 大善寺
ある日突然、女子高生が家にやってきた。名前はハル。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。せめて彼の音だけでも聞きたいのだという(「童貞王子」)。就職したテレビ局。希望の部署でなく、燻っていた時、バーで菜穂と出会い付き合い始める。ある取材のためにかり出されたことから、菜穂との関係は変わっていってしまう(「スクロール」)。青春時代の疾走感、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。 各界から共感の声続出! 本が読めない僕でも、少しだけ読めました!! ーオカモトレイジ(OKAMOTO’S) わたしには想像もつかない男心をしりました。 変わりたいと望むけど、なぜか変わらないものを探している。 なぜだろう。女の人にはわからない。男の人たちにしかわからない。 「とんでもない青春」があるのかな。--飯豊まりえ(モデル) 「滑稽だな」と読み進めながら客観視していた自分に徐々に生温かいものが迫ってくる。何なんだろう。きっと本来誰しも自分の中で蠢いている何か。認めざるを得ませんでした。--桜井ユキ(女優) 上手く行かなくて寂しくて虚しくて、毎日毎日、知ってる事しか起きなくて。 僕はこのままどこに連れて行かれてしまうんだろう。僕とは関係ない所で生きてるこの小説の主人公たちに僕の欠片を見つけました。--岡山天音(俳優) 本を読んで彼らと同じ世界を生きていると思えたのは、初めてでした。--成田凌(俳優) ある日突然、女子高生が家にやってきた。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。うざがられたらいやだから、せめて彼の音だけでも聞きたいのだという。そんな彼女の名前はハル。そんなある日、隣からの物音で目が覚めてた僕は、ハルの元カレが引っ越しをしていることに気づき……(「童貞王子」) 高望みもせず、まあまあで生きていきたい。そこそこの会社にはいって、そこそこの生活をして、そこそこの幸せががあればいいと思っていたのに、人生うまくいかない。就活もうまくいかず、おまけに彼女は友だちに寝取られる、俺、いったいどうなっちゃうんだろう。(「麗しい美しい」) まぐれで就職できたテレビ局。希望の部署ではなく燻っていた時に、入り浸っていたバーで出会った菜穂と付き合うことになった。忙しい毎日のなか、何とか会う時間を作っていたのだが、ある事件取材のためにかり出されたことから、俺と菜穂の関係は変わっていってしまう。(「スクロール」) 青春時代の疾走感、やるせなさ、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。 童貞王子 麗しい美しい (パルプ・フィクション) まっすぐ立てない スクロール
我、信長を籠絡せり。主君の力量を見極め、弱点を探り、全力で取り入る。猿面の下に隠した野望。太閤秀吉、史上最大出世の秘密。猿に似た醜い容姿。武勇に優れるわけではない。智謀に長けているわけでもない。そんな秀吉が、なぜ信長に重用されたのか。そしてなぜ天下人になり得たのか。信長自身が信長の人生を語るーー驚きの着想で好評を博した『信長私記』に続く第二弾。今度は秀吉が自らの謎を明らかにする! 我、信長を籠絡せり。主君の力量を見極め、弱点を探り、全力で取り入る。猿面の下に隠した野望。太閤秀吉、史上最大出世の秘密を語る。猿に似た醜い容姿。武勇に優れるわけではない。智謀に長けているわけでもない。そんな秀吉が、なぜ信長に重用されたのか。そしてなぜ天下人になり得たのか。秀吉の「人に優しくされる能力」「人を動かす能力」。それらが培われたのは、謎に包まれた秀吉の幼少期にあった。信長自身が、信長の人生を語るーー驚きの着想で好評を博した『信長私記』に続く第二弾。今度は「豊臣秀吉が語る、天下人ができるまで」。
元アイドルの捜査一課刑事・七夕菊乃と、天才にして壊滅的な変人・アンコウこと深海安公。二人が挑むのは、密閉された倉庫や監視カメラの密林をすりぬけて殺人を犯す「量子人間」と…、警察官僚の権力争い!?FBIもお手上げの連続不可能殺人を阻止し、犯人を捕まえろ!『Q.E.D.iff-証明終了ー』『C.M.B.森羅博物館の事件目録』の著者入魂の、長編ミステリ第二弾!
マタギの矜持、いざ。 日露戦争の時代。二〇三高地、旅順攻囲戦の真っ只中にその男はいた。東北出身のマタギ、雨竜権左衛門。またの名を「熊撃権左」。山々で獣たちと命のやりとりを続けてきた彼にとっては、戦場など恐れる場所ではない。鬼神のごとき働きを見せる権左だったが、敵の攻撃から上官を庇ったことで瀕死の重傷を負ってしまう。 もはやこれまで、と悟った権左。しかし、目を覚ますとそこは魔獣たちが棲息する異世界の地だった。朦朧とする意識の中、異形の魔物に襲われている少女、リュチカを助けたことで家に招かれ、瀕死の重傷だった権左は手厚い世話を受けることになる。 義に厚い権左は、受けた恩を返すため、異郷の山野で獣たちを狩ることを決める。異世界にあっても、彼のマタギとしての腕は一級で、権左は自然とリュチカたちの暮らす村に溶け込んでいった。 そんな平和な日々の中、ある報せがもたらされる。それは化け物という形容すら生ぬるい怪物熊が、付近の村々を襲っているという内容だった。権左はマタギとして、そして恩人たちを守るため、三十年式歩兵銃片手に魂を燃やす。 狩り、喰らい、戦い、吼えろ! 生命滾らす異世界狩猟ファンタジー堂々開幕!!