2017年11月15日発売
またしても同僚の殉職を経験し、心身に疲弊の残る姫川玲子が入ったのは、葛飾署管内で起こった若い女性の殺人事件捜査本部。心機一転、捜査に集中する玲子だったが、すぐに行き詰まってしまう。有力な被疑者がすでに別の所轄に逮捕されており、情報が流れてこないのだ。玲子は、あらゆる伝手をたどり、事件の全体像を探りはじめるが…。
日本を代表する総合電機の巨大メーカー・コクデンは、巨額損失に端を発した不正会計の発覚から壊滅的な危機に追い詰められ、高性能の新型電池を使った市場開発のためにEV(電気自動車)の事業の可能性を探る。一方、経営不振にあえぐ軽自動車メーカー・イナズミでも新たな市場を求めて、EV開発へ動き出す。さらに、世界的自動車メーカー・タカバの専務・野中は次世代車として、EVを打ち出すことで社内のイニシアティブをとるべく、そのイナズミに照準を合わせて動き出すー。世界の状況が一斉にEVに向かって動きだしたいま、先手を取らねば生き残れない!めまぐるしく変動する市場とテクノロジーの激流の中、企業の生死をかけて戦う男たち!ビジネスの熾烈な世界を知り尽くした著者が活写するビジネス・エンターテインメントの決定版。
実業団「ワトー電器」所属でオリンピックを目指していたマラソン選手・千吉良朱里は、突然チームが休部となり、浪華女子大学で創設される駅伝部に監督として就任要請を受ける。すでに選手としてのピークを過ぎた朱里は、指導者としての道を歩む決意をするが、新設されたばかりの駅伝部は部員ゼロからの状態でスタートしなければならず…。スポーツ小説の名手が大学女子駅伝の世界をリアルに描いた青春小説の傑作!
柔道六段、元体育教師、息子は警察庁刑事局トップで、元教え子には地元警察署署長も。その経歴を存分に悪用して悪党退治に暴れ回る老人。彼こそが兇暴爺・三船敏三である!そんな彼に、ストーカー相談が。しかしこの女性、とにかく大柄で、狙われるようにも見えない。だが、護衛を続けるうちに怪しい影が…。敏三は、事件を解決に導けるのか!?愉快痛快破天荒!
一九六六年、ビートルズ来日時の武道館。熱狂する二階の客席から降ってきた白いパンティに、英国諜報部が掴んだ機密が隠されていた。二〇一七年、テレビ番組制作会社の女性社員が次々と失踪した。鍵は「ビートルズのテープ」。それは五一年の時を経て、日本国の領土を揺るがすものだった。迸るエロスと激しい諜報戦。暗躍する大国の組織にFIAの面々は立ち向かえるのか?芯まで熱いエロス&サスペンス!
「カシャ」敦士はシャッター音を真似た声を出す。脳内のカメラに響子の肢体を焼き付けるために。響子はアラフォーのシングルマザーだが、会社を経営しタイトスーツをまとう美熟女。しかし今、敦士にあられもない姿を見せる。焦らしに焦らされて本性を露わにしたドMの母親は、子ども部屋で喜悦の声をあげた(「卵かけごはん」)。淫らは、美味しい…性と食事の情緒を描く官能ロマン誕生。
何かにアツくなれる人生は最強に楽しい!外資系銀行秘書ノブコはオタ友の裏切り、職場のレイオフ旋風での傷心を乗り越え、復活しようとしていた。愛するアニメ『バイファロス』のスピンオフ映画化の一報を受けたのだ。だが、資金面で難航していると知り…ノブコが!徒兄弟タツオが!映画のためにすべてを捧ぐ、これぞオタク魂!共感&感動必至の猛烈オタ活動!!爆走エンターテインメント。
年寄りばかりを狙った騙りに、老夫婦が首をくくった。蓄えのすべてを奪われていた。再び定町廻り代理を命じられた日暮龍平は、若い猿回し夫婦を捕縛、夫は打ち首、病身の妻は放免とされた。妻お楽は故郷の会津に義父重右衛門を訪ねる。一切を聞き復讐の鬼と化した重右衛門は、あろうことか息子の俊太郎を拐かした!憤怒する龍平は親として剣をとり追跡するが…。颯爽時代小説!
「危ない」茶屋の看板娘お沙世が叫んだ。侍の駆る馬に、団扇職人の娘が撥ね飛ばされたのだ。侍は名乗ると、金を投げて立ち去り、娘は看病も虚しく死んだ。憤る札の辻の住人たち。だが、人宿「相州屋」の主忠吾郎は旗本の挙動に不審を覚え、仁左たちに探索を命じる。仇討ちに走ろうとする娘の父親を宥めつつ、策を練る忠吾郎の胸中は…。奉行が裁けぬ悪を討つ、第五弾。
火事を起こし、その隙に皆殺しの押し込みを働く盗賊千羽一家が江戸に入った。その報を受け、新庄藩火消通称“ぼろ鳶”組頭・松永源吾は火付けを止めるべく奔走する。だが藩主の親戚・戸沢正親が現れ、火消の削減を宣言。一方現場では九頭の龍を躰に刻み、町火消最強と恐れられる「に組」頭“九紋龍”が乱入、大混乱に陥っていた。絶対的な危機に、ぼろ鳶組の命運は!?啓文堂書店時代小説文庫大賞第1位シリーズ続刊。
ラテンアメリカ文学の「古典中の古典」、待望の翻訳成る!植民地支配を絶ち、独立して100年有余。迫りくる北の米帝国の脅威に対抗して、国家的統合へと向かう20世紀初頭のベネズエラの動きを、平原を舞台に、スリルに富む冒険物語と恋愛ドラマで描く大作。
フラメルを「フォロンの子で自分が生んだ」とコーティカルテが言ったことを契機に、ペルセルテは自らの恋心を意識し始めていた。一方、メニス帝国では、精霊関係の事件の急増から、反精霊の気運が高まっていた…。そんな中、フォロンとコーティカルテは、ディエスに追われている少女と出会う。少女の正体は?そして、フォロンを巡る恋の行方は!?クリムゾンシリーズ第10弾!
「陛下。いよいよ王になるべき時が近づいてきました」常識を打ち破る電撃作戦によって、広大な緩流県を攻め落とし一大勢力となったアルスロッド。職業“オダノブナガ”によるチートはもちろん、新たに“アケチミツヒデ”の職業を持つ女・ケララを加え、ますます精強となった家臣団を持つ彼を阻むものは最早なく、前王の遺児・ハッセを「大義名分」に王都上洛への侵攻を開始する!!信長の想定を上回る成果で急成長を続け、皆を引き込むアルスロッド。だが彼は、一つの問題を抱えていてー。『明智光秀を職業にしている女を信じるなんて、お前はうつけ者だ』職業“センノリキュウ”や“タケダシンゲン”も登場!?異世界チート覇王伝、第2巻!!本書だけの書き下ろし短編「フルールの水遊び」も収録!
あるところに一人の魔女がいました。名前はイレイナ。幼少の頃に読んだ「ある本」の影響で、長い旅を続けています。今回出会うのは、大きな鳥籠に住まう魔女、冷酷な王女と大怪盗、星屑の髪の少女と夜闇の髪の少女、「風車の都」の王女と女騎士、「信仰の都」から旅立った姉妹、未来を見通す謎の預言者、そして、敬愛する師匠と因縁浅からぬ黒髪の少女たち。新たな邂逅もあれば、懐かしい面々との再会も…。飽きもせずに、奇妙な事件に首を突っ込んで、厄介な人々との出会いと別れを楽しんでいるようです。「私も大好きですよ。-皆さんのこと」イレイナが綴る不思議な旅日記、まだまだ先は続きます。
大魔王が造り出した世界最強の生物兵器アイリス=クライシス。だが大魔王は知らなかったーアイリスが筋金入りの引きこもりニート気質だということを!ところが引きこもり生活を続けていたら、いつの間にか女神様として信仰されちゃって!?「いやいや、私は大魔王の娘なんだってば!」溢れるほどの魔力がもとで、スライムに懐かれたりドラゴン親子に決闘を挑まれたり、村人がだんだん増えちゃったりして…はたして夢の『働かない生活』は守れるのか?最強魔族なのに村人から可愛がられすぎな、怠けて無敵のアットホームコメディ開幕!!
仙道とまゆ、ユーリーの乗った飛行船が、音楽祭を数日後にひかえた芸術の都・月の古都に不時着した。そこは利き蜜師の権威が通じない特殊な町だった。一行は飛行船の同乗者である琴の名手・エイラの館に身を寄せることになるが、そこに漂う重く異様な空気が仙道を戸惑わせた。大祭の日、まゆはユーリーの影に潜む銀黒王に気づく。そして訪れた対決の時。まゆが選び取った手段とは…。迫力のスケールで描かれる利き蜜師の物語第三話。