小説むすび | 2017年4月25日発売

2017年4月25日発売

新訳 ジキル博士とハイド氏新訳 ジキル博士とハイド氏

ロンドンで弁護士業を営んでいるアタスンは、友人のジキルから遺言状を預かっていた。自分が死亡、3ヶ月以上行方不明、もしくは不在だった場合、恩人であるハイドに全財産を譲渡するという内容のものである。不審に思ったアタスンは、憎悪を抱かせるハイドを調べようとするものの、ジキルに止められてしまう。その後、街で殺人事件が発生しーー。人間は一者ではなく二者から成るものである……善悪の二面性に焦点を当てた世界的名作。 【アンドルー・ラングは「スティーヴンソンの奇抜な言動と風貌は男たちを虜にした。彼は私が会った男たちの中でも、男たちを恋に落とす力を飛び抜けて持っている人物であった」と書いている。(中略)クレア・ハーマンは「スティーヴンソンは、特に女性とともに過ごすことを好んだ」ものの「自らが同性に対して持つ性的魅力に彼が気付いていなかったとは考えにくく、むしろそれを楽しんでいた節がある」と解説している。彼自身はいわゆるストレートだったものの、そうした秘密の男世界については熟知していたのだろう。無論、ふたつの人格を持つ不気味な人物が巻き起こす恐ろしい事件を描いた怪奇小説として読んでも本書が十分に面白いのは間違いないが、そうしたことも踏まえてページをめくってみると、本書の持つ面白みがいっそう深まるのではないかと思っている】(訳者あとがきより)

初恋は坂道の先へ初恋は坂道の先へ

出版社

KADOKAWA

発売日

2017年4月25日 発売

=== 「本」をめぐる青春小説×ミステリー! ===  小学校の教師をしている25歳の研介。ある日、恋人の品子に一冊の本が届くと、彼女は失踪した。本の贈り主は品子が以前話していた「忘れられない初恋相手」なのか? 場面は変わり、中学2年生のしなこは敬愛する小説家、日向の家に通っていた。日向には、海人という不登校の孫がいる。彼は本をばらばらにする謎の行動をしており、その取っつきにくい性格に初めは馴染めなかったが、徐々に交流を深めていく。  舞台は夏、物語は、大人のパートと中学生のパートが交互に進んでいく。彼女はなぜ失踪したのか? ふたつの物語は終盤で見事に絡み合い、“目をつむって走り抜けると10年後の自分が見える”という伝説のある「未来坂」でのエピソードにつながっていく……。 〈選考時のコメントより〉  ●僕はこの物語を読んで感じた気持ちを形容する言葉を知りません。ただただ、ジタバタするほど面白かった。そして泣いていました。この物語が大好きだと世界中に叫びたくなりました(35・男・書店員)  ●どこにでもいる、特別に何か持っているわけでもない登場人物、なのに一人一人が生き生きとしていて、しっかりと心に残る(32・女・書店員)  ●『本』というものは、人を結びつけたり人の心を救ったりするすごいものだということが、まっすぐ書かれていて嬉しくなりました(36・女・書店員)  ●ありきたりな恋愛ものかと思いながら読んでいたら見事にだまされた。辻村深月や朝井リョウを最初に読んだ時を思い出した(28・男・書店員)  ●それぞれの世代がそれぞれの視点で風景を見つめ、生きている。眼差しが優しく、未来が明るく感じられた(36・女・公務員)  ●読み終えた後に、不器用な自分を少しだけ好きになれた気がする。(29・男・販売業)  ●やられた!と声に出してしまいました。私も小説を読んで励まされ本のおかげで出逢えた人もいます。感情移入して夢中で読んでしまいました(18・女・高校生) 第1回ダ・ヴィンチ「本の物語」大賞〈大賞〉受賞作に、文庫化にあたり短編「かなたの小説」を収録。

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