2017年4月25日発売
シミが死んだという。あの頃、シミの部屋に流れていた音楽の名前は、いまだにわからない。あそこにいた連中の行方も。でもたしかなのは、ぼくらは音楽みたいに会話を交わし、怪しいバイトに手を染め、とびきり美味いアボカドスープを飲んだってこと。だけど、シミが死んだって、本当なのだろうかー?誰もが通り過ぎてきた人生の断片を、鮮やかに、ときに痛切に、詩的文体で描き出す。オルタナティヴ文学の旗手・坂口恭平が放つ、傑作青春小説。
9歳での初恋から23歳での命がけの恋までーー彼の人生を通り過ぎて行った、10人の乙女たち。 バルガス・リョサが高く評価する“ペルーの鬼才”による、振られ男の悲喜劇。ダンテ、セルバンテス、スタンダール、プルースト、ボルヘス、トルストイ、パステルナーク、ナボコフなどの名作を巧みに取り込んだ、日系小説家によるユーモア満載の傑作長篇! いつもほかの男と去っていった僕の愛しき戦友たちーーもしくはスペイン版第三版・メキシコ版初版への序文 絵空事への弁明ーーもしくはスペイン版第二版・ペルー版初版への序文 プロローグーースペイン語版初版への序文 第一章 カルメン 第二章 タイス 第三章 カロリーナ 第四章 アリシア 第五章 カミーユ 第六章 アレハンドラ 第七章 アナ・ルシア 第八章 レベカ 第九章 ニノチカ 第十章 イツェル エピローグ 解説 リカルド・ゴンサレス・ビヒル
「俺の名は『ユウキ・グレン・オーガス』!ラバールの聖騎士である!」宿敵との決戦の果て、奈落へと堕ちた聖騎士ユウキ。彼が目覚めるとそこは、見慣れぬ建物が並ぶ異形の街ー現代日本だった!警官に補導されたり妹に魔剣を折られたりしたユウキは、いろいろと勘違いしたまま高校に通うことに。鎧を着て通学したり異世界での旅の思い出を語ったりと、周囲から重度の中二病認定されながら学園生活を送るユウキ。しかしそんな彼のぶれない聖騎士っぷりが、悩みを抱える少女達の心を救っていき…!?これは、異世界の聖騎士さんが囚われの姫の涙を止める物語…かな?
好きな時代は古代ローマ、尊敬する偉人はローマの英雄ユリウス・カエサルーそんなローマ好きの高校生・糸原聖也はある日、月の女神を名乗る美女に異世界へと転送される。そこは古代ローマそっくりの世界。セイヤは憧れのカエサルに出会えたが…異世界のカエサルはユリアという名の金髪美少女だった!!ユリアの家に住むことになったセイヤは、衰退するローマを変えるユリアの夢を知り、協力を誓う。ところがユリアは女好きで借金まみれの問題児!?セイヤはユリアが計画する公共事業とイベント開催の資金を借りに行くことになりー!?少女の夢が世界を変える異世界英雄ファンタジー、堂々開幕!
世界最大の情報機関『大図書館』には『死書』を扱う『史書記』がいる。彼らの使命は、無作為に人に取り憑き、過去の事件を再現させる霊物『死書』の回収。新人史書記レイン・ジークは、正式に史書記の認可を受ける儀式『神授式』へ参列するためシュレイの街を訪れていた。街を訪れた史書記は、レインを含め七人。親交を深めようとした矢先、『D・C・アドラー』を名乗る人物から、史書記を標的とする連続殺人予告が七人の死書に浮かび上がる。第一の殺人が起きたのち、容疑者となったのはレインで…!?これは死書の再現か、意志のある殺人か。-すべてを暴け。そしてー「この七日間の真相は?」
崔致修殺害事件は関わった者たちの処刑で幕を下ろした。 平穏を取り戻そうとしていた平沙里は干ばつに襲われ、崔参判家の財産を狙う没落両班の趙俊九は妻子を連れて乗り込んできた。 災厄は続く。コレラの流行が多くの死者を出し、参判家の跡取り娘・西姫は後ろ盾となる人々を失った。翌年には麦が大凶作となり、趙俊九はこの機に乗じて参判家の実権を握るべく卑劣な手段で攻勢に出た。幼いながらも西姫は当主として果敢に立ち向かい、寿童、吉祥、鳳順、俊九に反発する一部の農民と共に、大胆な反撃に出た。誇り高き西姫の戦いがここから始まる。 第一部 第三篇 終わりと芽生え 十一章 救われた魂 十二章 荷車に乗った少年 十三章 レンギョウを摘んで 十四章 斜陽の挽歌 十五章 帰ってきた任の母 十六章 李府使家の坊ちゃん 十七章 西姫の外出 十八章 襲撃 十九章 欲情のいけにえ 二十章 金書房の女房 二十一章 底なし沼 第四篇 疫病と凶作 一章 ソウルから来た客たち 二章 発病 三章 私刑 四章 至る所に死に神が 五章 生と死 六章 ポソンを照らす日差し 七章 酒幕で会った老人 八章 帰郷 九章 世論 十章 浮雲のような幸福 十一章 牛観の下山 十二章 騒動 十三章 凶作 十四章 生ける屍しかばね 十五章 わが友、カラスよ 訳注 崔参判邸の見取り図 訳者解説