2017年6月15日発売
本好きの高校生・片倉彰文は、大切な何かが記憶から失われているのではないか、という感覚に襲われる。そんなある日、少年は突如、友人の甲斐浩太郎と共に小説投稿サイト“悪魔の書架”の中へと召喚された。現在、“悪魔の書架”が管理する物語の一部が“紙魚”と呼ばれる存在に蝕まれ、世界記憶からも失われようとしているらしい。少年は全ての物語を救うため、記憶ごと失われてしまった“大切な存在”を取り戻すためー悪魔と契約し、“想像”を“創造”にする能力を手にする。巨匠・水野良が贈るー新時代を切り開く、ビブリオン・現代ファンタジー!
人々に感謝され、頼りにされたくて高校教師となった青年・助。ある日彼は、災いをもたらす魔女・レクラハによる事故に巻き込まれ、何故か彼女の身体を手に入れてしまう。そして中身は自分一人のまま、2つの身体を行き来して学校教師と魔女の二重生活を送ることに。そんな状況に助は、これなら魔法で人助けができる!と喜ぶがーなんとレクラハの身体は“人々から恐れ嫌われる”ことが魔力の源だった!自分の望みとは相反する、矛盾した状況に頭を抱える助。そこへ、異世界から次々とレクラハを追って魔女たちがやってきて…?好かれ嫌われ大忙しな学園魔女コメディ、開幕!
ごく普段の腐女子・早乙女朱葉のスペースに同人誌を買いに来たのは、ごく普通の腐男子・桐生和人。ただひとつ、ごく普通と違ったのは、二人は高校の教え子と教師だったのですー。イケメン生物教師の真の姿がもっさり残念メガネ男子かつ同じ沼の狢…だと…!?そう、これはー教え子を神(絵師)と讃えるイケメン腐男子先生と、とある腐女子の物語。こんな先生に教えられたい!?共感しすぎるオタクラブコメ登場!!!!!
役者志望の「僕」は、その日もオーディションに落ち、ふらりと小さな居酒屋に入った。壁いっぱいに貼られたサイン色紙に、有名選手の記念バット…。目黒区蛇崩。著名人が通い続ける実在の店の、伝説のおやじ。彼の八十余年の強烈な生き様は、今に迷う人たちへ、勇気と希望を与えてくれる。傑作長編小説。
東京で初めての出産を間近に控えた遼子。だが突如、夫が海外に赴任することになったため、実家のある大阪で里帰り出産をすることに。帰ってみると、どこかおかしい。仲が良かったはずなのに誰も目を合わせようとしないし、初孫なのに、両親も妹も歓迎してくれていないような…。私の家族に何があったのか?
結婚して専業主婦となった29歳のひかりだが、家事能力はゼロ。こんなに嫌いな家事が一生続くだなんて…これがゴールなら、わたしは誰とも恋なんかしない!(「かわいい結婚」)。いまどき女子の本音をおしゃれに鋭く描いて大人気の著者が、結婚生活の夢とリアルをコミカル&ブラックに描く、3つの短編集。
「人間の視点で物を考えないでください」動物オタクの天然系巡査・薄圭子のアニマル推理が大爆発!ペンギン、ヤギ、サル、ヨウム…現場に残されたペットの生態から、常識はずれの発想で真犯人をあぶり出す。コンビを組む元捜査一課の鬼刑事・須藤友三も、薄を認め始めるが。大好評シリーズ、待望の第3弾。
二宮光二郎七十五歳、元理科教師で趣味は分解。大抵の故障はすぐ直す。ただし最近頭の調子がイマイチで、家族はちょっと困ってる。そんな俺のじいちゃんが、草刈り中の老人を刺したって!?クセありじじばばも巻き込み、浪人生活まっただなかのかけるは、真犯人を捜せるのか。「二人で一人」の迷探偵が大活躍!
霧ヶ峰高原北西の鷲ヶ峰に登った会社の同僚男女7人。山頂にあった石地蔵を持ち去った彼らを次々不審な死が襲う。メンバーの一人は地蔵の来歴を調べ、意外な事実を突き止めるが…。表題作「鷲ヶ峰物語」、谷川岳の雪崩事故から生還した男と、死んだ友人の娘との愛憎を描く「谷川岳春色」他、全5編収録。
東京調布で浪人生の死体が見つかった。現場には時限爆弾を作っていた痕跡があり、その部屋の住人で被害者の親友・橋本が行方不明に。やがて、京都駅長に奇妙な脅迫状が届く。「古都の景観を損なう醜怪な京都駅を建て直せ。さもなければ爆破する」犯人は橋本なのか?そして、十津川警部は京都駅を守れるのか?
僧侶となって正体を隠す、伝説の大悪党・河内山宗俊に強引に連れて来られた超高級料亭・百川。そこで魚之進は、兄が遺言に残した「この世のものとは思えないほどおいしいもの」-ケイクをついに口にする。ケイクを作らせた主はいったい誰なのか。“美味の傍にいる悪”は、もうすぐそこにいる!?
親友の耀子が、曰く付きの大金を持って失踪した。被害者は耀子の恋人で、暴力団ともつながる男・成瀬。夫の自殺後、新宿の片隅で無為に暮らしていた村野ミロは、耀子との共謀を疑われ、成瀬と行方を追う羽目になる。女の脆さとしなやかさを描かせたら比肩なき著者の、記念すべきデビュー作。江戸川乱歩賞受賞!
世界征服を企む魔女を倒すため、ララ一行は大陸を北上する。道中足を踏み入れたのは、黒魔術に支配されている「死の街」。そこで囚われの身となったバビロンは、仲間たちの驚異的な能力を目の当たりにした。結束を深めた彼らは、満を持して最終決戦に挑むのだった。愛と勇気を描いた冒険ファンタジー、第5作。
ついに魔女アイガイアとの決戦の時を迎えた。度重なるピンチを乗り越えてきたララだったが、あと一歩のところで敵を倒す「天使召喚」に失敗してしまう。いったいなぜ?絶望の淵に突き落とされた彼女に、差し出されたものとは。困難に挫けず、仲間たちの知恵と力を合わせて戦う人気シリーズ、圧巻の結末!
船長の地元で暮らし始めた万次郎は、まだ完璧でない英語に加え、算数や理科の基礎を習得するため、小学校へ通うことに。年下の子どもたちとの交流を経た十六歳の少年は、捕鯨船の上級船員に必要な資格を得るべく、バートレット・アカデミーへの進学を決意する。著者が精魂込めた歴史大河小説、沸き立つ!
ゲームオーバー寸前!?崖っぷちのスマホゲーム制作会社「テノヒラ幕府」に集まった面々は、夢追い系の絵描きから、一流企業出の元偉いオジさんまで、来歴もマインドもてんでバラバラ。その作務衣の歴女が社長だって?先行き透明度ゼロのスマホゲーム戦国時代を生き延びるために、彼らの挑戦が今始まる!
ヘッドハントされて邦銀を退職、アメリカ系の投資銀行に転職した西田。大手医薬品メーカー同士の対等合併という大型案件に挑むのだがー横取り、リベート、詐欺的商法が横行する外資の暴走。日本経済が蹂躙される実態を描いたベストセラー『小説 ザ・外資』を改題。著者があとがきを新たに寄稿した新装版。
親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。武家の身分を捨てて職人となった治兵衛を主に、出戻り娘のお永とひと粒種の看板娘、お君が切り盛りするこの店には、他人に言えぬ秘密があった。愛嬌があふれ、揺るぎない人の心の温かさを描いた、読み味絶品の時代小説。吉川英治文学新人賞受賞作。
お国入りの一行は加賀藩領内に入り、婚約者琴の待つ金沢を目前にした高岡の名刹・瑞龍寺で、藩主綱紀に襲撃者たちが襲いかかる。藩士を励まし応戦する数馬に、「加賀の闇を見せる」と綱紀は決めた。琴との婚姻も、そのひとつなのか。休む間もなく数馬には、越前松平家を探る新たな命が下される。