2017年9月発売
お家再興を目指す、女にしては少々逞しいアレクシアの前に現れたのはーー「あなたの執事でございます。さあ、存分にお蹴りください! そして男装してください!」ドMな執事の力と兄の名を借り、いざ帝国攻略!!
遂に居場所を手に入れたナギ一行だったが、ブラックギルドの圧迫面接を受けるエルフの冒険者少女と偶然出会い、助けてしまう。彼女は不運を引き寄せてしまう体質もちだというが……?
隣国・トワイルと戦争に突入し、必死に領地を守るアイリス。領民たちと力を合わせ危機を乗り切ろうとする彼女の元に、第一王子アルフレッド戦死の知らせが!? ワーキングお嬢様、望む未来をつかむために奔走する!
上高地で有馬英継の刺殺体が発見された。安曇野で農業を営む二十歳の青年だ。穂高登頂を目指した五人のパーティのリーダーだったが、折りからの雪で下山を余儀なくされ、上高地まで引き返してきたその翌朝のことだった。そして英継が山に出かけた日に、父の国明は舞鶴に出かけて行方不明となっていたのだ…。長野県警安曇野署・道原伝吉の捜査で次第に明らかとなってきた不可思議な過去と新たな殺人事件!?舞鶴で何が起きていたのか?上高地・舞鶴・小浜を舞台に描く、書下し長篇旅情ミステリー。
いとこのユースティスとともに、突然ナルニアに呼び戻されたエドマンドとルーシーは、カスピアン王やリーピチープと再会し、行方不明の7人の貴族を探す船旅に同行することに。だが行く先々の海域には、未知の生き物や、一行の心を惑わす不思議な出来事が待ち受けているのだった。
再会は雪降る静かな夜だった。店にやって来た女性は、流葉爽太郎の中学時代の級友・菜摘。ふと淡い思い出が蘇る。もちろん彼女の訪問には理由があった。それは日本初上陸となる海外ファッション・ブランドの広告制作依頼。彼らの前に立ちはだかる無数の壁、少しずつ近づく二人の距離。そして、プライドをかけた広告戦争の行方は!?流葉シリーズの新たなシーズンが始まる!
「古いもの」が好きなケンは、古代遺物の『レコード』が奏でる魅惑的な調べに聴き入る毎日を送っていた。そんな彼が恋をしたのはジャケット写真の中で微笑む女性。「彼女に会いたいんだ」大それた願いは思いがけぬ出来事を招き…。(「ボクはニセモノ」)中古品やおさがり、古いものに宿る思いが巻き起こす物語を、ユーモアとシニカルで包み込んだすこし不思議な短編集。
「杉原爽香の娘を殺して」夜明け前の公園で交わされた契約が、危険な事件の連鎖を誘い込む。不穏な思惑などつゆ知らず、学校行事の一環で山間のキャンプ地に赴くこととなった爽香と娘の珠実。楽しいはずの旅行先で、殺意は着実に迫りつつあった…。新たな事件、移ろう人間関係、それぞれの成長。登場人物が読者とともに年齢を重ねる大人気シリーズ第三十弾!
辻堂で発見された女性の惨殺死体の状況は、すでに犯人が死亡したはずの三年前の猟奇連続殺人、通称“アラストル事件”を彷彿とさせるものだった。藤沢南署の若手刑事・佐倉真理子と、幼馴染みのニュースキャスター・水瀬智世は、協力して犯人を追うが…。殺人の連鎖に、加熱する報道合戦とネット世論、翻弄され続ける警察。現代の犯罪の闇を抉る、傑作ミステリー。
国友塾大学文学部史学科の准教授・村主周一郎は、自他ともに認める西洋史オタク。講義には、取り上げる時代に合わせた「コスプレ」姿で臨む変わり種である。そんな村主の元に、次々と不可思議な事件が持ち込まれる。血塗られた伝説、怪しげな財宝探しに、奇妙な暗号。真面目だけど破天荒な教授が、歴史から得た知識を駆使して謎を解く、知的ユーモアミステリー。
八世紀後半、東北地方には蝦夷とよばれる先住民が独自の文化で生活を続けており、そこへ豊かな資源を求めて大和朝廷が侵略を始めていた。東北地方で滅ぼされたアビ一族の生き残りにして鮫狩りの少年アビは、鮫狩りの師匠オンガとともに想い人宇伽の影を求めて故郷へ。そこでアビが見たものはー。戦後児童文学を作り上げてきた著者が遺した感動の大作、初文庫化。
汐崎藩藩主・堀田家憲に御三家尾張藩主の姫との縁談が持ち込まれた。汐崎藩の御刀番頭・左京之介は、その「土産」に名刀「関の孫六」が献上されると聞いて不審を抱くが、ある旗本の所と、水戸藩にも関の孫六があることが判明する。いずれが本物なのか。そして水戸藩闇同心、尾張藩土居下組が「幻の名刀」を狙って襲い来るー。壮大なスケールに引き込まれるシリーズ第八弾。
「消息を絶った密偵を捜してほしい」-縁切り寺慶光寺の御用宿「橘屋」の用心棒・塙十四郎は、元老中の楽翁こと松平定信から密命を受けた。早速、越後入りした十四郎の前に現れたのは、二分された藩の実態と貧困に喘ぐ民百姓の姿だった。藩政を正すために十四郎がとった「秘策」とはー。弱き者への慈しみが溢れた著者の代表シリーズ、四年ぶりの書下ろし第十七弾。
つばきは、深川に移り住み、浅草で繁盛していた一膳飯屋「だいこん」を開業した。評判は上々だが、「出る杭は打たれる」とばかりに、商売繁盛を快く思わない者もいた。廻漕問屋「木島屋」から、弁当を百個こしらえてほしいという大口の注文を受けたのだが…。浅草とは仕来りの違う深川に馴染もうと、つばきは奮闘する。祭の興奮と職人たちの気概あふれる深川繁盛記。
美しい森と湖に囲まれた由緒正しい貴族屋敷。そんなすてきな家に住むお嬢さまのデイジーから誕生日のお茶会へ招待され、ヘイゼルは楽しい休暇を期待していた。ところがデイジーの両親は不仲だし、招待客の大人たちも何やら邪な計画があるようす。こんなんでお誕生日会は大丈夫?チョコレートケーキに、ジャムタルト、マカロンーご馳走を目の前にして食いしん坊のヘイゼルがほっとしたのもつかの間。紅茶を口にした招待客のひとりが絶命し、デイジーの父親が第一容疑者にされてしまった!探偵倶楽部にとって解かなければならない謎だが、それは同時にデイジーの家族全員を疑うことでもあり!?早くも少女探偵たちに試練のときが訪れる!
英国で大人気のロングセラーシリーズ第9弾! 嘘か真か!? 惚れ薬を入手したアガサはとうとう? 事件を解決に導いた代償として髪の毛を失ったアガサは、元通りに伸びるまでシーズンオフの観光地で心身ともに静養することにした。そこで耳にしたのは「魔女」と呼ばれる地元女性の評判。半信半疑で魔女の家を訪れたアガサは、法外な額をふっかけられたにもかかわらず、毛生え薬と、ついでに惚れ薬まで購入してしまう。ところがその直後、魔女が自宅で何者かに殺され、アガサが第一発見者に。惚れ薬を買ったとは恥ずかしくてどうしても警察に真相を明かせず、嘘に嘘を重ねるうち窮地に追い込まれていくアガサ。そしてとうとう、警部の飲み物に惚れ薬を入れるという暴挙に! すると、警部がみるみるうちに……!?
NYタイムズ、USAトゥデイ紙ベストセラーリストの常連作家、ついに日本上陸。 名門貴族の令嬢デボラは12歳のとき、ロクストン公爵家の跡取り息子オールストン侯爵ジュリアンとひそかに結婚させられた。だが真夜中のことだったので、デボラはよく覚えておらず、夢だとさえ思っていた。 8年後、デボラは貴族の体面を重んじてばかりの家を飛び出し、亡くなった兄オットーの遺児の世話をしながらバースで暮らしていた。ある日、決闘をして傷を負った美しい青年を森の中で助ける。その青年こそ、長くイングランドを離れていたジュリアンだった。彼は8年前の結婚を本当のものにし、跡継ぎを作るために帰国したのだが、互いの素性を知らないまま惹かれあう二人。やがてジュリアンは自分が探していた結婚相手がデボラだと知るが、素性を隠したまま結婚する。 愛に満ちた幸せな新婚生活を送っていた二人だが、ある日ジュリアンの正体が放蕩者と噂されるオールストン侯爵であることと、8年前の出来事をデボラは知らされる。大きな秘密を隠されていたことにショックを受け、彼との愛が信じられなくなるが……