2017年発売
銀座の店「エトランジェ」を閉め、正義の前から姿を消したリチャード。新しい店の主として現れたリチャードの師匠シャウルから、情報を得た正義はイギリスへ飛ぶ。美しき宝石商を苦しめる過去の因縁とは?
就職浪人中の青年・楓は、小学生を助けようとして川で溺れてしまう。意識を失った彼は「死神」を名乗る男・刑部と出会う夢を見た。意識を取り戻したとき、楓の手元には刑部の名刺が残されていて…!?
毎週金曜日23時20分に始まるニュース番組のキャスター・愛優一郎はただのキャスターではない。甘いマスクで女性の心を蕩かすだけでなく、明晰な推理力で社会の闇を斬る「キャスター探偵」なのだ……!
田舎生まれの女子高生・すずめは、上京初日に彼女を助けてくれた獅子尾に生まれて初めて恋をする。一方で同級生・馬村からは告白されて!? 大人気ピュア恋コミックス原作の映画を小説で!
ついに兀朮率いる金軍と、南宋の岳飛軍と張俊軍を併せた全軍が激突! 両者一歩も譲らない戦いが展開された。一方、南宋有利に進む中、秦檜には別の思惑が──。中原で蠢動する第四巻。(解説/鳴海章)
結婚準備を進める私の前に、見ず知らずの「兄」と名乗る男の子が現れる。最初は戸惑うけれど、距離が縮まるうちに、私はその正体を思い出す。封印していた過去の挫折経験とともに。(解説/江南亜美子)
取引先のビルの完成披露パーティに招かれた純粋な吸血鬼であるフォン・クロロックとその娘で人間とのハーフのエリカ。しかし、パーティの開宴と共にまるで猫のたたりのような不可解な事件が頻発する。新しく建てられたビルに隠された猫にまつわる恐ろしい秘密とは!?表題作のほか『土曜の夜と吸血鬼の朝』『吸血鬼に賞罰なし』の2編を収録。“吸血鬼はお年ごろ”シリーズ、新装版第16弾!!
ガイドや通訳をしながら南太平洋のバヌアツに暮らす彩実は、東日本大震災からしばらくの後、父の訃報を受けて故郷の北関東の町に一時帰国する。放射線被害についての危機感の相違や、保守的な家族たちの思考と言動に噛み合わない思いを抱くうち、「アオイロコ」という奇妙な風土病の噂を耳にする。そんな中、彩実の口中の腫瘍が悪性と診断され、入院することにー。坂東眞砂子、絶筆作品。
シャーマンの血をひく探偵ナルヒコと、神の子として生まれた天才暗殺者。ヘラクレスの英雄神話が現代に甦る。闇の奥深くに隠れた真の敵を倒すのは、果たしてシャーマンかそれとも英雄か。(解説/入江悠)
カメラマン見習いの晴人と、新米美容師の美咲。恋に落ちた二人だが、美咲は人の何十倍もの早さで年をとる難病を発症する。しかも、治療法はないと告げられ……。切なく哀しいラブストーリー。
那覇市内のレストランで、突然倒れた米兵から、新種の危険ドラッグの陽性反応が。偶然、現場に居合わせた反町、赤堀、ノエルの沖縄県警同期の3人は、捜査に乗り出す。だが、薬物事件は海を越え、東京でも続々と発生。そして、20年前に忽然と姿を消したノエルの父である元海兵隊員が捜査線上に浮上するが…。死をも招く危険ドラッグの全国への蔓延を阻止できるのか。好評の沖縄県警シリーズ!
早川涼子がグレイシス王国の第七王子ハーシェリクに転生して七年近くが経とうとしていた。相変わらず運動神経なし、魔力なしと、王族の中では残念だが、いつまでも大人しい王子を演じているわけにはいかない。ハーシェリクは前世の某世直し時代劇の如く行動を開始した。薬事件に関与したと思われる教会も怪しい動きを始め…。
IT技術者向け最大手サイト「@IT」の「エンジニアライフ」で絶大な人気を誇るIT小説「罪と罰」が新たな装いで書籍化! イニシアティブの代表、五十嵐トクロウの過去に何があったのかが分かる、書き下ろしエピソードも収録。 エンジニアを通してビジネスパーソンとしての働き方や組織の在り方について問題提起する、異色のIT小説。 1章 西からやってきた男 2章 粗にして野だが卑ではない 3章 ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル 4章 商品開発 5章 経験の価値 6章 その汚れた起源 7章 変革への序章 8章 あるいは仕様書でいっぱいの海 9章 夏の終わり 10章 変化する人としない人 11章 蜂群崩壊症候群 12章 採用計画 13章 聖域なき改革 14章 存在理由 15章 オッドマン仮説 16章 恐怖の報酬 17章 ロングショット 18章 失ったもの 19章 チャタムハウス・ルール 20章 全てのクズ共のために 21章 亀裂 22章 少数の犠牲 23章 命の別名 24章 ありがとうとさようなら 25章 エントロピーは増大し、不可逆である 26章 ずっとお城で暮らしてる 27章 折り合い 28章 ツーマンセル 29章 歩み去る人々 特別編 闇よ落ちるなかれ
途方もない博識と巧緻をきわめたプロット、極度に凝縮された文体ゆえに、“知の工匠”“迷宮の作家”と呼ばれるボルヘス。その全仕事の核となる、『伝奇集』と並ぶ代表作。表題作のほか、「不死の人」「神の書跡」「アヴェロエスの探求」などを収録。
白昼、老人は渋谷の交差点で何もない空を指して絶命した。死の間際、老人はあの空に何を見ていたのか。突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。老人が死んだ同じ日、一人の公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた。鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。
失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の小島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。-君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。
アルバイトをしながら、自分を見つめ直している佐多くんは、あるお屋敷で、突然やってきた一匹の猫とその秘書だという男に出会う。実業家のA・ニャンと紹介されたその猫が、過去に屋敷で起こった変死事件を解き明かす?!って、ニャーニャー鳴くのを通訳しているようだが本当?次々と不思議な出来事とニャン氏に出くわす青年の姿を描いた連作ミステリ。文庫オリジナルだニャ。
書店員がその年一番売りたい本を選ぶ書店大賞。今夜はその授賞式。杏子と多絵は初めての参加に華やいだ気分でいっぱいだ。二人が働く成風堂に、福岡の書店員、花乃が訪れる。書店大賞の事務局に届いたFAXの謎を解いて欲しいというのだ。一方、明林書房の営業部に勤める智紀も授賞式の準備に大忙し。しかし真柴から呼び出され、書店大賞実行委員長から、同じく不審なFAXについて相談を受ける。授賞式の開始は午後七時。無事に幕は上がるのか?! 〈成風堂書店事件メモ〉×〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉、両シリーズのキャラクターが勢ぞろい。書店員の最も忙しい一日を描く、本格書店ミステリ。
夏休みを迎えた美心国際学園(BIS)ビブリオバトル部は、造り酒屋を営む武人の家で夏合宿を開催する。夜、武人の両親や祖母を招待して行われたビブリオバトルのテーマは“恐怖”。部員たちはロウソク一本の明かりのなか、それぞれ得意ジャンルを生かしてとっておきの怖い本を紹介するが、投票段階にはある不思議な出来事が…。本格的ビブリオバトル青春小説シリーズ第二弾!