2017年発売
那覇市内のレストランで、突然倒れた米兵から、新種の危険ドラッグの陽性反応が。偶然、現場に居合わせた反町、赤堀、ノエルの沖縄県警同期の3人は、捜査に乗り出す。だが、薬物事件は海を越え、東京でも続々と発生。そして、20年前に忽然と姿を消したノエルの父である元海兵隊員が捜査線上に浮上するが…。死をも招く危険ドラッグの全国への蔓延を阻止できるのか。好評の沖縄県警シリーズ!
早川涼子がグレイシス王国の第七王子ハーシェリクに転生して七年近くが経とうとしていた。相変わらず運動神経なし、魔力なしと、王族の中では残念だが、いつまでも大人しい王子を演じているわけにはいかない。ハーシェリクは前世の某世直し時代劇の如く行動を開始した。薬事件に関与したと思われる教会も怪しい動きを始め…。
途方もない博識と巧緻をきわめたプロット、極度に凝縮された文体ゆえに、“知の工匠”“迷宮の作家”と呼ばれるボルヘス。その全仕事の核となる、『伝奇集』と並ぶ代表作。表題作のほか、「不死の人」「神の書跡」「アヴェロエスの探求」などを収録。
白昼、老人は渋谷の交差点で何もない空を指して絶命した。死の間際、老人はあの空に何を見ていたのか。突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。老人が死んだ同じ日、一人の公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた。鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。
失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の小島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。-君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。
アルバイトをしながら、自分を見つめ直している佐多くんは、あるお屋敷で、突然やってきた一匹の猫とその秘書だという男に出会う。実業家のA・ニャンと紹介されたその猫が、過去に屋敷で起こった変死事件を解き明かす?!って、ニャーニャー鳴くのを通訳しているようだが本当?次々と不思議な出来事とニャン氏に出くわす青年の姿を描いた連作ミステリ。文庫オリジナルだニャ。
書店大賞授賞式の当日、成風堂書店に勤める杏子と多絵のもとを福岡の書店員・花乃が訪ねてくる。「書店の謎を解く名探偵」に、書店大賞事務局に届いた不審なFAXの謎を解いてほしいというのだ。同じ頃、出版社・明林房書の新人営業マンである智紀にも事務局長から同様の相談が持ち込まれる。授賞式まであと数時間、無事に幕は上がるのか?!本格書店ミステリ、シリーズ第四弾!
夏休みを迎えた美心国際学園(BIS)ビブリオバトル部は、造り酒屋を営む武人の家で夏合宿を開催する。夜、武人の両親や祖母を招待して行われたビブリオバトルのテーマは“恐怖”。部員たちはロウソク一本の明かりのなか、それぞれ得意ジャンルを生かしてとっておきの怖い本を紹介するが、投票段階にはある不思議な出来事が…。本格的ビブリオバトル青春小説シリーズ第二弾!
強力な特殊能力を持って生まれ、少年期を共に過ごした三人の“在色者”。彼らは別々の道を歩み、やがて途鎖の山中で再会する。ひとりは傭兵、ひとりは入国管理官、そしてもう一人は稀代の犯罪者となって。『夜の底は柔らかな幻』で凄絶な殺し合いを演じた男たちの過去が今、明らかになる。
日本一ソフトウェアより2015年10月29日に発売されたPlayStationRVita用ゲームソフト。消えた愛犬・ポロと姉を探すため、昼とは全く違う顔を持つ「不気味な夜の町」を探索する少女が主人公の夜道探索アクションゲームです。夜道に現れる数多の「恐ろしいもの」「彷徨うもの」から逃げながら、大切なものを探し続ける少女の姿、そして身近な闇夜を舞台とした世界観が多くのゲームファンから愛され、雑誌「電撃PlayStation」にて「電撃PSアワード2015」インディーゲーム部門では第1位を受賞する等、話題を集めています。小説版では、少女視点のエピソードに加え、ゲームでは描かれなかった『姉』の物語が明かされます。
夢窓とは、虚無から円覚に開かれている目覚めの窓。その名を持つ禅僧・夢窓疎石は、武士の子でありながら九歳で出家し、南北朝の動乱の時代を生きた。両陣営のリーダーである足利尊氏や後醍醐天皇、さらには七代の天皇から師と仰がれた男の生涯を通して、謎多き時代を俯瞰する長編歴小説。
「ひさしや、ミミズク」今日も座敷牢の暗がりでツナは微笑む。山中の屋敷に住まう下半身不随の女の子が、ぼくの秘密の友達だ。彼女と会うには奇妙な条件があった。「怖い話」を聞かせるというその求めに応じるため、ぼくはもう十年、怪談蒐集に励んでいるのだが…。ツナとぼく、夢と現、彼岸と此岸が恐怖によって繋がるとき、驚天動地のビジョンがせかいを変容させるー。
富の谷。「行ったが最後、誰も戻ってこない」と言われ、警察も立ち入らない閉ざされた場所。そこにフランスの博覧会から脱走したウォーカロンたちが潜んでいるという情報を得たハギリは、ウグイ、アネバネと共にアフリカ南端にあるその地を訪問した。富の谷にある巨大な岩を穿って造られた地下都市で、ハギリらは新しい生のあり方を体験する。知性が提示する実存の物語。
中年探偵・佐藤秀之進から「相棒になろうぜ」と勧誘されて埼玉県警を辞め、新宿のバー兼探偵事務所で働き始めた佐藤龍二は、警視庁キャリア・八木が持ち込んだ依頼から、殺しを愉しむ「悪魔」の周辺を探ることになりー。探偵事務所「ダブルシュガー」最初の事件!
日本列島を震撼させた「歌舞伎町封鎖事件」から七年。伝説となった犯罪者“ジウ”に自らを重ねる新たな怪物“ダムド”が現れた。吹き荒れる殺戮の嵐、再び動き出す「新世界秩序」の陰謀、新宿署の東弘樹警部補に迫る危険…謎の男と対峙するのは、アナーキーなダークヒーロー“歌舞伎町セブン”!
旅姿の侍が内藤新宿で殺された。北町奉行所同心・河上惣三郎が探索を進めると、重兵衛の住む白金村へ向かう途中だったらしい。一方、堀井道場の師範代である左馬助は、訪ねてきた若侍の腕前に瞠目していた。その天才の名は、松山輔之進。兄の仇を討つために江戸へ出て来たというー。因縁に結ばれし男たちが江戸を奔る、人気シリーズ第三弾。