2018年1月31日発売
戦後80年の初夏、白衣一杖にすげ笠を被った88歳の沼田昭平は、豪華客船“太平象牙号”で南太平洋に向けて出発した。目的はニューギニア島で途中下船して亡き父の遺言を果たすこと。セピック河を遡り奥地のタントゴラン村にたどり着いた昭平は、そこでかつて瀕死の日本兵である父を助けてくれた部族の末裔に出会う。いまだに原始的な狩猟農耕と物々交換の生活をして平和に暮らす彼らに心動かされた昭平は、人生の最後の時間を村で生きる決心をする。しかし大国企業の天然ガス採掘の足音に脅かされる原住民たち。昭平は彼らとともに村を守り闘う決意を固める…。
フリーの漫画編集者・醍醐のもとに突如舞い込んだ、編集長就任依頼。一度は断るものの、前任の編集長・南部が不可解な死を遂げていたことがわかる。さらに、彼が生前「絶対に勝てる大人向けマンガ雑誌」を思いついたと話していたのにも興味をひかれ、依頼を引き受けることに。一方、出版関係専門の調査員・優希は、別の理由で南部の調査を任されていた。タッグを組んだ二人の手がかりは、作者不明の古い画稿・謎を追って辿り着いたのは、戦後史最大の謎と言われる国鉄総裁の迷宮入り事件「下山事件」だったー!?
「俺いま、すごくやましい気持ち」第15回R-18文学賞読者賞受賞作。忘れられない恋の記憶。出口の見えない家族関係。心揺さぶる鮮烈なデビュー作。
真夏の炎天下の公園で、涙が止まらなくなった人で溢れかえる世界で、人間が貨幣となり自らを売買する社会で。自分ではない何かになりたいと切望する人々が、自らの物語を語り始めたとき。祈り、覚醒、落涙、興奮、解放、震撼、驚嘆、共感、そして、希望。9つの物語がひとつに燃えあがり、あなたは歓喜に包まれる。
インドからアメリカに渡り、ささやかな幸福を築いてきた移民一家の日常が、ある夏のプールの事故で暗転する。意識が戻らない兄、介護の毎日に疲弊する両親、そして悲しみの中で成長していく弟。痛切な愛情と祈りにあふれる自伝的長篇。フォリオ賞、国際IMPACダブリン文学賞受賞作。
太上老君、元始天尊、通天教主、ついに動く!聞仲・趙公明・十絶陣に破竹の勢いで勝利する姜子牙。闡教・截教のぶつかり合いも本格化。次々に仙人が地上に舞い降りるー全訳第3巻!