2018年12月20日発売
キャンプ中に失踪した友人たちの捜索を頼まれた、探偵夕月と助手の亮太。依頼人の三浦とともに辿りついた山奥の廃工場で、彼らが見つけたのは、多数の人間が監禁・惨殺された痕跡だった。時は遡り一月前。工場に閉じ込められた六人が向き合わされた過去の罪。仲間の自殺に隠された真実を暴かなければ、死が待つ。過去と現在、二つの物語から逸脱種探偵が導く前代未聞の真相!
妖怪から相談を受ける『知恵の神』岩永琴子を呼び出したのは、何百年と生きた水神の大蛇。その悩みは、自身が棲まう沼に他殺死体を捨てた犯人の動機だった。-「ヌシの大蛇は聞いていた」山奥で化け狸が作るうどんを食したため、意図せずアリバイが成立してしまった殺人犯に、嘘の真実を創れ。-「幻の自販機」真実よりも美しい、虚ろな推理を弄ぶ、虚構の推理ここに帰還!
海賊島ー世界最大の歓楽街として栄える、海賊の一族が統べる都。ここへ強大な帝国の艦隊が迫る。彼らの要求は夜壬琥姫を水晶に閉じ込め生命を奪った、密室殺人の容疑者の引き渡し。拒否した海賊は仲介役に女性軍人レーゼ・リスカッセを招聘。両者一歩も退かず戦争の危機迫る中、レーゼは解決へ向け“ある大胆な賭け”に出る。一方、仲間の戦地調停士EDは姫殺害の謎解きへ。
中学生の由芽は気づいたら死んでいた。閻魔大王の娘・沙羅は私を殺した犯人を当てれば生き返らせると言う。そういえば、最近変なことが続いていた。担任の不倫写真が撮られたり、ダメ親父の描いた絵が高値で売れたり、なによりナイフで脅されて一度解放されてから撲殺されたりー。鍵は、不可解な状況を繋ぐ点と線。由芽はたった一人の家族のため、霊界の推理ゲームに挑む!
越前の名門、朝倉家で軍奉行を務める朝倉宗滴は、能登撤退戦で15歳の若者と出会う。のちの山崎吉家だ。吉家は敗戦の中で心が壊れ、言葉を失っていた。責任を感じた宗滴は吉家を手元に置き、親子のように接する。だが吉家24歳のとき、実父の謀反が露見し打ち首に。宗滴は所領半分と引き換えに吉家を救う。時が経ち、命の恩人であり父親代わりであった宗滴が病没する。後事を託された吉家は、朝倉家を守ることを固く誓うが……。 越前の名門、朝倉家。七代当主・孝景のころ、軍奉行を務める朝倉宗滴は生涯初めての敗北を喫する。能登深くに攻め入るも味方の裏切りに遭い、総崩れとなった。その撤退戦の中で宗滴は15歳の若者と出会う。のちの山崎吉家だ。吉家は敗戦の惨劇を目の当たりにして心が壊れ、言葉を失っていた。責任を感じた宗滴は吉家を手元に置き、親子のように接する。その後、仏門修行を経て周りの民とも打ち解け、吉家はついに言葉を取り戻す。だが、吉家24歳のとき、思わぬ災難が降りかかる。実父・祖桂が謀反を企てて露見し、打ち首となったのだ。宗滴は所領半分と引き換えに吉家を救う。時が経ち、朝倉家当主は父・孝景の後を継いだ義景の代になる。軍事は宗滴に、政務は従兄の朝倉景鏡に委ねられた。宗滴は加賀に攻め入り、一揆勢を次々に討ち果たしていった。だがついに陣中に倒れ、後事を吉家に託した。また、育成していた吉家以外の四将にも加賀侵攻の継続を指示したうえで病没する。命の恩人であり父親代わりであった宗滴の遺命に従い、吉家は朝倉家を守ることを固く誓う。が、のちに将軍となる足利義秋の保護、織田信長の畿内進出、宗滴門下・五将内の対立、そして当主・義景の気紛れと、時代の波に翻弄された名門朝倉家の土台は根底から揺らぎ始めていた。そこで吉家が打った秘策とは!
韓国の離反がアメリカの威信を傷つけ、彼らを激怒させた。更に韓国軍の玄武ミサイルが九州に襲来し、百人を超える民間人の犠牲者が出た日本でもヘイト犯罪が相次ぐ。一瞬だけ高まった和平の機運は砕け散り、中韓と日米は再びぶつかりあうことに。そして両者が激しい戦闘を行うのは、かつて旧日本軍が占領した因縁の場所・海南島。特殊部隊“サイレント・コア”を率いる土門一佐も、各小隊とともに最前線での戦いに身を投じるが、十倍以上の数で押してくる敵に苦戦続きの展開となってしまう。またそこへ、韓国軍の戦車部隊も登場してきて…!?
日本軍は第三次ビスマルク海戦に敗れ、ビスマルク諸島の制圧に失敗。以降、機動部隊で米輸送船団を叩くことで、補給線寸断を狙う戦略を採る。しかし、対する米国もトラック島沖にて日本輸送船団を攻撃し、戦局は膠着の一途を辿っていた。一方、欧州戦線では連日、米英の戦略爆撃を受けるドイツに疲弊が目立ち始める。中立を守るイタリアを動かすため、連合軍はマルタ島に進出。外交戦が活発化する中、ソロモン諸島沖にて輸送船を狙う連合艦隊と、護衛にあたる太平洋艦隊がついに激突。巨大空母四隻による一大決戦が幕を開ける。両陣営、新型戦闘機を導入した戦いの行方はー?
かつて、野良仕事に駆り出される子どもたちのために用意された架空の友人、言葉人形。それはある恐ろしい出来事から廃れ、今ではこの小さな博物館にのみ名残を留めているー表題作ほか、大学都市の展望台で孤独に光の研究に励む科学者の実験台として連れてこられた少女の運命を綴る「理性の夢」、世界から見捨てられた者たちが身を寄せる幻影の王国が、王妃の死から儚く崩壊してゆく「レバラータ宮殿にて」など、世界幻想文学大賞、シャーリイ・ジャクスン賞、ネビュラ賞、アメリカ探偵作家クラブ賞など数々の賞の受賞歴を誇る、現代幻想小説の巨匠の真骨頂ともいうべき十三篇を収録。
明治18年。6年前、京都逢坂山トンネルの事件を解決した元八丁堀同心の草壁賢吾は、日本初の私鉄・日本鉄道を経営する奈良原繁社長と、井上勝鉄道局長に呼び出される。高崎発の貨物第102列車が大宮駅で脱線し、そこから積んだはずのない千両箱が発見された謎を解決してほしいという。千両箱は、江戸幕府の要人にして高崎で刑死した小栗上野介が、幕府から持ち出した隠し金と疑われていた。草壁は小野寺乙松技師と共に、捜査のため高崎へ向かう。しかし矢先、爆弾騒ぎに巻き込まれる。更に現地では、千両箱の事情を知るとみなされていた、小栗の元従者が行方不明に。千両箱を狙う警察や、自由民権運動家の過激派、維新で困窮した没落士族たちが不穏な動きを見せる中、ついに殺人が!
旅先で訪れた図書館で、世界中の無名の死者の生涯だけを記録した書物に出会い、父親の項を読みふけるという表題作をはじめ、音楽的手法、絵画的手法、映画的手法と、自在に変化するスタイルで描かれた死と愛をテーマとする、幻想的で美しい、しかも皮肉な味わいをもそなえた九つの物語。アンドリッチ賞受賞作。
大学生のジョーは、授業で身の回りの誰かの伝記を書くことになった。適当な身内がいないため訪れた介護施設で、末期がん患者のカールを紹介される。カールは30年前に少女暴行殺人で有罪となった男で、仮出所し施設で最後の時を過ごしていた。カールは「臨終の供述」をしたいとジョーのインタビューに応じる。話を聞くうちにジョーは事件に疑問を抱き、真相を探り始めるが……。バリー賞など三冠獲得、衝撃のデビュー・ミステリ!
あの日は絶好のピクニック日和だった。女子寄宿学校アップルヤード学院の生徒たちは、馬車でハンギングロックの麓のピクニック場に向けて出発した。だが、楽しいはずのピクニックはいきなり暗転。ハンギングロックを近くで見ようと足を伸ばした四人の少女と、教師ひとりが消えてしまったのだ。何があったのかはわからぬまま。その事件を契機に、学院ではすべての歯車が狂いはじめる。カルト的人気を博した同名の映画原作、本邦初訳!
火星都市で研究されていたテレポーテーション技術の、初の人体実験。それは大成功を収めたかに見えたが、実験対象となった科学者の周囲で奇妙な事件が続発する。一方、火星の荒野で発見された12000年前の巨石遺跡は、地球も含めた太陽系全土に痕跡を残す古代文明のものと思われたが、破壊の危機が迫っていた。二つの謎を巡り、フリーランスの紛争調停人キーランは調査に乗り出す。『星を継ぐもの』の著者が放つ傑作SF!
極端にマイペースな振る舞いゆえに、周囲となじめず、一人で行動することの多かった相河一輝だが、動物行動学の講師として勤務する大学の同僚や学生たち、そして治療のため通い始めた歯科クリニック院長・水本育実との交流を通して、他者とのかかわり方に変化が生まれ始める。一方で、周りに流されず自分の好きなことにひたすら一生懸命な一輝の生き方は、世間の目や義務感に縛られていた育実たち周囲の人々にもじわじわと影響を与えていく。そんな中、一輝の“出生の秘密”が明らかになり…。ほっこり、だけど観る者の常識や価値観をざわつかせると話題のドラマ、ここに完結!
私の育て方が悪かったんですよね 「普通」の幸せに背を向ける娘にいらだつ「私」。 ありのままの自分を認めてと訴える「娘」と、その「彼女」。 ひりひりするような三人の共同生活に、やがて、いくつかの事件が起こる。 韓国文学の新シリーズ「となりの国のものがたり」第2弾!!