2018年12月27日発売
1985年、ゴールデン街で出合った希望と興奮、孤独と失望。本を片手に安酒を呷り、煙草をふかし、見えない未来に焦る日々。-そして事件。最初で最後の自伝的青春小説。
ー警察で働く女は、聖母か娼婦しかいないのだろうか?「女の警察官は、警察官で、女で、それだけよ」全国警察を震撼させた“豊白警察署牟礼駅前交番・警部補射殺事件”。23歳の女性巡査が男の上官を射殺し、拳銃を持ったまま逃走、ミニパトで行方不明となったのだ。事件への対処をめぐる混乱の中、監察官室長・理代は、すべての責任を女性巡査に負わせようとする上級幹部の不可解な切迫感に気づく。交番勤務の警部補と、実務1年目の女性巡査の間にいったい何があったのか?自ら現場と証人の調査に乗り出した理代が目にしたのは、輝く“女性の視点に立った”なるお題目の陰で、声に出せない生きづらさを感じる女警たち、いまだ無自覚に繰り返されるセクハラ・パワハラ、そしてさらに意外な事実だった…。若き女警は何故、上司を殺さなければならなかったのか?
相棒のゴレ太郎とともに、ようやく人里にたどりついたネマキ。自身にまつわる謎、ゴーレムの知識、帰還手段…様々な情報への足がかりを期待するネマキだったがトラブルに巻き込まれていた魔道具店店主を助けたことをきっかけに街の悪徳組織と対峙してしまい!?“殺戮”と“嫉妬”の美神(?)ゴレ太郎、ネマキのためにまたも大暴れ!!
ホルムの街の混乱に乗じて暗躍する公子、不穏な動きを見せる神殿ーついに少女たちが戦いの火蓋を切る!!古代帝国復活を目論む皇帝の亡霊を少女騎士ウェンドリンは討ち倒せるのか!?剣と魔法、洞窟探索、魔物討伐ー正統派ハイファンタジーRPG小説版、完結!!
燃料費、人件費、資金繰りetcコストとせめぎあう怪獣退治!?ロボットで害獣駆除を行う波止工業に出向が決まった沖野鉄郎。21歳。ロボット操縦者になるという幼い頃からの「夢」を叶え、期待に胸ふくらませながら初出勤した沖野を待ち受けていたのは今にもつぶれそうな社屋、ミサイル一発撃つにもコストとのせめぎあいという想像をはるかに下回る厳しい「現実」で!?“経済的に正しい”ロボットヒーロー物語、開幕!!
コネも金もなく王都で仕事にも就けずにいた青年ビム・ユンカースを拾ったのは、“ひだまりの館”に勤める美女ブルーベルだった。同僚は美女、仕事内容は魔王大戦後、失われつつある“技術”をもった老人たちに仕事を斡旋すること。その中でユンカースの役割は老人たちの仕事を補佐することだったが、彼が同道することになるメンバーはかつて魔王を倒した勇者、魔女、賢者のパーティだった!それゆえ斡旋される仕事も、現役騎士団すらも太刀打ちできないであろう魔物退治ばかりでー!?一癖も二癖もあるけれど、最強の“技術”を持つアラフィフ勇者パーティと、平凡な青年のレジェンドストーリー!!
軍事探偵本郷義昭登場!禁断・伝説のアジア主義小説。太平洋戦争前夜。アジアの開放の使命を帯びて、南方に向かう“日東の剣侠児”本郷義昭陸軍少佐。印度の王子ルイカールを援け、敵○国の覇権に挑む。
しなないで、しなないでおねがいーその言葉がお守りとなり、彼女の体に宿り、そのおかげで私ではなく彼女がここへやってくることを、考える。自分の生にも死にもよく似ているこの都市へ。うぶぎ、ゆき、つき、こめ、はくさい、ほね…白い光と体温のある方へーワルシャワと朝鮮半島をむすぶ、いのちの物語。アジア唯一の国際ブッカー賞作家、新たな代表作。最注目の作家が描く破壊の記憶と、再生への祈り。
無(ナダ・断片)。舞台は内戦直後のバルセロナ。新生活を夢見た若い女性をとりまく、奇妙な住人たち。冷徹で澄んだ彼女のまなざしが掬い取る、人生の真実ースペイン版『悲しみよこんにちは』。
フィラデルフィアに住むサリーは、優等生プログラムでセント・ジュード大学に入ったばかりの17歳。感謝祭前の学内パーティーで、先輩のDに頼まれて彼を車で街まで送ったせいで、彼女は麻薬取引に巻き込まれ、麻薬捜査課の刑事ウィルディに逮捕されてしまう。刑事が送検しない条件として持ち出してきたのは、学内の秘密情報提供者(CI)として捜査に協力することだった。Dの正体を明かすことを頑なにこばんだサリーは、代わりとなる別の売人を見つけ出すために独自で捜査を開始する…。
サリーはCIとして意外な才能を発揮し、矢継ぎ早に売人を見出しては有益な情報を提供してゆく。一方、街では次々とCIたちが何者かに誘拐されていた。犯罪組織に情報を流している内通者は誰なのか。刻々と迫る魔の手からサリーは逃れることができるのか。冬の凍てつくフィラデルフィアを舞台に、麻薬と暴力のはびこる無法の街を、賢くタフな女子大学生が鮮やかに駆け抜けてゆくー!魅力的なキャラクター、ひねりのきいたプロット、切れのある会話。エドガー賞長編賞ノミネートの傑作登場!