2018年7月14日発売
兄の人生から浮かび上がる戦争と家族の物語 ナチズムに疑いをもつことなく戦地に赴き、19歳で命を落とした兄。弟である著者が、残された日記や手紙から兄の人生を再構成しながら、「戦争」とは何か、「家族」とは何かを問いかける意欲作。 16歳年上の兄はヒトラーユーゲントの教育に染まり、武装親衛隊の「髑髏師団」に入隊、ウクライナで戦死した。戦後民主主義の教育を受けて育った第一世代である著者は、兄の遺した日記や手紙を読みながら、戦争の記憶をほとんどもたない自身の半生、両親や姉の人生を振り返る。そしてナチズムと国家による暴力、戦時下の小市民の生活について、短いテクストの集積で語りつつ、読む者に深い問いを投げかける。 わずかな手がかりをもとに、亡き兄の人生について考察する本書の書きぶりは、小説というよりも自伝、あるいはノンフィクションの手触りに近い。身近でありながらほとんど知ることのなかった肉親への情、戦争に向き合おうとすることの困難、葛藤が随所に表われ、日本の読者にも考えさせられるところが大きい。 著者は1940年生まれ。2003年に出版した自伝的な本書は、ドイツにおける記憶の文化とナチスについて社会的な議論を巻き起こした。
傑作小説の評伝 1862年4月4日に発売されるや、翌日午後にはパリで第1部上下巻6000部が完売。第2・3部の発売日には朝6時に早くも出版社の前の通りは人であふれ、行列の整理のために警察官が出動する騒ぎに。そして『レ・ミゼラブル』は世界各地でベストセラーとなる。本書はその執筆・出版の過程を縦糸に、小説の背景となる世界経済やユゴーの用いた技巧の考察から、翻訳のいきさつや意外な読まれ方、ミュージカル・映画などの受容までを横糸に織り上げた、いわば「小説の評伝」である。 この作品の背後には多くのものが隠れている。たとえば、マドレーヌ氏ことジャン・ヴァルジャンが模造黒ガラス玉でたちまち莫大な財産を手にした事情は、当時の世界史から推測できる。刊行当時、新聞にはこの作品に対して手厳しい批評がいくつも掲載されたが、マドレーヌ氏が財産を築いた方法にけちをつけたものはひとつもなかった。また、当時のパリの地理と作品中の地理との比較からはユゴーの政治的な心情が、ジャン・ヴァルジャンの囚人番号からは苦悩が透けて見える……。 おなじみの物語の違った顔が楽しめる一冊。
ロンドン中心部で死者千名を超える無差別テロが発生。首謀者は、数カ月前にワシントンDCで大規模な爆破テロを起こしたISISの大物テロリストだった。MI6から秘密裏に協力を要請されたイスラエル諜報機関のトップ、ガブリエルは、あるフランス人実業家とテロリストの接点に注目し、姿なき敵をあぶりだすため、南仏プロヴァンスでCIA、フランス当局を巻き込んだ合同作戦を始動させるー。
作戦の標的はフランス人実業家の愛人で、元モデルのオリヴィア。ガブリエルは彼女に接近すべく南仏の社交界を舞台に大胆不敵なスパイゲームを仕掛け、テロリストがモロッコに潜伏していることを掴む。そんななか、モロッコの密輸船から化学兵器物質が見つかり、新たな攻撃の予感に各国が戦慄する。カサブランカ、サハラ砂漠…知略躍る攻防の果て、灼熱の地で惨劇の連鎖は食い止められるのか!?
【このライトノベルがすごい! 2017 単行本・ノベルズ部門20位!】 【このライトノベルがすごい! 2018 単行本・ノベルズ部門9位!】 ドラマCD化&コミカライズも始動!!! あるところに一人の魔女がいました。名前はイレイナ。 これといった目的もなく、流されるように気ままな旅を続けています。 今回出会うのは、古本屋の老婆、お洒落な魔女と追い剥ぎ団、 国王に追われる若き男女、石膏像に振り回される魔女たち、 美女だけが暮らす隠れ里の長、蘇った古竜と英雄の魔女、 そして、ラトリタ学園を舞台に語られる新たな出会いと別れーー。 時を遡る不思議な時計に魅せられた二人の少女が、 「魔法使いに恋する物語」を紡いでゆきます。 「未来は分からないからいいんです」 交差する過去と現在の狭間で少女たちが出会うのは……。 第一章 昔々、あるところに 第二章 嘘まみれのシャロン様 第三章 目には見えないもの 第四章 石膏像と魔女たちの話 第五章 美人だけの村 第六章 分かり合えない人とケモノの物語 第七章 星霜の旅々:田舎に厳しい都会の秋 第八章 星霜の旅々:悠久の刻 第九章 星霜の旅々:花咲く記憶 第十章 星霜の旅々:おともだち あとがき
<b>≪TVアニメ化決定!!≫</b> <b>≪シリーズ累計150万部突破!≫</b> <b>≪「小説家になろう」にて日間1位、週間1位を獲得!≫</b> <b>≪累計78,000,000PV突破!≫</b> <b>≪初巻15刷達成!≫</b> <b>≪WEBサイト「ガンガンGA」、アプリ「ガンガンONLINE」「マンガUP!」にてコミカライズ&スピンオフ小説好評連載中!≫</b> <b>≪このライトノベルがすごい!2019 単行本・ノベルズ部門9位!!≫</b> 300年スライムを倒し続けていたら、いつの間にかーー狐耳(と尻尾)が生えてました!? 「モフモフできるお姉様が欲しい」とイタズラされたせいです…(魔王め!) おかげで本能に逆らえなくなった私は、「油揚げ」を求めて、魔王城中を暴れ回る事になってしまうのですがーー!? ほかにも、私を転生させてくれた女神様と再会したり(感動!)、ピラミッドっぽい遺跡で、幻の古代文明を解明したりします! 巻末にベルゼブブのドタバタわーきんぐ物語 「ヒラ役人やって1500年、魔王の力で大臣にされちゃいました」も収録でお届けです!!
「小説家になろう」ローファンタジー部門、日間・週間・月間・四半期ランキング1位を獲った話題作、遂に書籍化!! 「俺のステータス……この世界では実際のところどれくらいの力になるんだろう?」 異世界に転移して勇者になった森下大樹は、みごと魔王を打倒して日本に戻ってきた。大樹は身につけた力を隠しながら、平穏な日々を満喫していたが……。 この現代では人知れず妖魔や能力者が跋扈する、(今時珍しい)学園異能バトルっぽい裏の世界が広がっていたのだ!! 「任せてください。俺が先輩を今より1.5倍は強くします。それも……数時間でね」 これは現代日本を舞台に、異世界帰りの最強勇者が、ステータスやスキルを使って無双したり、 学校一の美少女にパワーレベリングを施したり、友達を助けるために伝説の邪神と対峙する物語である。 「それじゃあ、まあ、遠慮なく……いかせてもらうぜ!」
コミックガルド(オーバーラップ)にて コミカライズ大好評連載中! 「さあ、行こう。マルコのダンジョンに」 数多の魔王がダンジョンを築き、争う世界。【創造】の魔王プロケルは、 近隣の人間たちの街から攻め寄せた軍を退け、アヴァロンには平穏が訪れていた。 そこに、プロケルの親である【獣】の魔王マルコシアスの配下がやってくる。 マルコのダンジョンが複数の魔王に襲われ、敗北の危機にあるという。 プロケルはマルコの盟友である【竜】【刻】の魔王らを説得し、 自らが危機に陥ることも顧みず、彼女を救うために出陣する。 これは味方には優しく敵対するものには冷酷な、変わり者魔王の物語。