2018年9月5日発売
秋葉原の寂れた一角に、日本酒の銘店と名高いバーがあった。少し前まで、この店は潰れかけのメイド・カフェだった。この窮地を救ったのが、“日本酒ソムリエ”と自称する主人公・三輪数馬(みわかずま)。元々彼は、アルバイトで日銭を稼ぎながら日本酒ブログを運営する冴えない男だった。ある日、謎の老人と出会ったことが、彼と潰れかけのカフェにとって大きな転機となった。老人にカフェに連れてこられた数馬は、その料理の味に絶句する。経営者・香織の母親は凄腕料理人と呼ばれていたが、彼女の死後、客足は遠のき、閉店寸前。老人は、自分が店を買い取ることを申し出て、代わりに一つの条件を示す。-その条件とは、数馬と香織が力を合わせ、期限内にこのメイド・カフェを『ミシュラン・ガイド』に載せること。香織に協力を頼まれた数馬は、日本酒に関する知見と、人の心を見抜く観察力を活かし、店のプロデュースに挑む。果たして数馬は、あらゆる困難を乗り越え、日本酒で皆を笑顔にすることができるのか?
憎悪と不条理に満ちた現代に再び宿る悪魔ーー彼のことを悪魔と呼ぶなら、あなたの中にも悪魔はいる。空中に吊り下げられ、悪魔の象徴である逆さ五芒星が刻印された女の死体が発見される。秘密裏に警察が追うシリアルキラーの新たな獲物だ。警視庁は特殊犯罪捜査室を新設し、捜査一課のエース・阿久津と犯罪心理のエキスパート・天海を抜擢する。二人を待ち受ける前代未聞の凶悪事件の真相とは? 憎悪と不条理に満ちた現代に再び宿る悪魔ー彼のことを悪魔と呼ぶなら、あなたの中にも悪魔はいる。 押し寄せる眩暈と慟哭のマジックー神永ミステリーを今こそ体験せよ! 空中に吊り下げられ、首に悪魔の象徴である逆さ五芒星が刻印された女の死体が発見される。秘密裏に警察が追うシリアルキラーの新たな獲物だ。凄惨で残忍なのに息をのむほど美しい殺人現場を残す犯行はまさに「悪魔」の仕業。警察への挑戦に等しい凶悪事件に、警視庁は少数精鋭の特殊犯罪捜査室を新設する。抜擢されたのは、臨床心理士で犯罪心理学のエキスパート・天海と捜査一課で検挙率トップを記録し「予言者」という異名を持つ阿久津。複雑で錯綜した事件は、罪と罰の本質をも問う衝撃的展開を見せる。そして訪れるミステリーの枠を越えるほどの深い感動。神永学が作家業15年の集大成として放つ圧倒的超絶ミステリー。
北方領土の離島で発見された、日本人の変死体。 捜査権もない、武器もないーー圧倒的に不利な状況で、警視庁の潜入捜査官・石上(イシガミ)が真相を追う! 650ページ一気読み! 怒涛のエンターテインメント!! 2022年、雪と氷に閉ざされた北方領土の離島。 日中露合弁のレアアース生産会社「オロテック」で働く日本人技術者が、死体となって発見された。 凍てつく海岸に横たわる死体。何者かに抉りとられていた両目。 捜査権がなく、武器も持てない土地に送り込まれたのは、ロシア系クォーターで中国語とロシア語が堪能な警視庁の石上(イシガミ)だった。 元KGBの施設長、美貌の女医、国境警備隊の若き将校、ナイトクラブのボス…… 敵か、味方か? 信じられるのは、いったい誰だ? 日中露三ヵ国の思惑が交錯し、人間たちの欲望が渦を巻く! 大沢在昌、作家生活40年目の記念碑的ミステリー巨編!!
「ねえ。慎也くん、放課後ヒマだったりする?」楓から突然声をかけられた慎也は驚いた。楓は学園のアイドルで、自分とは何の接点もないからだ。用件を言わず立ち去る楓を不審に思いながらも、声をかけられたことで慎也の胸は高鳴っていた。彼女が校舎の3階から転落死するまではー。学校は騒然となり、さらに楓が麻薬常習者だったという噂が流れる。警察の聞き取り調査が始まった。そこに現れたのは、慎也の従兄弟で刑事の公彦。公彦は、転落死の真相を探るため、教育実習生として学園に潜入することを決める。一方の慎也も、楓が所属していた演劇部に入部し、楓の周辺人物に接触を図る。なぜ楓は、慎也を呼び出したのかー。慎也と公彦は、真相解明に挑む。“どんでん返しの帝王”が新たに仕掛けるバディ×学園ミステリ!
二千年以上前の前漢時代の中国。山中の名家を訪ねてきた少女は、かつてこの地で奇妙な殺人事件が起きたことを聞き、その推理を試みる。そこに新たな事件が! 不可能状況の殺人、二度にわたる「読者への挑戦」。気鋭の中国人作家による本格推理小説の新たな傑作
戦闘服にボディーアーマー、チタン製外骨格を着用した米国陸軍接続戦闘分隊。いま分隊は、天空からの指導官の命令を電子帽体で受け、アフリカのダッサリ地区で、反乱分子掃討のため哨戒任務についていた。一瞬の油断が死へとつながる苛酷な任務だ。分隊長のシェリーには危機を察知する特殊能力があり、これまで分隊を全滅から救ってきた。だがその特殊能力が、やがて世界を戦乱へ導く要因に…鬼才が描く近未来戦争SF。
戦地から帰還後、極度の閉所恐怖症のため野外生活を送っていたピーター・アッシュ元中尉のもとにかつて部下で友人だったジミーの自殺の報が入る。未亡人ダイナの力になりたいとジミーの家を訪ねたアッシュは、そこに40万ドルもの大金と爆薬が隠されているのを見つけた。ダイナの周囲には怪しげな人物が出没し、アッシュは彼女を守るため、故国での激烈な戦いに身を投じる…高い評価を受けた新鋭が放つ大型シリーズ開幕。
「聞こえているのかね?私はこう言ったんだ。こちらはクライド・アムニー、弁護士だと」-午前六時半。一本の電話が私立探偵フィリップ・マーロウを眠りから覚まさせる。列車で到着するはずの若い女を尾行せよとの依頼だった。見知らぬ弁護士の高圧的な口調に苛立ちながらも、マーロウは駅まで出向く。しかし、女には不審な男がぴったりとまとわりつき…。“私立探偵フィリップ・マーロウ”シリーズ第七作。
事件解決の腕にかけては江戸中で右に出る者のいない孤高の同心・望月栄次郎と、名奉行の三男で直心影流の使い手・筒井十兵衛のコンビが、庶民を震え上がらせる不可思議な事件の解決に乗り出すことに。気鋭の若手時代小説作家による新感覚時代小説!
5年目に入り中堅看護師の立場になった玲子。チーム体制が整ってきた病院に、プロ意識が高く技術もある若い女性療法士が入職し、さまざまな摩擦がおこり始めた。良いチームとは何か?悩む玲子たちは、また一歩前進する。現役医師が描くリハビリ病院ストーリー続編。