2019年10月31日発売
藤村京はいわゆるコミュ障。対面で人と喋ることが苦手だ。大学入学早々、友達作りに出遅れ落ち込んでいると傘の忘れ物を見つける。だが人に話しかけられない藤村は忘れ物をした状況を推理して持ち主捜しをするが!?
人見知りで要領の悪い日和は、なんとか就職した就職先でも叱られてばかり。自分は仕事に向いていないのではないかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められる。最初はひとり旅など無理だと尻込みしていたが、旅好きの同僚に後押しされ、旅に出ることに。最初は日帰りができる熱海へ。神社を訪れ、出来立てのゆで卵の味に舌鼓を打ち、干物の味に感動! さらにそこには、思わぬ出会いが待っていた。ひとり旅の楽しさに気付いた日和は、さらに、佐原、仙台、金沢、博多へと遠くへ足を延ばしていくようになる。少しずつ日和の成長していく姿は、仕事にも影響し始めて、周りの目も少しずつ変わっていくーー
第二次世界大戦末期。ハンガリー大蔵省の役人のバログは、敵軍迫る首都から国有財産の退避を命じられ、ユダヤ人の没収財産を積んだ「黄金列車」の運行に携わることになる。混乱に乗じて財宝を狙う有象無象を相手に、文官の論理と交渉術で渡り合っていくバログ。過酷な日々の中、胸に去来するのはかつて青春を共にしたユダヤ人の友人、そして妻との出会いだった。輝くような思い出と、徐々に迫ってくる戦争の影。ヨーロッパを疾駆する列車のなか、現在と過去を行き来しながらバログはある決意を固めるー。
第73回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞作 第41回吉川英治文学新人賞 受賞作 第162回直木三十五賞 候補作 首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。 死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。 しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。 次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。 被害者から一転、非難の的となったいずみ。 そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。 彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。 圧倒的な感動。10年代ミステリ最後の衝撃!
禁断の書「根腐れ蜜柑」とは何か!?出奔した母を探し出すため、私は北国の漁師町へと向かった。そこは、動物の死骸があちらこちらに散逸し、生々しい匂いが一面に充満した町だった。犬猫の死骸だらけの窪地に落ち、奇妙な老人たちに助けられた私。彼らは、太古の昔に繁栄した種族の、魔術めいた技術が記された特殊な本を手に入れるために自分を助けたのだという。ようやく見つかった母は、血塗られた船を造っていた。私の恋人や妹たちは、母が造った船に次々と呑み込まれていきー。第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作。
バロウズの陰謀を潰すため、カジノ<ミスティ>を壊滅させたノエルと仲間たち。このカジノの爆発炎上には<被虐の魔女>ノエル・チェルクェッティ、<爆弾魔>フーゴ・ドレッセルとそれに与した大悪魔らテロリスト集団が関わったとされ、国は対テロ組織の派遣を決定する。一方散り散りに身を潜めていたノエルやカロン、オスカーらは合流し、次の一手を講じる。 「記念式典でバロウズ市長を倒す」 チャンスは一度きりしかない。襲撃に向けメンバーが着実に準備を進めていく中、ノエルはジリアンとの最後になるであろう対決に想いを馳せ、ジリアンもまた、弱りゆく体を引きずりながらノエルとの思い出の地を巡っていた。そして式典襲撃当日。 「わたくしはバロウズを倒し、復讐を遂げる! そしてあなたも解放してみせる!」 少女と少女の想いがぶつかり合う、最終決戦がついに始まるーー!
悪役令嬢に転生してしまいお約束の追放エンド ……と思いきや、与えられた罰は政略結婚!? お相手は隣国の皇帝──無慈悲な極悪人との噂。 生きて帰れぬ覚悟で輿入れするも── 「くくくっ! くははっ! 気に入ったぞ」 悪人顔で誤解された人生を送った者同士、 すっかり意気投合ッ!! ただ見かけと逆で、2人とも実は超純情。 初夜では恥ずかしすぎて、ギクシャク。 ちょっとずつ触れあいながらの初エッチ。 悪役キャラ同士の最恐カップル爆誕ですわ!! 『悪役令嬢の追放後!』で人気爆発中! 柚原テイルの新・悪役令嬢物語 【プロローグ】転生悪役は断罪の舞踏会でさよならする 【第一章】隣国の皇帝と政略結婚する罰をつつしんでお受けします 【第二章】結婚式で最強夫妻の爆誕!? 〜新婚初夜は甘くお手柔らかに〜 【第三章】覇王が愛妻家に? 蜜月生活 〜森の中でなんて恥ずかしいですわ〜 【第四章】新妻は前世の知識で食品開発 〜執務室で夜まで待てないのですか〜 【第五章】忘れ去られた乱心の王子は、幸せじゃない 【第六章】愛の鉄拳制裁! ざまあなんて言いませんけど、やっぱり一撃! 【エピローグ】ストーリーに縛られない幸せな暮らし 〜褒めて語り合って愛して〜 あとがき
「この世から上下を無くす」大志を抱いた天涯孤独の青年・十兵衛は、出自を偽り、武家と宮中の礼法に通じた「明智光秀」という武士として振る舞う道を選ぶ。己の夢をかなえるために。塗り固められたうそは「真実」へと変わるのか。-そこに信長の目が光る。ライトノベル界を席巻した風雲児が心機一転、挑む渾身の歴史小説!
なぜここに、ビールのロング缶とビアマグが置いてあるんだ。世話になった先輩の絞殺死体を前にして、塙反は頭をひねる。先輩はたしか下戸だったはずなのにー。ミステリー界の奇才が贈る、予測不能の衝撃展開!!
就職活動に失敗し心がぽっきり折れた小夜子は、ふらりと通夜に立ち寄る。会場には香の匂いとお経、木魚のリズム、そしてすすり泣く声が。そこには奇妙な老婆がいた。通夜を渡り歩き遺族を慰める「通夜女」だと彼女は名乗る。さまざまな葬儀を通夜女と訪れるうちに、小夜子の心に変化が訪れる。葬儀場で人生が変わる!
美術(アート)という名のタイムカプセルが、いま、開かれるーー。 日本が誇る名画『風神雷神図屏風』を軸に、海を越え、時代を超えて紡がれる奇跡の物語! 20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてその中に記された「俵…屋…宗…達」の四文字だったーー。 織田信長への謁見、狩野永徳との出会い、宣教師ヴァリニャーノとの旅路…… 天才少年絵師・俵屋宗達が、イタリア・ルネサンスを体験する!? アートに満ちた壮大な冒険物語!
「謎多き琳派の祖、俵屋宗達×バロックの巨匠、カラバッジョ」 ーー雷神(ユピテル)と風神(アイオロス)が結んだ縁が、ここに完結!! 織田信長の命を受け、狩野永徳による傑作『洛中洛外図屏風』をローマ法王に届けるため、天正遣欧少年使節ともにヴァチカンへの旅に出た俵屋宗達。嵐や日照りなど、幾たびも降りかかる試練をかいくぐりながら、一行はついにヨーロッパの地にたどり着く。そこで、宗達を待ち受けていたものは、輝かしい西洋美術の数々、スペイン国王をはじめとする高貴なる人々、そしてもう一人の天才絵師との出会いだったーー。 その絆が、その想いが、傑作を生み出す! アート小説の旗手・原田マハが描く、一気読み必至の感動巨編。
ガンとミリタリーの専門誌「月刊アームズマガジン」で好評連載中の柊サナカ先生新作ガンアクションノベル待望の単行本化! ! 立てこもり事件に巻き込まれた京介は、ただひとり、同じく事件に巻き込まれた美夜の秘密を知ってしまう。 一見地味な黒縁眼鏡の彼女が、超人的な射撃能力を持つガンスミスだということを。銃から始まる同棲生活は、美味しいご飯とともに。 絵本店「ひまわり堂」には、今日も難題を抱えた依頼人がやってくるーー
貴族の三男坊として転生し、異世界で育ったリベルト。何不自由なく暮らしていたが、現代知識で才を発揮してしまったことで、家督争いの危険有りと判断されてしまう。この世界は平和そのもので、貴族たちは争い事を好まない。自然と、跡継ぎも平穏に選ぶようになっていて、下剋上の可能性がある者は、『リゾート』と呼ばれる遠く離れた南の島へと送られてしまうのだ。家を追い出され、島暮らしを命じられたリベルトだったが、到着したそこは、想像とはまったく違っていた。リゾートというその名の通りの理想的な環境があり、水着美女が街中に溢れていたのだ。そこで、幼いころから知る女性・ラセリアとも再会し、彼の専属メイドだという彼女と暮らし始めたことで、リベルトのハーレム生活が始まった。息苦しい貴族社会を離れ、楽園を満喫するのは、リベルトだけではない。管理人だというルチノや、南国大好きなエンデッタとも毎日のように楽しむことができた。まるで自分たちを堕落させようとするかのように、何もかもが至れり尽くせりなこの島で、彼女たちとの交流が、リベルトの未来を左右し始めて…。