2019年2月8日発売
東京オリンピックの熱狂は終わった。 これからみんな、搾取されて生きていくのかもしれない。 モラルも理想もすっからかんになったこの国だけど、 僕たちは自分の足で、毎日を駆け抜けていくんだ。
最強の勇者として魔王を倒したラウルは、世界の救世主となるーーはずだった。 私利私欲を貪る貴族たちにより、仲間や家族を殺されたラウルは、偽りの罪で処刑される。命が潰えるその直前、ついに彼の心は悪に墜ちた。 ……あの裏切り者どもを、火炙りにして殺す。八つ裂きにして殺す。串刺しにして殺す。地獄のような苦しみの中で、憎き者たちを全員容赦なく殺してやる……!!!! 闇の力を手に入れ蘇生を果たしたラウルは、復讐を誓い、嗤う。 「ああ、たのしみだな。--これからあいつらの血を、思う存分浴びることができる」 勇者の復活から数日後。 花の咲き乱れる王都で、残虐を極めた復讐無双がはじまるのだったーー。
どんな魔法よりも強い“89式5.56mm小銃”を持つ自衛隊幹部候補生のジングージ・ジョー、通称“爆裂のジョー”は、街を襲ったゴーレムの大軍を殲滅し異世界の英雄となった。ギルドランクの二階級特進を果たしたジョーは、さらなる危機に備えてギルドパーティ“ジエータイ”を結成!リーダーとして、冒険者のツインテール美少女・アンや、かつての恋人にそっくりな魔族と人族のハーフ褐色美少女をメンバーに加え、剣と魔法の異世界を近代装備で無双する!大反響の異世界自衛官バトルファンタジー第2弾!!
噴出する激情、容赦ない暴力、異形のディテール。 これぞ韓流“激辛”サスペンスの真骨頂だ。--千街晶之(ミステリ評論家) 韓国発の弩級エンタメ「K(Korean)スリラー」が日本上陸! ーー少女の生活のすべては、無数のカメラに監視されていた。 離れて暮らす高校生の妹が、突然姿を消した。それも、同級生の少年が不審な死を遂げたのと同時に。それを殺人事件と見た警察は、妹を重要参考人として追いはじめた。妹の身に一体何が起きたのか。その足跡を追うべく、私は妹の家を訪れた。 母の死を機に離れ離れになって以来、そこは妹が父と二人で生活している家……のはずだった。だが、クローゼットに仕舞われているのは、高校生が着るには小さすぎる服ばかり。しかも、父が暮らしていた形跡がどこにもない。この家はなにかがおかしい……。そんな違和感の中で、私は見つけてしまった。居間や勉強部屋、さらにはバスルームにまで、家中に取り付けられている無数の監視カメラをーー。 誰にも予測できない物語は、ノンストップで衝撃のラストへと一気に駆け抜ける。息もつかせぬ韓国スリラーがここに誕生した。
オーロラの見える町、北海道陸別町へやってきた宇宙人アウロラ。自らに向けられる愛情を「糧」に生きるモーンガータ星人は、同じ星の仲間だけでなく、地球人にも優しい。そんなアウロラは事情を抱える子どもの母代わりとなっている。日常で出会う謎を、科学の力と「愛」で解きながら成長していく子どもたちを描く青春小説。
駿太郎は亡き両親の想いを胸に、丹波篠山へーー。 親子の情に心打たれる、書き下ろし第13弾! 文政8年秋。小籐次、おりょう、駿太郎の一家3人は、老中青山忠裕の勧めもあって、青山の国元であり駿太郎の生まれ故郷である丹波篠山へと旅立つ。 一方、小籐次不在の江戸では、ヒマを持て余した空蔵が久慈屋をけしかけ、手代の国三が小籐次と駿太郎の紙人形を制作する。国三は見事な研ぎ仕事姿の人形を作り上げ、それを久慈屋の店先に置くと、多くの江戸の人びとが見物に来ることとなる。 そんな中、駿太郎は実母・小出お英の墓を訪ね、お英の乳母だった女性の姪から話を聞いて母を想い、同時に改めて養父母である小籐次とおりょうとの絆を盤石なものとした。 しかしその小籐次一行を、お英の兄・小出雪之丞が付け狙う。雪之丞は、駿太郎に小出家を継がせ、家の再興をはかろうと画策していたのだったーー。
豊後関前藩の若き武士3人が帰藩したその日に、互いを斬り合う窮地に陥る。友を討った哀しみを胸に、坂崎磐音は江戸・深川の長屋で浪人暮らしを始める。大家の金兵衛に紹介された両替屋での用心棒稼業で、やがて幕府をもゆるがす大きな陰謀に巻き込まれ…。平成を代表する超人気時代小説の“決定版”が、ついに刊行開始!
ビール会社の営業課長、明良。都議会議員の妻、篤子。テレビ局の報道ディレクター、謙一郎。それぞれの悩みや秘密を抱えながら、2014年の東京で暮らす3人が人生の中で下した小さな決断が驚愕のラストへとつながるー「週刊文春」連載時から話題沸騰。吉田修一史上、最も熱い議論を呼んだ意欲作を文庫化。
喘息持ちだった少年エルネストは舞台女優ジャスミンとの恋など青春を謳歌しつつ、やがて医学生となる。1952年、ペロン政権下の母国アルゼンチンを出て親友ピョートルと共に南米大陸縦断の旅へ。社会の弱者らと出会いながら成長していくー。キューバ革命の英雄たちが躍動する著者渾身のシリーズ、原点を描く青春編が開幕!
フランスて菓子作りの修業をしたパティシエールの亜樹は、菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く。女ともだち、恋人、仕事仲間、そして店の常連客たち……。店を訪れる人々が抱える様々な事情と、それぞれの変化を描く連作短編集。巻末にパティシエール・岩柳麻子さんとの対談を収録。解説・平松洋子 クロゼイユ ヴァニーユ カラメル ロゼ ショコラ クレーム 対談 岩柳麻子×千早茜 解説 平松洋子
偉大なるスター、キング・オブ・ポップが51歳で急逝した。子供時代、二人の兄と一人の姉と共にデビュー後、独立して類稀な歌と踊りで世界の救世主となっていた。遺されたのは11歳の娘“傷痕”。だがその出生は謎でイエロージャーナリズムは色めき立つ。彼女は、世界は、カリスマの死をどう乗り越えるのか。
あのころ知りあいのだれもがなにかしらのウソをついて暮らしていたーー 長く潜伏したあとでひょっこり姿をあらわした、良く似た姉妹による巧妙なウソ。 郵便受けに届いた1枚の葉書が呼び起こした、弟との30年前の秘密。 「語りとは騙りのことである」とうそぶく読書会の主宰者。 賢治の童話やフランドル派の絵画に秘められた寓意。 そして、記憶を失った青年たちと、自らの物語に生きる老婦人たちーー。 消えゆく記憶の彼方、不在の人物の輪郭から、おぼろげに浮かび上がる6つの物語。 解説・東直子
突然、死んだ夫は名前も職業もすべてが嘘だった。真実を求めて、雅代は彼の遺した小説を読み進める。そこには奇妙な連続少年失踪事件が描かれていた。ストーカー化した前夫の影に怯えながらも、雅代は小説の舞台を訪れ、やがて一軒の洋館に辿り着く。何が現実で、何が虚構か?折原ワールド全開の長編小説。
東宮妃として入内を待つ内大臣の娘・月冴。ところが入内が近くなった矢先に東宮は急死。新東宮となった弟宮はまだ幼く、入内は十年先送りに。邸に閉じこもり鬱々としている月冴の前に天狗や化狐が現れ…。あやかし者の力を借りてドラマティックな恋を求める姫君とやんちゃな妖怪たちの王朝ファンタジー。
八月十六日、京都“大文字”の夜。興奮にざわめく人混みに紛れて、一つの情事が進行していた。しかしその最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。 同じ時刻、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして、男の家のすぐ近所で人妻の遺体が発見される。これらの点は結ばれるのか。 鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」。 ほかに「証言の森」 「種族同盟」(映像化作品「黒の奔流」原作) 「山」の計四篇を収録。 解説・大矢博子
神奈川県警みなとみらい署刑事組織対策課暴暴力団対策係係長「ハマの用心棒」こと諸橋のもとを県警本部監察官の笹本が訪ねてきた。県警本部長が諸橋、そして相棒の城島との面会を希望しているという。横浜・山手の廃屋で、中国人の遺体が発見された。被害者は中華街で一財産を築いたが、三年前から消息不明だった。事件の背後に暴力団関与の疑いがあると判断した本部長の要請で、所轄外ながら捜査に加わることになった諸橋と城島だがーー。
裏社会ナンバーワンの始末屋、冴羽リョウ。 何者かに狙われる美女・進藤亜衣は、彼にボディーガードを依頼する。 リョウはそれを快諾するものの、その夜にアパートが武装集団に襲われた。 敵は想像以上に強大な組織らしい。 腕利きの傭兵たちが招集され、各国の武器商人が来日し、やがて新宿を舞台にしたイベントが幕を開ける。 世界規模の陰謀に巻き込まれたリョウは、街と依頼人を守ることができるのか?
なじみの湯屋「富士乃湯」がかれこれ十日以上も店を開けていない。何でも風呂を焚くための薪が、信州松代から江戸に入ってこないのだという。徳川御三家の一角、水戸家の若き跡取り光圀は、松代真田藩の挙動に不審なものを感じ探索を始めた。どうやらまたもや将軍の座をうかがう紀州藩徳川頼宣の策謀が絡んでいる気配なのだ。家康を追い詰めた真田幸村の幻の八連発銃がよみがえる!