2019年3月20日発売
岩江高校天文部の祥兵・雅樹・マリア、そして獅子座流星群の夜に墜ちてきた少女・三日島悠美。四人は悠美の事件をきっかけに、悪い宇宙人から地球を護る星岸警備隊ー通称“地球防衛軍”の一員となった!祥兵たちの次なるミッションは、防衛軍が秘蔵していたオーパーツ…瞬間移動する市松人形・鞠子さんの正体を探ること。電波研メンバーとオカルト好きの委員長を巻き込み辿り着いた、二万光年を翔ける真実とは…。
オフィスとクインテットの死闘の末、両陣営は多数負傷者を出し、ウフコックはハンターに拉致されてしまう。何も知らずに友人たちとの卒業旅行から帰ったバロットは、イースターからこれまでの経緯を聞き、ウフコックの奪還を決意する。善なる協力者たち、大学での新たな学び、そして楽園ー考えうるすべての方法を使って。あの日、ネズミの良心に救われた少女はいつしか二十歳に近づいていた。二人の物語が再び動き出す。
婚家を出たリラは、工場で働きながらコンピューターを学ぶ。一方エレナは、学生時代からの恋人と結婚して子供を儲けるが、しだいに夫との溝を感じるようになる。そんな折、彼女は初恋の相手と再会し……米HBOドラマ化の世界的話題作、急展開の第三巻登場!
数多の人々に愛された作家、カート・ヴォネガット。彼がその84年の生涯で著した全短篇を、8つのテーマに分類し、全4巻で隔月刊行する第四巻には、「ふるまい」「リンカーン高校音楽科ヘルムホルツ主任教諭」「未来派」テーマの28篇を収録する。解説:柴田元幸
チェルノブイリ原発事故から1年ー1987年(昭和62年)4月、東洋新聞の記者・土井垣侑が特派員としてモスクワに降り立った。当時のソビエト連邦はペレストロイカ政策が進められていたが、記者はソ連政府の管理下でしか取材をすることができず、しかも本社からは当局を刺激しないよう「特ダネ禁止」を言い渡されていた。そんな状況に不満を抱いた土井垣は、独自ネタを拾おうと精力的に街へ繰り出す。だが、ソ連政府は一記者にまで監視の目を光らせていて…。
新潟県の三条署管内で、松本在住の戸板紀之の変死体が見つかった!松本署の刑事・道原伝吉は相棒の吉村巡査と現場に急行する。戸板について調べを進めるうち、昨年、娘の婚約者が北穂高岳からの下山中に転落死していることが判明する。二つの事件はつながっているのか?捜査が難航するなか、機動隊員が拳銃を紛失するという大事件が発生。その三日後に善光寺の仲見世通りで銃撃事件が起こった。すべての事件は、35年前の夜、三条駅近くの線路であった、不可解な出来事に端を発しているのかー?
あるきっかけで、同級生のエミールが気になって仕方がないユッキー。彼女の気を惹きたいのと、ひとりでは手に余るのとで、おそるおそる、声をかけた。「ダイイングメッセージって判る?相談に乗ってもらえないかなあ、と思って」ふたりは、失われた事件の道筋を辿りなおして、真相に到達することができるのか?事件は20世紀に起こった。時を経て、21世紀の彼女たちが驚くべき真相に辿りつく。記憶違いと忘却で、こんがらがった謎をほぐす、追憶と慕情の本格ミステリー。
ドッグシッターの風太に一通の喪中はがきが届く。以前交際していた美咲の訃報だった。まだ32歳なのにと驚く風太。ほかの別れた恋人、蘭、エミリのことも思い出し連絡を取ろうとするが、消息がつかめない。彼女たちの友人、住んでいた家、通っていた学校…三人はまるで存在しなかったかのように、一切の痕跡が消えてしまっていた。友人の雪枝、裕一郎とともに謎を追う風太。辿り着いた驚愕の真相とは…前代未聞、必涙のラスト!!第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。
長閑な夏の昼下がり、田舎の名士の屋敷、赤い館で銃声が轟いた。死んだのは、15年ぶりに館の主マークを訪ねてきた兄。発見したのは館の管理を任されているマークの従弟と、友人を訪ねてきた青年ギリンガムだった。発見時の状況から当然マークに疑いがかかるが、マークは行方知れず。興味をひかれたギリンガムは、友人をワトスン役に事件を調べ始める。『クマのプーさん』で有名な英国の劇作家ミルンが書いた長編探偵小説、新訳決定版。
シアトル近郊のレブンワースは、ドイツのバイエルン地方に似た風景が広がる、ビールで有名な小さな町。町で一番のブルワリーを夫とその両親と切り盛りしていたわたしは、平和な日々を過ごしていたーー夫マックの浮気が発覚するまでは。わたしは新しくオープンするブルワリーで働くことにする。フルーティーながらもすっきりした後味のビールや、腕によりをかけたわたしの料理のおかげで、開店初日はなんとかうまくいった。しかし翌朝、店で死体が発見されてーー。ビール・ミステリ第一弾。
1980年のバルセロナ。弁護士のマリアは、政治捜査に携わっていた警部が情報屋を制裁した殺人未遂事件で、警部を終身刑へ追い込んだことで名声を得た。だが数年後の今、その事件が何者かの陰謀によって仕組まれていたと判明する。マリアは再調査をはじめ、自らの血の桎梏と体制側の恐るべき策略を知る。殺人、偽証、復讐を通して描かれる、抗えない運命へのやるせなさが滲む圧巻の人間ドラマ。ポラール・ヨーロピアン大賞受賞の大型ミステリ。
邪険な扱いしかしなかった亡き妻に謝罪したいーー一代で財を成した傑物、方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのはなんと霊媒師。自宅で降霊会を開いて霊魂を呼び寄せようというのだ。霊媒のインチキを暴こうとする超常現象の研究者までもが乱入し騒然とする中、兵馬が密室状態の離れで撲殺される。霊媒は方城家に悪霊が立ち籠めていると主張、かくて調伏のための降霊会が開かれるが、その席上で第二の惨劇が起きた。名探偵猫丸先輩がすべての謎を解き明かす、本格推理小説の雄編。
恒星を巡る、想像を絶する生態の生命体との邂逅を描くヒューゴー賞受賞中編「島」、シャーリイ・ジャクスン賞受賞の驚愕の一人称短編「遊星からの物体Xの回想」、任務遂行のため実験的に意識を与えられた無人軍用ドローンの進化の極限を描く「天使」など、星雲賞受賞作家の真髄を示す傑作ハードSF11編を厳選した、日本オリジナル短編集。