2019年4月19日発売
同潤会代官山アパートメント同潤会代官山アパートメント
昭和二年。関東大震災で最愛の妹を喪った八重は、妹の婚約者だった竹井と結婚したが、最新式の住居にも、新しい夫にも、上手く馴染めない自分に苛立ちを感じていた…。昭和と共に誕生し、その終わりと共に解体された同潤会代官山アパート。その一室からはじまった一家の歳月を通して描かれる、時代の激流に翻弄されても決して失われない“家族”-すなわち“心の居場所”の物語。
上野ー会津 百五十年後の密約上野ー会津 百五十年後の密約
明治維新から数えて百五十年を超え、歴史に対する認識が次々に見直される中、上野の西郷隆盛像を破壊せよ、という脅迫状が届いた。犯行グループは「歴史を正す者」と名乗る集団。警備中に、東武鉄道への爆破予告も。十津川は「特急リバティ会津」に乗り、会津若松へ。さらに犯人から、東京都などに対し、二十億円の要求が届く。これは会津人から、明治新政府の流れを継ぐ“政府”に対する復讐なのか?
あやかし動物病院の診察カルテあやかし動物病院の診察カルテ
幼いころから「あやかし」が視えた梨々香は、念願の動物看護師として岡山にある黒瀬動物病院で働くことになった。しかしそこは、あやかしが行き来する扉“駅”があり、頻繁にあやかしを目撃することに。人懐っこい小さな妖狐の月乃や他のあやかしたちの力を借りて、病院に訪れる飼い主たちの悩みを解決していく。人と動物とあやかしが織りなす切なくも温かい物語。