2019年6月26日発売
巨大異国船団が来襲!? 北九州沿岸での脅威に目付と藩が一致団結! 福岡藩、小倉藩の島々で、不審な山林伐採跡が……? 長崎奉行からの知らせに、幕府から急遽派遣される目付筆頭の遠国での活躍! 長崎奉行からの出島のオランダ商館長にキリシタンの疑いありとの報を受け、目付・稲葉徹太郎が赴く。 また商館長の蔵から盗難があったことも判明し、稲葉が探索。 そんな折、北九州沿岸に唐船出没との報せに、目付筆頭の妹尾十左衛門が急遽赴く。 敵は大砲を備えた巨船群との報もあり、近隣の藩も及び腰だった。 一方、江戸では目付を騙る者たちの悪行が横行し……。 ◆ 著者について 藤木 桂 ふじき・かつら 千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。 テレビドラマの企画脚本などを経て、本格時代小説に挑戦。本作品でデビュー。
金曜日の夜、怜史は高速バスターミナルの待合室にいた。翌朝、大阪に到着する高速夜行バスに乗るためだ。乗車後、最後尾の席に座った怜史だったが、隣の空席を挟んで、一人の女性が座った。連れは誰もいなさそうだ。彼の頭の中に、ある邪悪な計画が芽生え始めるが、いざ実行に移すと事態は思わぬ方向へ…。人気作家による書下しノンストップ官能!
◎妖しき煙が女たちを発情させていく! ◎人妻からOLまで…快楽一色のハーレム団地 団地に住む冴えないサラリーマンの関谷信太郎は、ある晩、南米旅行の土産である怪しげなお香を焚いてみる。 すると、憧れていた隣の奥さんが突然訪ねてきて、信太郎を甘く誘い、二人で快楽を貪ることに。 後日、再び部屋でお香を焚くと、ちょうど現れた宅配業者の若妻がよがり始め、またも美女との性交を味わう。 どうやら、土産のお香に女を発情させる媚薬効果があると気づいた信太郎は…!? 団地がふしだらハーレムに…淫惑の集合住宅エロス!
ごろごろする石。乾いた土。ながれる川の、吹いてくる風の、音。土や緑の、山羊や牛の、マッチの、におい。遠くないところで戦争があり、でもここには、べつの戦いがある。べつの剝きだしの生が、ある。 (帯文/小沼純一) 「火でも焚いてみるか?」「あたし、何も持ってない。あんたは?」「あるとも」--山羊の番をする少女のもとに、どこからともなく現れた14歳の少年。風の強い丘の草地、赤い燐マッチで火を熾した二人は隣どうし寝そべり、小石なみにカチカチのチーズを炎でとろりとさせパンにぬって食べる……。夕暮れどきの情景が、香りと音をともない彩り豊かに立ち現れる(表題作「パストラル」)。規範的なフランス語と異なるスイス・ロマンドの地理に即した文学言語をもちい、恋、老い、農家のくらし、山の民話など、人間と、人間を取り巻く世界の根源的な姿を映し出す20作品。 パストラル 農村の年寄り 湖の令嬢たち 日照り 使いの者 居酒屋の老人たち 香具師一家の休息 助けを求めて 野生の娘 山にひびく声 フォリー姿の物狂い 森での一幕 眠る娘 恋 三つの谷 田園のあいさつ 漁師たち ぶどう作り 恋する女の子と男の子 農家の召使い