2019年8月30日発売
独り残されたシンデレラは、 富豪一族の世界へいざなわれ……。 子供の頃からいつも社交的な姉の陰に隠れて地味だったハンナは、 ニューヨークで清掃の仕事をして暮らしている。 そんな彼女のもとへ、突然、カーター・ジェイムソンが訪ねてきた。 彼は巨大企業を経営する富豪一族の出身で、 ハンナが十代のとき、密かに想いを寄せていた相手だ。 けれど、もうジェイムソン家とはいっさい関わりたくなかった。 半年前、カーターと関係し身ごもった姉が、捨てられた末に命を絶った。 彼の父に渡された口止め料の小切手を破り捨てたハンナだったが、 今、10年ぶりに見るカーターはとてつもなく魅力的で、動揺してしまう。 だが彼の手には、父から預かった“封筒”が握られていてーー 叶うはずもなく胸の奥にしまっていた小さな恋が長い眠りから覚め、ハンナを思いがけない運命に巻き込んでいくーー栄えあるRITA賞を受賞した作家ヘレンケイ・ダイモンが描くシンデレラ・ストーリー! 『悪魔のキスに魅入られて』『貴公子に疑われた淑女』の関連作です。
大富豪のレイフ・メディチは新聞を持つ手に力を込め、そこに載っている写真を食い入るように見つめた。元恋人の女性とともに写る幼い男児は、ひと目でメディチ家の人間とわかる特徴的な容貌をしている。ぼくを裏切って別れたあと、こっそりと子供を産んでいたのか?真実を知るため、レイフはすぐさま母子の居場所を突き止めた。けれども、そこに待ち受けていたのは、母親のほうは3年前に病死したという知らせ…。そして、レイフから男児を守るように立ちはだかる、亡き元恋人の双子の姉、ニコールの姿だった。
母と弟を亡くした悲しみが今も消えないベアリー。 そんな彼女がある日、何者かに連れ去られ、異国で囚われの身となった。 暗い部屋でじっと心身の痛みに耐えるベアリーのもとへ、黒い影がーー 「合衆国の救出隊員、ゼイン・マッケンジーだ」 ゼインに導かれて建物を抜け出し、別の場所で深夜まで身を潜めた。 その間、ベアリーは彼の強さと優しさに激しく惹かれ、 命がけの状況のなか救いを求めるように、純潔を捧げたのだった。 それから2カ月。あの夜の結果、人知れず小さな命を宿したベアリーは、 事件後、なぜかゼインと彼女を会わせまいと妨害する父を避け、 密かに姿をくらまそうと考えていた。そこへ突然、ゼインが現れる! ひとたび愛するターゲットを定めたら、もう誰も止められないーー危険な色香をもつパーフェクトなヒーロー像が熱い支持を集める、大スター作家リンダ・ハワードの〈マッケンジー家〉シリーズ第3話をお届けします。屈強な四男、ゼインの情熱ほとばしる物語!
けがれなき乙女の純情は、 心なき伯爵に踏みにじられて……。 「あなたーーあなたがアシャースト伯爵ですの?」 優雅で荘厳な伯爵邸の書斎に通されたローザは愕然とした。 書き物机から立ち上がった背の高い男性も驚いたように動きを止めた。 つい先日最悪の出会いを果たした、あまりにも傲慢で魅惑的な男性ーー 祖母が姉と結婚させようとしているのが、この人だったなんて。 ローザは勇気を振り絞り、姉には愛する男性がいるのだと告げた。 「わたしはここに……姉の代わりになるつもりで来ました。 あなたがわたしとの結婚を考えてくださらないかと思って」 身をこわばらせて頬を染めるローザを、伯爵は嘲るようにあしらった。 「きみは自分にかなりの自信があるんだな。だが、答えはノーだ」 愛や家庭に興味はないと冷たく言い放ち、ローザを追い返した伯爵。しかし程なく事情が変わり、彼は便宜結婚を申し出ます。淡い想いと傷心を押し隠し、愛なき結婚を受け入れたローザでしたが……。『高慢と偏見』を彷彿とさせる、情感豊かな身分差ロマンスです。
ピッパは双子の兄が遠方で息を引き取ったと聞き、愕然とした。にわかには信じられず、生きていてほしいと切に願う彼女は、男装して軍医の助手をしながら、兄を捜すことにする。ある日、深手を負った男性デヴェレルの治療を手伝ったとき、その顔を見て、ピッパは思わず息をのんだ。なんてハンサムな方…。鍛え上げられた筋肉質の体も、まばゆいくらいに美しい。状態がひどく、命も危うい彼は病院に運ばれることになるが、それを知った瞬間、ピッパは思いがけない言葉を口走っていた。「僕の宿に運んでください」
ケリーは失意を胸に、ギリシアから祖国アメリカに戻った。 2年前、大富豪のレアンドロスに嫁いだ日から、 いつか別れることになるのはわかっていた。 彼の心はずっと、別の女性のものだったのだから……。 赤ちゃんができれば変わるかもしれないと思っていたが、 ケリーの体に問題があるのか、なかなか授からない。 私は彼に愛されることも、ふさわしい妻になることもできないのね……。 ついに離婚の申し立てをしたケリーに、 予想外の展開が訪れる。 彼女のお腹には、レアンドロスとの間にできた双子が宿っていたのだ。 喜びに打ち震えながらも、脳裏には夫が愛する女性のことが浮かび……。 “大きな愛で読む者の心を潤す”と評される大スター作家といえばレベッカ・ウインターズ。妊娠を告げるため、ふたたびギリシアを訪れると、なぜか夫は彼女を帰すまいとして別荘へ連れていき……。
父にむりやり結婚相手を決められそうになったジュリエットは、 容姿の似た親友になりすまし、ひそかに遠く海外へ家出した。 そこで、車椅子に乗った少女の話し相手の職を得る。 いざ仕事先を訪れると、なんとそこはポルトガル貴族の邸宅で、 彼女を迎えた美しいグレーの瞳の男性にひと目で惹きつけられた。 その男性こそ、フェリペ・デ・カストロ公爵、少女の伯父だった。 だが彼は怪訝な表情を浮かべ、誰かが勝手に求人を出したと言う。 ジュリエットは傲慢な公爵に魅力を感じている自分が恐ろしかったが、 少女の放った忠告がさらなる追い打ちをかけた。 「前任者が首になったのは、伯父に熱をあげたからよ」 アン・メイザーは、多くの作家が“憧れの存在”として賞賛するスター作家です。ヒーローの強烈なカリスマ性に、否応なく惹かれていく若きヒロイン……。圧倒的なドラマで読ませます!
ジョーダンはシドニーで仕事に打ち込んでいるが、 私生活でも、すてきな男性からプロポーズされている。 なのになぜか、イエスという返事ができないでいた。 いいえ、理由はわかっている。わたしは忘れられないのよーー 初恋の男性、ジーノのことを。身も心もぼろぼろにされたのに。 そんなある夜、彼女は高級ホテルのバーで思いがけずジーノと再会する。 ジーノは10年の歳月などなかったように、彼女を熱く誘惑した。 フロアで体を寄せ合って踊ると、当時の情熱がよみがえる。 「さあ、僕のスイートルームへ行こう」ジーノが耳元でささやく。 ジョーダンは身を委ねた。再び泣き明かすことになるとは知らずに。 激しい恋をテンポよく描いて人気のスター作家ミランダ・リーが、愛と憎しみの狭間で揺れ動くヒロインの苦悩を描きます。情熱的なイタリア人ヒーローとのめくるめく愛を存分にご堪能ください。
エロイーズは伯爵のもとに押しかけたことを後悔していた。 彼女を見るやウォルトン伯爵が苛立ちもあらわに背を向けたから。 伯爵が恋に落ち求婚したのは、美人の妹であって私ではない。 しかも妹の駆け落ちで、いま彼の自尊心は傷つけられているーー 怯みながらも、しかし、エロイーズは力を振り絞って告げた。 「私と結婚してください。あなたの評判を守るために」 振り返った端整な顔に浮かぶ、虚をつかれたような表情を見て、 いたたまれなくなって目を伏せた。そして心のなかで付け加えた。 嫌な男と結婚させられそうになっている、私のためにも……。
「頼りになる友達が狼に変身してしまった。そう思っているね」 ステファニーは2年前、帰宅途中に一群の若者に襲われ、 際どいところを社長のジェイクに助けられた。 それ以来、手も触れられないほど男性不信の彼女は、 事情を知るジェイクだけを支えとして生きてきた。 それなのにジェイクの様子が、近頃おかしい。 ジェイクを男として見るように仕向けられたあげく、ある日、 無理やり唇を奪われてしまい、ステファニーは彼を拒絶する。 なのに彼がほかの女性といるだけで息もできなくなるーー
サルバトーレを愛し、エリーザは彼の子を身ごもった。だが、頑なに自分の子だと信じようとしなかったサルバトーレに、エリーザは傷つき、やがて小さな命を失って彼から去ったのだ。1年後、宝石店で働くエリーザをサルバトーレが訪ねてくる。エリーザの店ではさる王家の王冠用宝玉を扱っているが、彼の経営するセキュリティ会社に護衛の依頼があったという。現れた彼は、君を完全に守るためには結婚する必要がある、と。それは不埒な要求だった。いまも充分すぎるほどセクシーな彼に、ひとかけらの愛もないことを、エリーザはもう知っているから。
ブリナは信じられなかったーこのわたしが妊娠9週目?このところ体調不良がそのせいだなんて、夢にも思わなかった。思春期のころの手術のせいで子供を持つことはできないと言われ、運命を恨んでさんざん泣き暮らした時期もあったけれど。いまは彼女なりの愛される資格を探りながら、半年前、金融界の大物ラフ・ギャラハの愛人になったのだ。だけど約束も束縛もしないという二人のルールは、もう守れない。ブリナは何も告げずにラフのもとを去った。愛していたから。子供が欲しくない、彼の重荷にはなりたくなかったから。
継母に虐げられ続けて、耐えられず家を飛び出した孤児ベッキー。 雨の中で途方にくれていると、ロールスロイスに乗った 優雅な身のこなしの、見知らぬオランダ紳士が声をかけてきた。 医師でもある男爵ティーレーー彼は濡れそぼったベッキーを 連れ帰り、足の悪い母親の付き添いとして屋敷での滞在を許した。 生まれて初めて優しくされてどうしようもなく彼に惹かれていく ベッキー……。だが、ある日、ティーレが自分のことを、 「やせぎすのねずみみたいな娘に僕は魅力を感じない」 と話しているのをもれ聞いて、思わず涙ぐんでしまう。
義兄が他人の車に衝突して、救助もせず逃げただなんて。ラヴェンナは、悪夢のような現実に信じられない思いだった。相手はイタリア領サルデニヤ島の豪族マーク・ディ・クルツィオ。マークはその事故で亡き妻の忘れ形見を失った。そしていま、“罪の償いは家族に求める”というサルデニヤの掟に従って、ラヴェンナに、跡継ぎを産むための犠牲結婚を強いてきたのだ。言いなりにならなければ、その罪を暴露すると脅されては、病身の義父のためにも、ラヴェンナは純潔を捧げるしかなかった。暗く凍てついた彼の瞳から、逃れられなくなるとも知らずに。
邪神にかけられた呪いを解くために、神様によって異世界転生した童貞アラフォー会社員。 呪いを解く方法は、子供を作ること! ユノに生まれ変わった彼は、幼馴染みの美少女・アリーシャの好感度を上げる日々を過ごす。 そんなある日、町が魔物に襲撃される。ユノはどうにか魔物を殲滅するが、自らの魔術に巻き込まれて遠くの森に転移してしまう。 森で倒れていたところを、エルナトに助けられたユノ。アリーシャに連絡を取るための魔術をエルナトから習うが、 その魔術を使うには竜を倒す必要があり……。 さらに、突如現れたアロワナが、ユノと婚約宣言!? 彼女の言葉にエルナトも張り合い……美女二人から求められ、ユノの妄想が暴発! 見た目は子供、中身はおっさんのコメディーファンタジー第2弾。
ゾアックとの戦いの後、過去を打ち明けたことで仲間達との絆を深めたアルドは改めてノルトエンデに住む村人として第二の人生をスタートさせる。 季節が変わり秋の色に染まるノルトエンデは豊かな実りに溢れ、収穫祭に向けて活気づいていた。 キノコやイチジクなど旬の味覚を堪能しながら、アルド達も祭りの準備を開始する。 一方で、新たな村人クルネも魔法教室を開き、本格的に新生活をスタートさせる。 そんなクルネに新居の掃除の手伝いをお願いされたアルド達だったが、雑巾がけレースが始まって掃除も遊びに早変わり。 クルネもすっかり遊び仲間の一員となっていた。 しかし、楽しいことだけでは終わらず、収穫祭に向けて準備中のカリナに狩猟人生命を脅かす事態が起こってしまい……。 恵みの秋はイベントが盛りだくさん! 自由で気ままなスローライフファンタジー第三弾!!