小説むすび | 2019年9月3日発売

2019年9月3日発売

どうかこの声が、あなたに届きますようにどうかこの声が、あなたに届きますように

出版社

文藝春秋

発売日

2019年9月3日 発売

地下アイドル時代、心身に深い傷を負い、鎌倉の祖母のもとでひっそりと生活を送っていた20歳の小松奈々子。そこに突然現れたラジオ局のディレクター黒木から、番組アシスタントにスカウトされる。 初日の生放送は、後に「伝説の十秒回」と呼ばれる神回となり、かつてラジオ界で絶大な人気を誇ったパーソナリティの片鱗を感じさせるものだった……!? 大食いのアナウンサー、演じるキャラに疲れている女性芸人、売れっ子のオネェタレント…。様々な仲間に囲まれ、時に黒木と罵り合いながら、奈々子はラジオの世界に向き合っていく。それは自身の傷や、過去とも対峙しなければならなかったが、奈々子が生き直そうと決めた「小松夏海」の存在は、次第に黒木たちをも巻き込んで、確かなムーブメントとなっていく。そしてその言葉は、子どものできない夫婦や、大人になることの意味を考える高校生など、切実な日々を生きるリスナーたちの、ほんのわずかな未来を動かし始めていた。 「いいか小松、ラジオにはテレビやネット動画と違って映像がない。 映像という明確なものがない分、リスナーはそれを補って想像する。 そうして頭の中で想像されたものは、誰にも否定されないし奪えない。 だから想像させろ。 リスナーに、姿の見えないお前を想像させるんだ」(本文より引用) ラジオの魅力と、傷を抱えた人々が織り成す、あたたかな小気味よさあふれる物語。 150万部を突破した『神様の御用人』著者、浅葉なつの書き下ろし長編!

アンの青春アンの青春

日本初の全文訳・訳註付『赤毛のアン』シリーズ第2巻。 アン16歳、美しいプリンス・エドワード島で教師になる。 ギルバートとアヴォンリー村の改善協会を作り、マリラが引きとった双子をグリーン・ゲイブルズで育て、夢にむかって誠実に生きる。 新しい友ミス・ラヴェンダーの恋と結婚、「腹心の友」ダイアナの婚約、アンの新たな旅立ち……。 幸せな生き方をさわやかに描く、青春と希望の第2巻! アンが語る幸せな生き方 「一番幸せで心楽しい暮らしとは、華やかなこと、驚くようなこと、胸ときめくようなことが起きる日々ではなく、さりげない小さな喜びをもたらす一日が、今日、明日としずかに続いていくことなのね、まるで小さな真珠が、一つ、また一つと、糸からすべり出て行くように」 本書第19章より。 特徴1日本初の全文訳 米国詩人ホィティアーの詩「丘のふところにて」に始まり、米国詩人ロングフェローが過ぎ去りし青春を追想する一節「遠い遠い想い」をアンが語る章に終わる、日本初の全文訳。 大人の心豊かな読書にいざなう文学の全容。 特徴2巻末訳註付 作中に引用されるシェイクスピア劇と英米詩の古典、聖書の名句、主にスコットランド系カナダ人からなる登場人物の民族、19世紀カナダの料理・菓子・手芸、暮らし、草花、プリンス・エドワード島の歴史、地理、社会、キリスト教、ケルトとアーサー王伝説など、全30章から257項目について、61頁にわたる巻末訳註でくわしく解説。 特徴3口絵写真と地図 プリンス・エドワード島で撮影した本作ゆかりの写真9点。カナダ東海岸と島の地図。 特徴4あとがき 本作『アンの青春』を執筆中のモンゴメリ33歳の日記、作品の鑑賞、原題の意味などを紹介する訳者あとがき28頁。 松本訳の旧訳の訳文と訳註を改訂した新訳! すがすがしい青春、2年間の物語。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP