2020年1月23日発売
荒潮荒潮
彼女の名前は米米。中国南東部のシリコン島で日々、電子ゴミから資源を探し出して暮らす最下層民“ゴミ人”だ。彼女たちは昼夜なく厳しい労働を強いられ、稼ぎは何代にもわたって島を支配してきた羅、陳、林の有力御三家に吸い取られていた。しかし、テラグリーン・リサイクリング社の経営コンサルタント、ブランドルと陳開宗が島を訪れてからすべては変わり始める。テラグリーン社の環境再生計画に翻弄され、利権を奪い合う御三家たち。いっぽう、米米は開宗と恋に落ちるが、想像し得ない未来が彼女を待ち受けていた…。『三体』の劉慈欣が激賞した、中国SFの超新星によるデビュー長篇。
鐘を鳴らす子供たち鐘を鳴らす子供たち
教科書に墨を塗らされた良仁たちは、大人が起こした戦争にふり回された子供だ。同時に大人たちもまた、自分たちの起こした戦争に、深く傷つきさいなまれていた。だからこそ、大人と子供が一緒になって作り上げた『鐘の鳴る丘』は、あんなにも圧倒的に、世間に受け入れられたのだろう。『鐘の鳴る丘』は、大勢の人にとって、自分たちの物語だった。戦後七十五年ー著者渾身の最新作!