2020年12月1日発売
ある日突然、獣人だらけの異世界に転移した晴真。チート級の精霊魔法を武器に、冒険の日々を楽しんでいたところ、突然現れた竜人・アーロンに捕まり、異世界人だとバレてしまう。「神子は捕獲しておかないと」と拐われた先は竜の神殿!?軟禁されかけ逃げ出したものの、追いかけてきたアーロンと冒険の旅を続けることに!しかし、友情が芽生え始めた頃、アーロンに予期せぬ発情期が訪れて…!?
韓国の小食堂→ケアンズ→鳥取→クルーズ船→パリ→スイス→ゴールドコースト→そしてシリコンバレーのグーグル本社へ!悪口の達者なおばあちゃんと“プロデューサー”孫娘との世界珍道中。
「ミルクマンはある日、私が『アイヴァンホー』を読みながら歩いているところへ、車を運転しながら近づいてきた」。1970年代終わりの北アイルランド・ベルファスト。本を読みながら歩くことが好きな18歳少女が、反体制派の大物から恋人としてつけ狙われる。政治、宗教、暴力、旧弊な思考に支配されるコミュニティで少女は次第に孤立していく。16歳になった時から結婚を迫る母、すべてをセックスと結びつける義兄その1、車の爆発で死んだ元彼を引きずる一番上の姉、狂ったようにケンカして運動する義兄その3、車マニアのメイビーボーイフレンド、社会問題系の女たちや毒盛りガール、原爆坊やといった奇人変人さんたち…。固有名を排した独特の語りで閉塞した社会に生きる少女の記憶を甦らせ、2018年ブッカー賞、20年国際ダブリン文学賞を受賞した傑作長篇。
行きつけの喫茶店がある、通いなれた自由が丘。学生時代からの友だちとの晴れやかな会話から掘り起こされる、あの別れ話ー。恋愛のトラウマに縛られているつもりはない、でも忘れられない。緑の庭園に秘められるアヴァンチュール、欲望が無意識に犯してしまった事故、旅先のスペインでの邂逅。誰もが一度は経験する恋愛のトラウマ、それを乗り越えるために美代子がとった選択とは。人生と恋愛に悩むすべての年代の読者に贈るラブ・ストーリー。
この世界は、いったい、どこまで続いているのか。私は、その輪郭を、確かめてみたかっただけなのだ。親子三代の人生と記憶、土地の歴史が重ねられる京都を舞台とした「もどろき」、十代の旅の思い出と、北サハリンで出会った人々との交流を描く「イカロスの森」。芥川賞候補にもなった二つの「旅」をめぐる作品と、初の書籍掲載となる小説「犬の耳」、書き下ろしの解説を所収。
町の有力者の集まりでバトルロイヤルに参加させられ、演説を行なった代償に、黒人大学の奨学金を貰った“僕”は、北部出身の白人理事を旧奴隷地区へ案内するという失敗を犯して大学を追い出されてしまう。学費を稼ぐためニューヨークへやってきたが、学長の紹介状は役に立たず、ようやく採用されたペンキ工場ではさらなる災難が…。地下の穴ぐらに住み、不可視の存在となった黒人青年の遍歴を描いた20世紀アメリカ文学の名作。全米図書賞受賞。
ハーレム地区で立ち退き騒動に遭遇し、住人のために弁舌をふるった“僕”は、演説の才を見込まれて民衆運動を組織するブラザーフッド協会に勧誘される。集会の演説で注目を集め、やがてハーレム地区の代表に任命されるが、街には過激な民族主義者たち、協会内部にも彼を敵視する者がいて…。社会の周縁に追いやられ、“見えない人間”となった黒人たちが置かれた状況を描いて現在の世界にも通じる普遍性をもつ、20世紀アメリカ文学を代表する名作。
デブ、チビ、ハゲ、おまけにコテコテの茨城弁の雷太。女にもてない。されどメガバンクの超エリート銀行員。規定にとらわれないこの男は、人から「ごじゃっぺ」と呼ばれた。彼は人事部のふとした手違いでアメリカのロスアンゼルス支店から暴力団の巣窟のような支店に支店長で転勤させられてしまった。そこで快刀乱麻を断つ活躍で支店を立て直し、恋人まで見つける痛快な恋物語。