2020年12月3日発売
子供の頃から不思議な体験を重ねた主人公・村井は「死」は終わりではなく次に始まる「生」への扉だと信じるようになる。画家となった彼は偶然見つけた如意宝珠に導かれるように“偶然と出会い”による数奇な運命を辿っていく。そして、年老いた彼が1900点目の作品に選んだモチーフは…。魂の存在、永遠の命、人生最期の迎え方をも問いかける純愛ミステリー。
70歳になった佐川夏江は、夫の寝顔を見ながらつぶやいた。結婚至上主義時代に生きてきた夏江が、将来をかけて勝ち取った相手だ。夫は退職後、趣味を楽しみ、息子2人も独立した。何の不満もない老後だといえる。だが、自分の人生を振り返ると、節目々々で下してきた選択は本当にこれでよかったのか。進学は、仕事は、結婚は。あの時、確かに別の道もあった。やり直しのきかない年齢になって、夏江はそれでもやりたいことを始めようとする。
ニューヨーク州、キャッツキル山地の山あいにそびえる“ホテル・ネヴァーシンク”。ポーランド系ユダヤ人のシコルスキー一家が1930年代に大邸宅を買い取って開業したこのホテルはやがて、トルーマン大統領にも愛される、アメリカ屈指のリゾートに成長する。しかしあるときからホテル周辺で子供たちの行方不明事件が起こるようになりホテルの人気は凋落。その裏には、一家の抱える秘密があった…。ホテルを取り巻く人々の語りによって真相が暴かれるゴシック・ミステリ。エドガー賞最優秀ペーパーバック賞受賞作。
打ち棄てられたはずの宇宙ステーションで、その老人はなぜ家族の星への船を待ち続けているのか…(「わたしたちが光の速さで進めないなら」)。初出産を控え戸惑うジミンは、記憶を保管する図書館で、疎遠のまま亡くなった母の想いを確かめようとするが…(「館内紛失」)。行方不明になって数十年後、宇宙から帰ってきた祖母が語る、絵を描き続ける異星人とのかけがえのない日々…(「スペクトラム」)。今もっとも韓国の女性たちの共感を集める、新世代作家のデビュー作にしてベストセラー。生きるとは?愛するとは?優しく、どこか懐かしい、心の片隅に残り続けるSF短篇7作。
「ヒトが怪物化し、大量殺戮を行うー」怪事件の調査に赴いた進次郎達の前に、正体不明のULTRAMAN「TIGA SUIT」が現れる。時を同じくして、「邪神」の復活を目論む侵略者カミーラが襲い来る!月刊ホビージャパンにて連載中の「ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSEフォトストーリー」を小説用に再構成し、単行本化!さらに長谷川圭一による新規書き下ろしエピソードを追加収録。連載版では明かされなかった、登場人物の真相が明らかに。
『古事記』にも記される天上の国=高天原は、どこに存在するのか?神武東征とアレクサンドロスのインドへの遠征路の相似など、日本敗戦後、占領下の日本を舞台に繰り広げる『古事記』を新解釈する日本超古代史ロマン!日本SF界の第一世代の代表的作家・荒巻義雄、満87歳の書き下ろし長編!