2021年8月31日発売
派遣社員、彼氏なし、家族とは不仲。冴えない日々を送る葉奈は作家になる夢を叶えるべく、戦時中の沖縄を舞台に勝負作を書くことを決める。しかし取材先で問題の当事者ではない自分が書くことへの覚悟を問われ……。
国家転覆を企てるほど悪逆を尽くした公爵夫人エレインは自らの娘によって命を奪われた。 死の間際、大罪を後悔するも時すでに遅し。公爵家は滅び、その悪名は時間と共に忘れられるはずだったーーしかし、気がつけばエレインは出産中で!? なんと長男を出産した30年前に時間が巻き戻っていたのだ。 嘘と暴虐に塗れた人生を改めるため、 我が子に親殺しをさせないため、 前世の経験と知識を総動員したエレインの快進撃が始まる!!
読後、心身に変調をきたしても、責任は負いかねますので、ご了承下さい。大切な人、信頼していた人に裏切られ、傷ついた人々が再起を期して集団生活を営む「いやしの村」。一方、ネット上には、その村は「呪いで人を殺すカルト集団」という根強い噂があった。噂は本当なのか? そもそも、呪いで人を殺すことなどできるのか? 真実を探るため、ルポライターが潜入取材を試みるのだがーー。
「埼玉県内で会社を経営する男性の遺体を発見。警察は、事情を知ると見て、内縁関係にあった女の行方を追っていますー」顔を変え、新しい名前を手に入れた女は、日本海沿岸の温泉地で働き始める。誰も知る者のいない新天地で、別人としての人生を生きるはずだったが…。人間の欲望と業をみつめるスリリングな長篇小説。
和木重太郎は、下級武士に生まれた己の存在について悩み、理不尽さを感じていた。そんな中、剣の腕を見込まれ、「抜け荷」の首謀者を追う任に抜擢される。藩内の勢力争いに巻き込まれながらも、血の繋がりや人間の本質に触れ、徐々に自分の人生の意味を見出していく。
銀河系宇宙連合から派遣された文明育成指導者、サザンドス。五つの規律を胸に地球での使命がはじまるー。新天地を目指し旅する人々の苦難を描く、惑星創生ファンタジー。
コロナ禍の2020年春、手話通訳士の荒井の家庭も様々な影響を被っていた。刑事である妻・みゆきは感染に怯えつつも業務をこなし、一方の荒井は二人の娘の面倒を見るため手話通訳の仕事も出来ない。そんな中、旧知のNPO法人から、女性ろう者が起こした傷害事件の弁護団への通訳としての参加依頼が届く。些細な口論の末に実母をナイフで刺した事件。聴者である母親との間に何が? コロナ禍でのろう者の実態と苦悩を描く、〈デフ・ヴォイス〉シリーズ最新長編。
「本は想像力の起爆装置です」 ある日、愛犬を追って城の裏庭にやってきた女王陛下は、移動図書館の車と、本を借りにきていた厨房の下働きの少年に出くわす。あくまでも礼儀上、1冊借りたことが、人生を変える、本の世界への入り口となった。以来、すっかり読書の面白さにはまってしまい、カンニングする学生のように公務中に本を読みふけるわ、誰彼かまわず「最近どんな本を読んでいますか」と聞いてはお薦め本を押しつけるわで、側近も閣僚も大慌て。 読書によって想像力が豊かになった女王は、他人の気持ちや立場を思いやるようになるものの、周囲には理解されず、逆に読書に対してさまざまな妨害工作をされてしまう……。 エリザベス2世を主人公に、ユーモアと風刺、読書についての鋭い洞察と名言に満ちた物語。世界32か国で発売のベストセラー小説!
鎌倉時代、越後・柏崎に実在した毛利氏の本領「佐橋ノ荘」。これを相続した毛利基親に、実弟の時親が反旗を翻す。世阿弥の能『柏崎』に着想を得、毛利一族の家督争いを巧みに描いた歴史小説。