小説むすび | 2021年8月発売

2021年8月発売

領主様の家庭教師領主様の家庭教師

恋人はおろか、愛人にもなれない。 ましてや、彼の妻になど。 家庭教師のフランシスは自らを戒めていた。彼に惹かれてはいけない。 初仕事として派遣されたのは、遠く離れたスコットランドの領主の館。 主であるラクランに、ロンドン社交界の作法を教えることだった。 伯爵令嬢の婚約者がいながら、貴族のしきたりには無関心な彼を、 ダンスや求愛のレッスンを通して完璧な紳士に仕立てあげるのだ。 若い女教師の指図などおとなしく聞くはずもない傲慢な領主は、 フランシスと踊りながらも投げやりで、誘惑的な冗談でからかってくる。 野性的な美貌を持つこの男性に、軟弱なワルツなど似合わないーー 彼には、情熱的な愛こそふさわしい。握られた手を強く意識しながら、 フランシスの胸は疼いた。それを私が知ることは、決してないけれど。 ミシェル・ウィリンガムのすばらしいデビュー作をお届けします! 悲しい過去を乗り越えるため、男爵の娘ながら家庭教師として身を立てる健気なヒロインと、氏族のために伯爵令嬢を妻に迎えることが決まっている領主の許されぬ愛。圧巻の読み応えをお約束します。

【POD】軌道馬車そぞろ歩き:町と人、歴史をめぐる追憶の旅【POD】軌道馬車そぞろ歩き:町と人、歴史をめぐる追憶の旅

発売日

2021年8月27日 発売

[商品について] ー馬に引かれて巡る追憶の町ー かつて、田名部の人々の大事な交通手段であった軌道馬車。 鉄道が機械化され、その姿が見られなくなっても、田名部の人々の心には残り続けている。 本書は、田名部の地で生まれ育った著者が、追憶の中の軌道馬車に乗り、時をさかのぼって古き町と人の景色をよみがえらせる昔語りである。 心地よい蹄の音と共に昔日の軌道馬車に思いを馳せ、ゆったりと流れる歴史の風景をぜひお楽しみいただきたい。 「目次] まえがき 道 順 柳町出発・地蔵町 北柳町 南柳町 南柳町 御役所辻 田町通 北本町 本町辻 明神町(田名部神社) 新開地(常念寺) 本町辻(西側) 大川橋辻 本町辻(東側) 大川橋辻 横町 迎町 迎町橋 大川橋辻 大川橋から大橋へ・古新町 古新町辻(圓通寺) 古新町辻(徳玄寺) 海老川辻・海老川町 日新町・旧海老川町 苫部野・金曲 苫部野・大曲 御役所・辻城内 大構 城内(西側) 城内(東側) 上小川町 中小川町 赤平・大平道 万人堂 古舘・代官所 神宮寺 愛宕宮 田名部の火災の歴史 参考文献 あとがき [出版社からのコメント] スピードと効率が重視される現代社会で、私たちは機械のリズムで生きています。しかし時には、人の本来のリズムの中で、ゆったりと生きてみたいと思うこともあるでしょう。本書の軌道馬車は、まさにそんな時代を人と共に歩んできた乗り物です。想像の翼を広げて、このくつろぎの旅の時間をお楽しみいただければ嬉しく思います。 【著者紹介】 川嶌 柳三(かわしま・りゅうぞう)

怪と幽 vol.008 2021年9月(8)怪と幽 vol.008 2021年9月(8)

唯一無二のホラー漫画家・楳図かずおを特集! 「恐怖漫画」の第一人者として他の追随を許さない漫画家・楳図かずおは、一九五五年に貸本漫画家としてデビューする。 六一年に短篇「口が耳までさける時」を発表して以降、次々にホラー漫画を世に送り出し、読者の背筋を凍りつかせた。 ストイックに恐怖を追求する作風は、漫画にとどまらずジャンルを超えた表現者に多大な影響を与えている。 九五年に完結した『14歳』以降、漫画執筆を休止しているものの、色あせない楳図作品は新たな読者を惹きつけ続けているのだ。 そしてこの度、初期名作を一気に味わえるホラーシリーズ「こわい本」が角川ホラー文庫から刊行開始された。 唯一無二の恐怖世界を御堪能あれ! 強力な連載陣もお見逃しなく! ●特集 楳図かずおホラーワールド 【インタビュー】激白! 楳図かずおインタビュー「楳図式ホラーの流儀」 【漫画】復刻! 「のろいの面」楳図かずお 【告知】注目! 「こわい本」刊行開始! 【寄稿】耽溺! 楳図ファンが選ぶ戦慄の一作 伊藤潤二、大槻ケンヂ、小野不由美、片岡愛之助、児嶋都、近藤ようこ、高橋葉介、ピエール瀧、ヒグチユウコ、諸星大二郎 【コラム】仰天! 楳図かずおの軌跡 【コラム】熱唱! UMEZZレコードガイド 【コラム】堪能! UMEZZ映像作品ガイド 【エッセイ】熱愛! 綾辻行人「今さら「ラブレター」なんて……」 ●小説 京極夏彦、小野不由美、有栖川有栖、山白朝子、澤村伊智、近藤史恵 ●漫画 諸星大二郎、高橋葉介、押切蓮介 ●論考/エッセイ/インタビュー 京極夏彦、荒俣宏、東雅夫、加門七海、村上健司&多田克己、鈴木優作 ●グラビア げみ、芳賀日出男、佐藤健寿、怪食巡礼 ●怪談実話 岩井志麻子、牛抱せん夏、しのはら史絵 ●お化け友の会ひろば ナカニシア由ミ、伊藤慎吾、河野隼也、岩名謙太、Apsu Shusei etc……

酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす(1)酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす(1)

出版社

KADOKAWA

発売日

2021年8月30日 発売

グロテスクなのになぜか心地いい。 酒テロクリエイターとして名を馳せる著者が稀有な発想力を見せつける! 初の短編小説集。 人間関係や恋愛関係。小さな困難が積み重なり、複雑に絡まり合い、いつの間にかがんじがらめになる……そんな難しさや不確かさ、孤独や絶望なんとか乗り越えているすべての方に、心地よいほろ酔いを届けます。 既婚者との関係から抜け出せない女性を救い出すために、一本の口紅が取った驚きの方法とは?(「口紅の弾丸」) ミニマリストを極めすぎた男、全てを捨てて、最後に捨てたものとは?(「      」)。 地下アイドルとして奮闘する少女を守り支える、くまのぬいぐるみの不思議な力とは? (「くまのくぅーちゃん」) 嵐の夜、偶然知ってしまった酒の味。酒を求めて人間になることを決意し、裏切りを重ねた人魚がたどり着く未来とは? (酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす) 最後のどんでん返しに息を呑む! 「まさかこんな展開になるなんて!」と、新鮮な驚きに包まれる! 日々の痛みを和らげる「お酒」のような恍惚と同時に、酔いが醒めたときの筋肉痛や頭痛のような痛み、それでも現実に立ち向かう一人ひとりへのエールのような余韻が残ります。 深夜のOL牛丼/フラワーボーイ/口紅の弾丸/本当にあったビデオカメラ/酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす/あの頃のクリームソーダ/外の世界を知らない猫 etc.

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