2021年発売
宇宙はわたしたちに冷たい。理由はわかっている。 人が自分の体を生きることの居心地のわるさを描き出した、注目の作家モナ・アワドのデビュー作。 インディーズ音楽とファッションをこよなく愛す主人公のエリザベス。特別な人生は望んでおらず、ただ普通にしあわせになりたいだけ。 けれど高校でも大学でも、バイトをしても派遣社員となっても、結婚しても離婚しても、太っていても痩せていても、体のサイズへの意識が途絶えることはない。 自分と同じ失敗をさせまいとする母親、友だちのメル、音楽を介してつながったトム、職場の女性たち……。彼らとの関係のなかで、傷つけ、傷つけられ、他者と自分を愛する方法を探してもがく。 ロクサーヌ・ゲイ、エイミー・ベンダー、ブライアン・エヴンソン、その他各紙誌で絶賛!! 「女性とその体にとって理不尽すぎるこの社会。 アワドはそれを正しくとらえ、この連作短編を通して鮮烈に描き出している」(ロクサーヌ・ゲイ) 「賢くて茶目っ気があって、とり繕うことなくまっすぐな作品。 友情、セックス、誰かの心に寄り添うこと、自分らしく生きること。女子たちの格闘はヒリヒリとして、そのことをアワドはちゃんと語ってくれる。 何もかも受け止めて、素直じゃないけどあたたかい、そんな声で」(エイミー・ベンダー) 「素晴らしい仕事だ。失敗も喜びもひっくるめて、人として生きることの意味とはなにか? それを痛々しくもありのままに描き出し、答えに近づこうとしている」(ブライアン・エヴンソン) 「実にするどいデビュー作。 もがくリジーを繊細かつ冷徹な言葉で描くアワドの作品は、アメリカの女性について考えるための新たな必読本である」(タイム) 「正直で痛烈、だからこそ読まれるべきだ。本書は女性が生きることの葛藤をわたしたちに見せつける。 ボディー・イメージも、他者との関係も、そしてあまりにも残酷なこの世界を自分の足で歩いてゆくことそれ自体も」(エル)
サンタさんは、きっといる。 サンタを信じ、手紙を送った少女。数年後のクリスマスの夜に、思いがけない奇跡が起こるーー『ミススペル』 熱気球に乗ったまま、行方不明になった父の帰りを待ち続ける少年。「父さんに会いたい」彼の願いは叶うのかーー『アンテナ』 人形やぬいぐるみを売るふしぎな店で働きはじめた大学生は、ある日とつぜん人形と話ができるようになりーー『プレゼント』 クリスマスにまつわる短編3作品を収録。大切な人へ贈りたい、心あたたまる物語集。 【著者プロフィール】 門馬 昌道(もんま・まさみち) 1958年、福島県生まれ。 「手帳大賞」「列車で行く旅」のエッセイで大賞、最優秀賞受賞。エッセイ風の短編小説を執筆し「信州ミステリー短編小説」で最優秀賞、「フェリシモ文学賞」で優秀賞、「アンデルセンのメルヘン大賞」で入賞。 著書にアンソロジー『たびだち』『はじまり』『午前7時3分の物語』『半分こ』(いずれもフェリシモ出版)、『相愛ノジカン』(新風舎)がある。 千葉県千葉市在住。
『三銃士』、『モンテ・クリスト伯』、『アンリ三世とその宮廷』など、フランスを代表する大作家アレクサンドル・デュマのイタリア三部作最終巻ナポリ編『コリコロ』の全訳上巻である。『コリコロ』は、『スペロナーレ』(シチリア)と『キャプテン・アレーナ』(エオリア諸島とカラブリア)を時系列的に継承しながら、当時ロンドンとパリに次ぐヨーロッパで三番目の大都市であったナポリで『旅の印象』を締めくくった。全体が四十八章という三部作の中でも最大のボリュームで、この翻訳も上下二巻で、これは下巻完結編である。
事件現場で収集した情報を解析・プロファイリングし、解決へと導く機動分析係。森口泉は機動分析係を志望していたが実技試験に失敗。しかし、係長・黒瀬の強い推薦により、無事配属されることになった。鍛えて習得した優れた記憶力を買われたものだったが、特別扱い「スペカン」だとメンバーからは揶揄されてしまう。自分の能力を最大限に発揮し、事件を解決に導くー。泉は早速当て逃げ事件の捜査を始める。そんな折、会計課の金庫から約一億円が盗まれていることが発覚した。メンバー総出で捜査を開始するが、犯行は内部の者による線が濃厚で、やがて殺人事件へと発展してしまう…。気鋭の作家が贈るノンストップ警察ミステリー。
「フィセル様、おかえりなさいませ…」 完全回復薬の発明で若くして巨万の富を得たフィセルが 奴隷市場や戦場から集めた6人のエルフ 仲間の自由を目指して魔法の開発を続けるが 道半ばでフィセルはこの世を去った そして200年後、転生したフィセルが見たものは…!? 第2回アース・スターノベル大賞 佳作受賞作!
鬼ヶ島から戻ったソラを次々と襲う不思議な勢力、不死の王・シャラモン、そしてダークエルフの一団とそれを率いる美貌の剣士・ウィステリア聖王国と対立する組織「夜会」の目的とは?そしてそのリーダーの「始祖」とは何者なのか?謎と不穏に満ちた新たな敵を迎え撃て!
“インチキ”扱いされた聖女は田舎でダラダラ過ごしたい!? ユースティティア王国に百年に一度誕生する聖女として、人々のために祈りを捧げるフレメア。もともと田舎生まれで天真爛漫な彼女は、表向きには聖女としてふるまう一方で、“オフ”ではダラダラするのが大好きな普通の少女だった。彼女に付き従い、身の回りの世話をするのは専属騎士で幼馴染のロラン。そんなフレメアだったが、王宮内の陰謀により「偽物の聖女」に仕立て上げられてしまう。 王都を追放され、ロランとともに辺境の町に流れ着いたフレメアは、そこで人々の病を癒したり悩みを聞いたりしながら、のんびり田舎生活をはじめるのだった。一方、聖女が去った王都には恐ろしい伝染病が蔓延しつつあり……。 第2回アース・スターノベル大賞入選作品、待望の書籍化!
「ザビリア、会いたかったわ!」 サザランドから王都に戻ってきたフィーアは、 特別休暇を使って姉に、そして、こっそりザビリアに会いに行こうとするけれど、 シリルやカーティスにはお見通しで……。 さらに、出発日前日、緑髪と青髪の懐かしい兄弟に再会。 喜ぶフィーアだが、何故か二人も霊峰黒嶽への旅路に同行することに!? 2兄弟+とある騎士団長とともに、いざ出発! 楽しい休暇が、今始まる!! 書き下ろしは、アルテアガ帝国編、300年前の過去編に加えて、クラリッサ団長、 クェンティン団長、フィーアの姉オリアのエピソードを大ボリュームでお届け!
転生者として、ファンタジー・ゲーム知識を魔法に生かし、“幻影”という二つ名で知られるジュエル級まで上りつめた冒険者アルマは、ひょんなことから“追放された悪役令嬢”イザベラを拾う。イザベラの身の上話を聞いて「この子……前世の漫画の子だ!」と一瞬大混乱の彼女だったが、漫画よりも謙虚かつ聡明なイザベラを気に入り、引き取って妹にすることを決意。イザベラは庶民の生活を学びなおし、「自分にとっての幸福」とは何かを考え始める。そこへ元婚約者である王子がやってきて……
異世界の人類を滅亡させる謎の組織アンチクトンの銅ルキを倒し、第二回戦へと歩みを進めた純岡シト。 次なる相手は、行方知れずとなっていたかつての仲間であり想い人でもある黒木田レイ。ただシトに勝つためにアンチクトンの一員として出場する彼女は、チートの中でも圧倒的な力を誇るDメモリ【悪役令嬢】を解放する。 謎の組織アンチクトン、異世界からレイたちの世界へ転生してきたエル、父が残したCメモリ【世界解放】--その全ての謎が明らかになるとき、さらなる激闘の渦が巻き起こる! チートを駆使して異世界転生を競い合う、究極のバトルアクション第2弾!
人が内包する特殊な力「ルーディア」で「魔導機」と呼ばれる人型機械を運用し、またその値の大小で、人々が格付けされている異世界……。 クラスもろともその異世界に転移した少年・勇太はルーディア値“2”という圧倒的低評価を受け、奴隷の身分に堕ちかける。しかし謎の白い魔導機「アルレオ」との出会いによってチャンスを得て、仲間たちを集め、傭兵団を作るまでに成り上がるのだった。 敵として現れるかつてのクラスメイトたちと刃を交えつつ、勇太は新たな地平へと挑むーー! クラス最安値……だが最強への道をひた走る、異世界メカバトルエンタメ・第2巻!
今まで虚構を描いてきた。 初めて本当に思っていることを書きましたーー麻枝准 *** 『CLANNAD』『Angel Beats!』『神様になった日』-- 話題作を作り出し続けるカリスマの内心が初めて明かされる処女小説、緊急刊行 *** 海辺で出会った彼女は、美しく饒舌で世界で誰よりもーー死にたかった。 猫が戯れるのを眺めていた女子大生・時椿は、断崖絶壁に立つ女性に声をかける。 飛び降りようとする黒髪の美女・十郎丸は、多くのヒット曲を手がける作曲家だった。 彼女は予想に反して、雄弁で自信に満ちた口調で死にたい理由を語ってのける。 人生で初めて出会った才能豊かな人間が、堂々と死のうとしている事実に混乱する時椿。 なんとかその日は十郎丸を翻意させ、下宿に連れて帰ることとなる。 なぜか猫に嫌われる死にたい天才作曲家と、何も持たない大学生。 分かりあえない二人の、分かりあえなくもあたたかい6日間が、始まった。 麻枝 准の生きている世界はこんなにも苦しくて、理不尽なものだったーー。 「泣ける」ことだけにこだわり創作してきた彼が純粋に書きたいものを初めて書いた処女文芸作品。
A touching and poignant coming-of-age story of a group of children living in an alternative care institution. 【Author Biography】 Tatsuo Sakamoto was born in 1937, in Miyakonojo City of Miyazaki Prefecture, Japan. As a teenager, he enjoyed writing and visiting bookstores. After graduating from junior high school, Sakamoto got a job writing numerous novels (short sentences), essays and poems for a newspaper formed with colleagues. In his twenties, enlightened that education was foremost, Sakamoto decided to refine his skills. He enrolled in a part-time high school (four-year night school) in 1961, at the age of 25. After graduation, Sakamoto married and was blessed with a son and a daughter, but divorced in 1989. Sakamoto now lives alone with his son who suffers with intellectual disabilities. He endeavors to actively participate in activities and support organizations relating to disabilities. Activity status, state of affairs, struggles printed in the Miyakonojo Branch Publication (Training Association Newsletter). • Branch Manager of the Miyasaki Prefecture “Te wo Tsunagu Kai” (Holding Hands) Association • Supervisor of the Miyakonjyo City Disabled Persons Group Liaison Council • Favorite word: silence • Most respected person: Audrey Hepburn
1940年、アメリカ。小さな町のお嬢様ヴィヴィアンは、大学を辞め、NYのショーの世界に飛び込んだ。華やかで刺激的な毎日。だが、それは突然終わる。彼女の過ちが、街中を騒がす醜聞になったのだ。恋人も友達も居場所も失い、彼女は初めて自分と向き合う
「頼んだぞ、約束だ」目を見て頷いた。優しい目で父は、よしよしというように二度頷いた。一年経った祥月命日の頃には、私の生活は父が生きていた頃とほとんど変わらない毎日に戻っていた。しかし、時々はふっと思い出す。あの時、父は私に何を頼んだのだろうか、父と何を約束したのだろうか。葬儀の日に大人たちが私に言ったこととは違う、何か特別の大事な約束だったのではないかと。幼かった私が亡き父との約束を果たすまでの五十七年間の物語。文芸社×毎日新聞(営業総本部)「第3回人生十人十色大賞」長編部門最優秀賞作品。
明治43年1月、七里ヶ浜沖で12名の若者が亡くなった…。逗子開成中學ボート遭難事故の真実。あの時、何があったのか。あの後、何があったのか。フィクションだからこそ、闡明に著わせた真実とは。
2020年も過ぎたころ、私立大理工学部4年の鳴神武人は、 ウイルス・パンデミックの影響もあり就活に失敗する。 希望も夢もなくし自殺も考えた鳴神であったが、ある日突然、時空転移能力を手に入れる。 不思議な力を宿した彼は、今の日本の現状を憂い、 昭和8年に時空転移して日本改造による歴史の大修正を行い、 『第三の日本』を作りあげることを決意する。 戦争を回避し新生日本を誕生させたかった鳴神だったが、 日米開戦の時は刻一刻と迫る。米国に負ければ、また同じ道を辿る。 歴史を知る唯一の男は、戦いに勝つために最新技術を導入し、 日本の軍備増強に取り掛かるのであった!!