2022年1月31日発売
優秀な魔術師を輩出してきたヘルメス家。しかし、三男フレイだけが現代では不人気な氷属性にしか適正がないことがわかった。ゆえにフレイは周囲からはさげすまれ、ヘルメス家を追放されてしまう。「見返してやる…強くなってやる」そう決意したフレイが出会ったのは一人の可憐な少女。しかし彼女こそ、世界を救った七賢者の一人・氷の賢者アルセリアだった。氷属性で世界最強の魔術師になるべくアルセリアを師匠と慕うフレイだが、やがてそれは恋心に変化。ついにはプロポーズを!?
高咲侑の視点で描かれる、ときめきにあふれたニジガクの毎日!フォトエッセイシリーズ第4弾。あなたからみんなへみんなからあなたへ。虹色の想いがつながる!
鹿康平が怪物を撃ったのは一九六二年のことだった。わたしが書いた小説の冒頭だ。広東省上空で撃墜された台湾空軍B-17偵察機に乗っていた叔父が主人公のモデル。彼は敵国から奇跡の生還を果たしたのだー。台北出身の作家・柏山康平が執筆した長編『怪物』は高い評価を受ける。故郷に凱旋した柏山はその夜、同行した出版社社員椎葉リサと関係を持ってしまう。運命の女。乱舞する青い鳥。中世の王のごとく君臨する“怪物”との対決。恋そして冒険。唯一無二の圧倒的エンターテインメント!
英国グラスゴーの病院で終末期医療を受ける少女レニーは17歳。好奇心旺盛で老人向けのアートセラピーに潜り込み、83歳のマーゴと知り合う。ふたりは自分たちが生きた証として、合わせて100年の人生を100枚の絵にして残すという計画を立て、1枚の絵を描くごとに、絵にまつわる人生の1コマを相手に語ってゆくー。生と死と愛という、人間にとって根源的な重いテーマを正面から取り上げながら、明るく風変わりなふたりの愛すべきヒロインと、個性ゆたかな登場人物が織りなすデビュー作。
家族のトラブルで水泳部を退部した奥貫広夢。卓球全日本選手権で突然、体の異変に見舞われた三上瑠衣。高校二年生の二人はそれぞれに悩みを抱えていた。前向きになるきっかけを作ってくれたのは階段との出会いだ。「決意の階段」「勝負の階段」「あきらめない階段」-。社会科教師、高桑がブログで紹介する記事を読むうちに、二人は階段に魅了されていく。ある日、高桑から「京都駅大階段駈け上り大会」の存在を教えられる。171段をチームでダッシュするタイムアタック戦だ!大年寺、江島神社、伏見稲荷大社、東京タワー等、実在する階段多数登場!挑んだ階段総数3500段超え。ゴールは京都駅大階段!
1988年8月18日午後2時35分に、村を見下ろす丘にあるいちばん背の高いスモモの木の上で母さんは啓示を受けた。まさにそれと同じ瞬間、兄さんのソフラーブは絞首刑になった。それを遡ること9年、イスラーム革命の最中に、テヘランで幸せに暮らしていた私たち一家は熱狂した革命支持者たちによって家に火を放たれ、かけがえのないものを失った。私たちは道なき道を分け入り、ようやく外界から隔絶された村ラーザーンにたどり着く。そこは奇しくも1400年前、アラブ人の来襲から逃れたゾロアスター教徒が隠れ住んだ土地だった。静かな暮らしを取り戻したと思ったのもつかの間、ラーザーンにも革命の波が押し寄せる。ある日ソフラーブが連行されると、母さんのロザー、父さんのフーシャング、姉さんのビーターの身にも次々に試練が降りかかる…。13歳の末娘バハールの目を通して、イスラーム革命に翻弄される一家の姿が、時に生々しく、時に幻想的に描かれる。『千一夜物語』的な挿話、死者や幽鬼との交わり、SNSなどの現代世界が融合した魔術的リアリズムの傑作長篇。国際ブッカー賞、全米図書賞最終候補作品。
★★韓国で13万部突破! ヤン・ヨソプ(HIGHLIGHT)、キム・ヨンギョン(元女子バレーボール韓国代表・主将)など韓国著名人が絶賛★★ 少女時代のソヒョンもヘアメイクさんに韓国版の本書をプレゼントしたことで話題に! 苦労して手を取り合ったとしても、どちらかが手を離してしまえば簡単に終わるのが人と人の関係だ。 難しい分だけ軽く、大切なぶんだけまるで無価値なものになったりもする。 だから、誰かをそばに置いておこうとすがりつくのではなく、自分にとっていい人にだけいい人でいればいい。 キム・ジェシク 翻訳は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』の藤田麗子が担当。イラストは、高田真弓による描き下ろし。 恋愛、仕事、人間関係に疲れたあなたに寄り添う163のメッセージ。 《目次》 第1章 すべての人に いい人でいることはできないいい人でいることはできない 第2章 私の愛する自分へ 第3章 愛とは相手について学ぶこと 第4章 今は自分をいたわる時間
原色の、台湾文学。 「ほんとうの悲劇にはいつも滑稽な要素があるのよね」 大学生の主人公は、乗っていた車に自分からぶつかり飛ばされた謎の少女・品琴に興味をひかれ、調べていくうちに、バナナ畑のなかで暮らす彼女の家族とある宗教団体の関係を突き止める……。新世代作家の期待の星による、家族の秘密をめぐる怪奇的で幻想的な表題作のほか、中篇全三篇を収録する小説集。 邱常婷「バナナの木殺し」 王定国「戴美楽嬢の婚礼」 周芬伶「ろくでなしの駭雲」
張赫宙は、かつては、魯迅と相並ぶ、アジアを代表する作家と称された。しかし、植民地期朝鮮の作家として日本語で活躍したため、張の文学は戦後社会に帰属先を失い、長い間、漂流してきた。現在、多文化、多言語における「近代」の急速な見直しが進められるなか、「世界文学」としてその作品は再び注目されはじめている。本書は、代表作「仁王洞時代」をはじめ、文学的な価値が高いものを中心に珠玉の短編を編む。