2022年12月発売
リィンスガヤ王国第一王子であるトッドは前世の記憶を持っている。 自身がハード過ぎるシミュレーションゲーム『アウグストゥス〜至尊の玉座〜』で絶対に破滅エンドを向かえてしまう「かませ犬」だと気付いたトッドは、未来を変えるためにゲーム知識を使って兵器を開発、人材の確保、果ては兄弟喧嘩の仲裁と次々に破滅フラグを折っていく。 真のエンディングでさえ報われないかませ犬王子が目指すはエンディングのその向こう!
神の導きにより光の聖者として覚醒したヤマトは伯爵令嬢クラウディアや元勇者パーティーのラッシュと共に、追放先である『北端魔境』に新たな国を作ることを決意する。 しかし【勇者】ジャスティスが再び『北端魔境』にやってきたことで新たな事件が勃発する。 一方、故郷を目指し旅をしていた元勇者候補ミーアは、盗賊に襲われていた女侍と幼女忍者に遭遇し……? Webから大ボリュームの加筆でお届けする国づくり異世界英雄譚第二弾!!
明治32年に「中央新聞」に連載された『シャーロック・ホームズの冒険』全12作の翻案と、翌33年に同紙に連載された「マーチン・ヒューイット」シリーズからの5作品の翻案。日本探偵小説の黎明期に生み出された記念碑的な作品の数々を、120年以上の時を経て初単行本化! 初出紙の挿絵129点を完全収録! では何故、南陽外史は『不思議の探偵』のあとに、シャーロック・ホームズ譚ではなくマーチン・ヒューイット探偵譚を連載したのだろうか? おそらく彼は、黒岩涙香の影響から抜け出して、イギリスの探偵小説を中心に独自の世界を築こうとしていたのではないかと思われる。(…) しかし『稀代の探偵』を発表したあと、南陽外史は、どういうわけかイギリスの探偵小説に対する関心が急激に薄れていったようで、結局、『シャーロック・ホームズの回想』が彼の手で訳述されることはなかった。(…)『不思議の探偵』の新聞連載が好評であったにもかかわらず、単行本として出版されなかったのも南陽外史の意向だったのかもしれない。 今回、『不思議の探偵』と『稀代の探偵』が復刻されたことにいちばん驚いているのは、案外、東京郊外の多磨霊園に眠る南陽外史その人ではあるまいか。(「編者解説」より) 不思議の探偵 毒蛇の秘密/奇怪の鴨の胃/帝王秘密の写真/禿頭倶楽部/紛失の花婿/親殺の疑獄/暗殺党の船長/乞食の大王/片手の機関師/紛失の花嫁/歴代の王冠/散髪の女教師 稀代の探偵 三度に渡る不思議の窃盗/自殺に擬う不思議の暗殺/水雷秘密設計書の不思議の紛失/希臘古代宝玉の不思議の消滅/破船に搭載せし万両箱の不思議の行衛 編者解説
サーガはここから始まった! 高校を卒業して自立のときを迎えた双子の兄弟を取り巻く貧困、暴力、薬物ーー。そして育ての親である祖母への愛情と両親との葛藤。全米図書賞を二度受賞しフォークナーの再来とも評される、現代アメリカ文学を牽引する書き手の鮮烈なデビュー作。 「デビュー作には作家のすべてがある」とはよく聞く言葉だが、本作はただ舞台が同一であるという以上に、後続の作品でも一貫して問われ続ける貧困、人種、格差といったテーマや問い、そして事物(人物、動物、植物、薬物)が描かれている。 (…)南部の黒人コミュニティが人種差別だけでなく階級的にも虐げられた存在であることは、カトリーナ後の政府の対応の酷さによりアメリカのみならず世界中が知ることになった。しかし、そもそもカトリーナ以前から南部の黒人たちが過酷な生を強いられていることを『線が血を流すところ』は痛烈に突きつける。その筆致に、一切の容赦はない。 青木耕平「狼の街(ウルフ・タウン)の慈悲深い神ーージェスミン・ウォードが刈り取れなかった男たち」より
熱烈なファンを擁する《レディ・ヴィクトリア》シリーズ、待望の新刊! 先行するシリーズの前日譚。ここから物語が再び始まる。 ヴィクトリア朝ロンドン、レディが恋した相手は…… 〜〜〜〜〜 生まれる前のわたくしたちは、 互いに翼を連ねて飛ぶ鳥だったーー 〜〜〜〜〜 ヴィクトリア朝ロンドンを舞台に、 天真爛漫なレディと、国際色豊かな使用人たちが謎に挑む 傑作ミステリ《レディ・ヴィクトリア》シリーズ。 待望の書き下ろし新作! 過去の異国を舞台にした小説は、ディテールの書きこみが肝になる。 今回は枚数制限の枷を外させてもらい、思い切り書きこむことにした。 筋書きのみならず、細部描写を楽しんでいただけたらと願っている。 ーー篠田真由美 ★装画:THORES柴本★ 描き下ろし口絵付!! 〜〜〜〜〜 チャールズに逝かれてから、こんなふうに気持ちが動いたのは初めてなの。 なにもかもが灰色で、心が火の消えた暖炉のようになって、 目を開けたまま石になってしまいそうだったのに、 やっと心臓が動き出した気分なんですもの。 〜〜〜〜〜 ーーーーーーーーー ◎目次 プロローグ ローズは奥様に昔話をねだる 第一章 パリの巡り会い または、それは平手打ちから始まった インタールード・1 第二章 築地ホテル館の殺人 または、燔祭の子羊はいずこにあるや インタールード・2 第三章 屍天使の冬 または、セイレーンは翼を連ねて飛ぶ エピローグ ローズは思いを新たにする あとがき プロローグ ローズは奥様に昔話をねだる 第一章 パリの巡り会い または、それは平手打ちから始まった インタールード・1 第二章 築地ホテル館の殺人 または、燔祭の子羊はいずこにあるや インタールード・2 第三章 屍天使の冬 または、セイレーンは翼を連ねて飛ぶ エピローグ ローズは思いを新たにする あとがき
元ダメ夫のせいで破産寸前になった伯爵家は、私が立て直す! 《女伯爵として歴史に名を刻む!? 書き下ろしエピソードも収録です!》 伯爵家の一人娘アンバーは侯爵家のブランドンと政略結婚していた。 伯爵家の財産管理はブランドンが行うという結婚の条件によりアンバーは付き従っていたが、彼には仕事の才能がなく財産を食いつぶし、さらには侍女と駆け落ちしてしまった。 しかし、元夫に隠れてこっそり副業をしていたアンバーはその経験を生かして、衣料品、エステ、バーなど次々に事業を立ち上げていく。 どの事業も軌道に乗り喜んだのもつかの間、ある事実が判明し窮地に陥ってしまう。 ──そこに現れた美丈夫、謎めいた画家のクリスティアンが驚きの提案を出してきて……!?
国民総溺愛系ヒロインの家出&キャンプ生活から始まるドタバタラブコメ第2巻 「──うわあああああああああんっっ!」 伯爵家の婚約者として淑女教育を受けるも、忖度レッスンばかりでろくに勉強にならない元聖女イヴリン。 気分転換にキラとお忍びで出掛けたイヴリンは、彼女のストーカー兼後継者であるエウロパの母──ハハロパに出会う! 一方、イヴリンが残した不穏な書き置きが原因で、王都では「イヴリン失踪騒動」が勃発していた! そんなこととは露知らず、キャンプ生活を満喫するイヴリンに湖の呪いが降りかかり──── 私……羊になってるんですけど!!! 淑女にはなれないけど羊にはなっちゃう 嫁き遅れ聖女と変態たちのドタバタラブコメディ第2巻!!