2022年4月4日発売
世界大戦の暗雲が迫る、魔都・上海。帝国陸軍特務機関所属の伊那雄一郎は、緊急招集を受ける。伝えられたのは、駆け落ちした華族令嬢の身柄を、各国特務や蒋介石隷下の藍衣社に先んじて確保せよという密命だった。しかも、皇家から直接遣わされた男・大神明と共に成し遂げよという。不審を感じながら拝命した伊那は、藍衣社の異能戦闘集団を率いる杜龍と四天王に急襲される!死地の彼を救ったのは、月を背負い超人的膂力で戦う、大神その人であった…。
愛媛県伊予市。越智エリカは海に面したこの街から「いつか必ず出ていきたい」と願っていた。しかしその機会が訪れようとするたび、スナックを経営する母・美智子が目の前に立ち塞がった。そして、自らも予期せず最愛の娘を授かるがー。うだるような暑さだった八月。あの日、あの団地の一室で何が起きたのか。執着、嫉妬、怒り、焦り…。人間の内に秘められた負の感情が一気にむき出しになっていく。強烈な愛と憎しみで結ばれた母と娘の長く狂おしい物語。ここにあるのは、かつて見たことのない絶望か、希望かー。
介護施設で働く小山葉子のもとに、差出人不明の怪文書が届く。書かれていたのは「おまえの息子は犯罪者だ」という衝撃の内容だった。葉子の息子・雅也は五年前に家を飛び出したきり、音信不通となっていた…。わずかな手掛かりをたどって新宿・歌舞伎町に行き着いた葉子は、雅也が「炎上系」の動画配信者だったことと、複数の人間の恨みを買っていたこと、そして数日前に自宅マンションから忽然と姿を消していたことを知る。彼女は息子を救うため、全世界に向けた動画配信に出演することを決意するのだが…。母、激走のサスペンス!
女子中学生のユミは、バイク事故で亡くなった親友の母親に呼び出されて、一冊の日記を手渡される。事故で死んだはずの親友・ジェジュンの日記には「ある日、僕が死にました」の一文が遺されていた。大事な人の死が実は自殺だったのではないかと頭によぎり、悲しみに打ちひしがれる。日記の続きを読んでほしいと頼まれたユミは、楽しかった日々を思い返しながら、ジェジュンの死の理由に迫る。少年の訃報のニュースを見て涙が止まらなかったという著者が描く、韓国発の優しい物語。
大逆転後宮とりかえ伝、第二幕「はじめての外遊編」後編!「なぜ…わたくしは止められなかったのか…」嫌われ者の雛女、慧月と入れ替わったまま邑の民に攫われた玲琳。邑を襲った疫病が一段落した頃、頭領の雲嵐が凶刃に倒れた。死の淵をさまよう彼の姿を見て、玲琳は激しく動揺し、消沈する。その様子は辰宇や景行から見ても危ういものだった。一方、慧月は闘志を燃やしていた。堯明や景影らの心配をよそに、雛女たちが集まる『茶会』を決行!女同士の腹の探り合いの中、慧月を貶めようとする藍芳春の毒牙をくぐり抜け、反撃に出るが…!?外遊先で起こった、慧月への執拗な嫌がらせ、祭りの妨害に伝染病。その大きな悪意は否応なしに玲琳と慧月の心に、変化をもたらしていくー。大好評シリーズ第二幕、終結!涙と決意の第4巻。