2022年5月16日発売
ある日どこからか助けを呼ぶ声を聞いた元剣聖グレン。駆けつけてみると、若い魔導師たちが、みにくいトカゲのような精霊をいじめていて…とっさに助け出したグレンはその精霊に“ジュジュ”と名づけて育てることにした。でも、まだ幼くて甘え盛りのジュジュは、実は最上級の精霊種「聖竜」でー!?これは後に「精霊の守護者」と呼ばれる最強の剣聖グレンと聖竜ジュジュの物語。
私の名前はオティーリエ・シェフィンコ。公爵家の一人娘にしてー王太子妃から“悪役令嬢”と評されたはじかれ者。しかし、貴族学園での二年目を迎えた頃、二人の友人が出来てしまった。一人は王太子妃の寵愛を受ける少女ナーテ。そして、男子留学生のイフムート。貴族社会では忌避され続ける私だが、三人で充実した学生生活を終えようとしていた。「これより、貴様の罪の断罪を行う!!」しかし、卒業パーティの最中、第二王子たちが私の罪を暴くと決起する。そこには、彼らを扇動してきた王太子妃の姿も…。「神に誓ってそのようなことはやっておりません」これは理不尽な悪意と謂われない悪評に晒されながらも、気高く生きる令嬢の成長物語。
「雨の範囲が広くなってるから、いつか見つかってしまうわ」『睡眠時に雨を降らせる』不思議な少女アレシア。砂漠の国シュメルに暮らす彼女は、その力を隠すため両親とひっそり暮らしていた。実はアレシアは、大魔法使いアウーラの生まれ変わり。その強力な水の魔法で国のために前線で戦い、国王との婚姻も決まっていたのだが、謀略によって、二十三歳の若さで処刑されてしまったのだ。前世が悲惨だったからこそ、アレシアは農園で静かに暮らしながら人の役に立つことを願うが、彼女が降らす雨は植物の発育を助け、さらに“癒し”の効果まで秘めた特別な水だった。「今度の人生こそ間違えたくない。正しい選択をしたい」恵みの雨を降らす少女が砂漠の国で強く優しく生きていく、そんな御伽噺の始まりです。