2023年2月13日発売
【明智恭介シリーズ、最新短編!】 宗教学試験問題漏洩事件 今村昌弘 ●期末試験直前。神紅大学ミステリ愛好会は、待望の事件に遭遇したがーー明智恭介シリーズ最新短編 【特集「2023早春・若手作家の宴」】 酔来酔去 斧田小夜 ●漢の武帝の時代、天より麒麟が飛来したーー第10回創元SF短編賞優秀賞を「飲鴆止渇」で受賞した新鋭が贈る 不死者の物語ーー肖像画家 川野芽生 ●その画家の青年は、時代や場所を超えてあちこちに現れる。定命の人々の間で、静かに長い時を生きている バッグ・クロージャー 君嶋彼方 ●大嫌いな兄が結婚することになった。しかも、結婚相手は俺の初恋の人だった 今際(いまわ)の際(きわ)の断崖から 夕木春央 ●海面に衝突して死ぬまであとわずか、私は自分が突き落とされた理由を考察する。注目の俊英、本誌初登場! 血を綴じる書庫の殺人 京都辻占探偵六角 床品美帆 ●皮肉屋だけど頼りになる、名探偵・六角が帰ってきたーーミステリーズ!新人賞受賞作家が贈る二一世紀型不可能犯罪! 懸命に努力するものだけが成功する ディーマ・アルザヤット 小竹由美子 訳 ●#MeToo運動以前のハリウッドで、ある女性インターンに起こった出来事ーー現代アメリカ文学の新鋭による鮮烈な一編! 【INTERVIEW 期待の新人】 五十嵐 大 木江 恭 【小説】 明治殺人法廷 第3回 芦辺 拓 完璧な計画 犯罪相談員〈5〉 石持浅海 1(ONE) 後編 加納朋子 きみのかたち 第6回 坂木 司 特撮なんて見ない 第6回 澤村伊智 サエズリ図書館のワルツさん 電子図書館のヒビキさん 紅玉いづき ベラベッカという名前 近藤史恵 【ESSAY】 装幀の森 第5回 アルビレオ 翻訳のはなし 第7回 グランジェ翻訳裏話ーー謎の翻訳家・高岡 真 平岡 敦 乱視読者の読んだり見たり 第5回 小説の窓、映画の窓 若島 正 【COLUMN】 ひみつのおやつ*祖母の?油漬けにんにく 木犀あこ 私の必需品*仕込み杖 青本雪平 【INTERVIEW 注目の新刊】 『明智卿死体検分』 小森 収 『グッドナイト』 折原 一 【BOOKREVIEW】 [文芸全般] 瀧井朝世 [国内ミステリ] 宇田川拓也 [翻訳ミステリ] 村上貴史 [SF] 渡邊利道 [ファンタジイ] 三村美衣
ペレストロイカの自由な風のもと、ファンの熱い想いから創設された「カレル・チャペック賞」。アシモフもディックも知らぬまま書かれた、その応募作を中心とする独創的な13編。
一度ひとの心に植えつけられた、 自分より劣った人がいるという意識は抜きがたいーー。 なぜこうまでして生きねばならないか? 朝鮮半島南端の済州島と在日社会の戦時戦後を舞台に、放浪の巫女ミンスッから生まれた三姉妹の数奇な人生。ウォルミ、ウォルゲ、ウォリの娘たちに重くのしかかる暗い生活。その根っこにある差別が、三姉妹の自我を押しつぶしていく様を観念的に描く。済州島の習俗や、日本の植民地統治、解放、済州島四・三事件、朝鮮戦争といった時代との結びつきも織り交ぜた小説。 (一) 兎山村 (二) 海女の喧嘩板 (三) 牛島 (四) 竜王祭 (五) お祓い (六) 京城(ソウル) (七) 妊娠 (八) 出稼ぎ (九) 出産 (十) 長島 (十一) 悪霊祓い (十二) テイニ (十三) 君が代丸 (十四) スナニ (十五) 猪飼野町 (十六) チフス (十七) 占い (十八) 市 (十九) 漢江 (二十) テイニ (二十一) 徴用 (二十二) 天王寺駅 (二十三) パンツ屋 (二十四) 北海道 (二十五) 鉱山 (二十六) 廃墟の村で (二十七) 竜宮 (二十八) 死と再生 (二十九) 南里峠 (三十) 逆瀬川 (三十一) 再会 (三十二) 帰国熱 (三十三) 終焉
戦前から戦後を生きた父と、戦後70〜80年代に青春時代を生きた息子。介護の現実の中でその関係を見つめ直した表題作と、「エヴァモア」「息子たちへの手紙」を合わせた本書は、著者渾身の三部作であり、同時代を生きる者たちへの応援歌とも言えるだろう。
奉行と甲比丹 フェートン号事件始末記 中野和久 著 歴史にifはない。 しかし、あのときのchoiceがほんの少しでも 違っていたら…いまの日本はない。 鎖国の日本を揺るがせた事件を小説化! 日英戦争勃発か!危機一髪の72時間 1808(文化5)年10月4日早朝、国籍不明の軍艦が 長崎港に不法侵入した。そして事態は、偽装・拉致・ 威嚇へと急展開していく。綱渡りの対応を迫られた 長崎奉行とオランダ商館長の危機管理力が日本を救 った。 表題の『奉行と甲比丹』のほか、甲比丹ドゥーフが長崎 に残した息子丈吉の物語『阿蘭陀恋文』を収録。