小説むすび | 2023年2月22日発売

2023年2月22日発売

あわのまにまにあわのまにまに

出版社

KADOKAWA

発売日

2023年2月22日 発売

どれだけの秘密が、この家族には眠っているんだろうーー 「好きな人とずっといっしょにいるために」、あのとき、あの人は何をした? 2029年から1979年まで10年刻みでさかのぼりながら明かされる、ある家族たちをとりまく真実。 2029年、韓国からきた兄の家出、おばあちゃんのお通夜で通常運転のママ。2019年、クルーズ船で一緒になった夫婦と年若の青年。2009年、クリスマスの夜のダイヤの指輪、1999年、ノストラダムス後も終わらない世界で「ママは、パパが死ぬのを待ってたんじゃないか」と言った幼なじみ。1989年、親友からその亭主の死を知らせる電話。1979年、おなかの中の三ヶ月になる命。 生き方、愛、家族をめぐる、「ふつう」が揺らぐ逆クロニクル・サスペンス。 〈世相をえぐり取る全6章〉 1 二〇二九年のごみ屋敷 2 二〇一九年のクルーズ船 3 二〇〇九年のロシアンルーレット 4 一九九九年の海の家 5 一九八九年のお葬式 6 一九七九年の子どもたち 〈ある家族たちの軌跡をたどる全6章〉 1 二〇二九年のごみ屋敷 ーー二十三歳上の兄は、十八歳のとき日本国籍を選んで韓国からやってきた。おばあちゃんのお通夜でも、ママは通常通り。うすうす気づいていた。うちの家族はふつうとはちがう。 2 二〇一九年のクルーズ船 ーークルーズ船で一緒になった、私たちの子どもと言っていいぐらいの年齢の夫婦。新婚旅行だというのに、さらにもうひとまわりもふたまわりも年若の青年が同行していた。 3 二〇〇九年のロシアンルーレット ーーうちのおねえちゃんは変わってる。クリスマスの夜遅くに帰ってきて、ダイヤモンドの指輪を餃子で包んで食べようとするぐらい。そして私もおねえちゃんも、ママの掌の上で踊らされている。 4 一九九九年の海の家 ーーノストラダムスなんてあるわけないって思ってはいたけど、ほんとに世界は終わらなかった。海の家でバイト中、幼なじみの彼女は「ママは、パパが死ぬのを待ってたんじゃないか」と言った。 5 一九八九年のお葬式 ーー「あの人、死んだって」。親友から、その亭主の死を知らせる電話があったのは日付の変わるころだった。職場で出会い、結婚も出産も同じ年の親友。姉妹のようになんでも分けあった。 6 一九七九年の子どもたち ーーシャネルが死んだ年に、私たちは出会った。彼女が結婚するなら私も結婚するし、彼女が子どもを産むなら私も子どもを産む。そう決まっているから、そうしなければならないことだった。

黒猫を飼い始めた黒猫を飼い始めた

著者

講談社

出版社

講談社

発売日

2023年2月22日 発売

会員制読書倶楽部、Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)されたショートショート集。 書き出しの1行「黒猫を飼い始めた。」は、全員共通。2行目からはそれぞれの作家が自由に想像を膨らませ、生み出された26編。 「妻の黒猫」 潮谷 験  「灰中さんは黙っていてくれる」 紙城境介 「イメチェン」 結城真一郎 「Buried with my CAAAAAT.」 斜線堂有紀 「天使と悪魔のチマ」 辻 真先 「レモンの目」 一穂ミチ 「メールが届いたとき私は」 宮西真冬 「メイにまっしぐら」 柾木政宗 「ミミのお食事」 真下みこと 「神の両側で猫を飼う」 似鳥 鶏 「黒猫の暗号」 周木 律 「スフィンクスの謎かけ」 犬飼ねこそぎ 「飽くまで」 青崎有吾 「猫飼人」 小野寺史宜 「晦日の月猫」 高田崇史 「ヒトに関するいくつかの考察」 紺野天龍 「そして黒猫を見つけた」 杉山 幌 「ササミ」 原田ひ香 「キーワードは黒猫」 森川智喜 「冷たい牢獄より」 河村拓哉 「アリサ先輩」 秋竹サラダ 「登美子の足音」 矢部 嵩 「会社に行きたくない田中さん」 朱野帰子 「ゲラが来た」 方丈貴恵 「独り暮らしの母」 三津田信三 「黒猫はなにを見たか」 円居 挽

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