2023年6月発売
東アジアに伝わる七夕伝説、 不老不死の薬を求める徐福伝説、 済州島に伝わる巨人伝説ーー 伝説や神話からインスピレーションを得て 日中韓三ヵ国の作家が紡ぐ、十の幻想譚。 七夕の夜、ユアンは留学で中国を離れる親友ヂィンに会いに出かけた。別れを惜しむ二人のもとに、どこからともなくカササギの大群が現れーー東アジア全域にわたり伝えられている七夕伝説をはじめとし、中国の春節に絡んだ年獣伝説、不老不死の薬を求める徐福伝説、済州島に伝わる巨人伝説など、さまざまな伝説や神話からインスピレーションを得て書かれた十の物語。日中韓3カ国の著者による韓国発のオリジナル・アンソロジー。 ■目次 「七月七日」ケン・リュウ 「年の物語」レジーナ・カンユー・ワン 「九十九の野獣が死んだら」ホン・ジウン 「巨人少女」ナム・ユハ 「徐福が去った宇宙で」ナム・セオ 「海を流れる川の先」藤井太洋 「……やっちまった!」 クァク・ジェシク 「不毛の故郷」イ・ヨンイン 「ソーシャル巫堂指数」ユン・ヨギョン 「紅真国大別相伝」イ・ギョンヒ
高校生の日常に現れた、 “名探偵”という非日常。 探偵事務所、占いの館、古書店ーー雑居ビルの店子が持ち込む奇妙な謎。 『子ひつじは迷わない』の著者が描く、高校生コンビの推理! 高校生の小南通(こなみとおる)は、雨宿りに入った雑居ビルの喫茶店で“名探偵”に出会った──。探偵事務所、占いの館、古書店など、ビルに店を構える店子が喫茶店に持ち込む奇妙な謎の数々。日常に退屈していた小南は謎解きに挑むが、正解に辿り着くのは決まって喫茶店店主の娘、三津橋芹(みつはしせり)だった。 会社員の身辺を調べ回る偽探偵の目的、失踪した大学生の行方を日記だけを手がかりに捜す、古書に記された江戸時代の秘剣密室殺人の真相など、トリッキーな難問に挑む高校生コンビの推理と、店子たちのほろ苦い人生模様を描く連作短編集。 ■目次 第一話 「名刺は語らない」 第二話 「日記の読み方」 第三話 「不死の一分」 第四話 「パック寿司とハムレット」 第五話 「名探偵の死角」
静寂のなか、ゆっくりと息をする。 あの人はなにをしているか、と考える。 ちょっと憂鬱で、でも甘い。 まったくありふれてはいないけれど、 わたしたちの近くで起きていそうな 煌めく五つの人間関係。 『この夏のこともどうせ忘れる』の作者が贈る、 夜の作品集。 三人は同じ日の夜に出会い、恋に落ちた。俺は彼女に。彼女はあの男に。そして、あの男が恋をした相手は俺だった。なぜ俺なのか、とあの男に訊いてみた。健やかな馬鹿がタイプなのだという。それって悪口じゃないのか? それはともかく俺たちの一方通行の三角関係は、しかしそれほど時間を置くこともなく、べつのものへと姿を変えていった(「明日世界は終わらない」)。さまざまな登場人物たちが織り成す、ひとことでは言い表せないような繊細な人間関係を描いた、この作者ならではの珠玉の五編を収録する。 ■目次 「なにも傷つけないように、おやすみ」 「明日世界は終わらない」 「不自由な大人たち」 「家族の事情」 「砂が落ちきる」 あとがき
大聖女メイフィートは、育ての恩師に報いるため「献身、慈愛を美徳とし、他者のために尽くす」という本来の自分の性格とはかけ離れた聖女の偶像を何年も演じ続けていた。 しかし、王子に見知らぬ聖女の暗殺未遂などの罪を着せられたことで、彼女の我慢はとうとう限界を迎えることになる。 メイフィートは神殿で暴れた後、正体を隠ぺいして旅に出るのだが、彼女がいなくなった王国には大聖女を失ったことで様々な災厄が降りかかることとなり……。猫を被っていた元大聖女による冒険漫喫ファンタジー、ここに開幕!
世界とフロンティアと呼ばれる世界が繋がり30年。世界中国々は新たなる資源を求め、フロンティアを探索し始めた。現在は資格があれば、民間人でもゲートをくぐり、フロンティアに行けるようになっていた。そして、資源を持ち帰り売却する職業、冒険者が誕生するーー。突然会社をクビになった沖田。ロクに貯金もないので、生活をするために冒険者となることに。沖田は、初めての冒険で錬金術というスキルを手に入れる。この瞬間から沖田ハジメの人生は黄金に輝き始める。それと同時に世界の常識を壊す【黄金の魔女】が誕生した。
砂漠の国シャンバラで、エルフ姉妹との新婚生活?を送るユリウス。しかし相変わらずトラブル多発!再会した幼馴染や性別不詳エルフを巻き込みながら、森エルフの王国リーフハイムを巡る問題に巻き込まれることになり…?左遷された元エリート錬金術師の逆転ストーリー第2弾。
目覚めたら古代日本の神様だった! 誰もがその名を知る『古事記』の 誰も知らないメッセージ ◆チャンネル登録者45万人超! 今もっとも深く神話を語るYouTuberが「シン訳古事記」の教えを引っ提げて鮮烈デビュー!! バーテンダーのサムは、仕事も人間関係もズタボロ。 ある日、常連客とのトラブルに巻き込まれて命を落とすーー。 目覚めた彼は、『古事記』の世界で神様として転生していた! しかも転生したのは、いじめられっ子の下っ端神様・ナムチこと後の大国主。 元の世界に戻るために必要なミッションは、 『古事記』の世界で“日本建国”を成し遂げること!? ◆魂が成長する令和×神話の超感覚ストーリー! 大国主が国づくりに込めた思い。 イザナギとイザナミが成し遂げた真実。 スサノオが探していた後継者。 この国に受け継がれてきたもの、受け継がれなかったもの……。 『古事記』に込められた真のメッセージを超訳! この物語は、現実に向き合う勇気をくれる。 現代編1 最期の夜 古事記編1 因幡の白ウサギと二度目の死 現代編2 3日後の昼 古事記編2 スサノオと地獄の試練 古事記編3 イザナギの後継者 古事記編4 大国主の国づくり「改」 現代編3 新たな謎 古事記編5 国づくりの秘密と黒幕 現代編4 始まりの夜
異世界転生した先は純愛エロゲーの世界だった。主人公として生きることになったのは嬉しいが、どのヒロインを選ぶかが悩みのタネだ。彼女たちの幸せには主人公との絆が必要であり、純愛系では浮気もできない…そう思っていたのに、彼女たちは全員がエッチに積極的で、なぜかハーレム展開に!?
The Temple of Golden Pavilion reflects Mishima's preoccupations with beauty and death in a clear and unmistakable manner. It is also an excellent example of a theme that frequently arises in Mishima's work: the resentment of the object of desire. Because this novel, arguably Mishima's best, reflects the author's suicidal tendencies, it also offers us insight into one of the twentieth century'S greatest and most complex literary icons. 三島由紀夫『金閣寺』 英文版 近代日本文学の金字塔ともいえる三島の最高傑作『金閣寺』の英訳版。1956年に出版されベストセラーとなった本書は1959年にイヴァン・モリスによって翻訳され、欧米世界でも広く読まれてきました。1950年に実際に起きた金閣寺放火事件を題材にした本書は「絶対的な美への嫉妬」が大きなテーマとなっています。光彩陸離たる金閣寺は美の象徴であり、不朽の存在として主人公の精神を蝕み続け、終には放火という行為で自身の生を取り戻すストーリーは、太平洋戦争で敗れた日本の劣弱意識を克服し、高度経済成長期へと突入していく時代の予兆を秘めており、戦後日本を代表する文学として重要な位置を占める作品といえます。
ノアが大好きだけど、闇の血族としての彼の本能を疎ましく思ってしまうマホロ。アルフレッド陛下からマホロを守るため、ナターシャ王女殿下と婚約したノア。惹かれ合いながらも、ふたりは身動きできなくなっていた。そんななか、反乱者たちは不穏な事件を起こし、アリシア妃もまた陰謀を張り巡らせる。闇の血族の憎悪と対立を生んだこの世界を自分なら変えることができる…選ばれた光の血族の子として、マホロが選んだのはー…血族シリーズ、ついに完結!!
子爵令嬢シアリエの前世は、過労死した限界社畜OL。今世では悠々自適な人生を送る予定が、婚約者に婚約破棄されてお先真っ暗に! そんなとき、突然、国王アレスから秘書官にスカウトされる。やっぱり労働こそ自分の生きる道!と、残業も厭わず食事も抜いて業務に勤しむシアリエ。そんな彼女を昼食に誘ったり、終業後は家まで送ってくれたりと、何かと気にかけてくれるアレス。仕事外でも優しい彼に戸惑いながらもシアリエは心惹かれ、二人の距離は縮まっていく。だが、そんなとき王都で騒動が巻き起こり、シアリエの身に危機が迫って……?