2023年7月19日発売
造園設計士・高桑は、伝説の作庭師・溝延兵衛に心を奪われていた。彼の代表作である清間庭(せいけんてい)は、昭和初期に吉田房興侯爵が兵衛に依頼したもので、定石を覆す枯山水を作るために、大きな池を埋めていた。だが、その池からは白骨死体が見つかっていた。
スウェーデン、夏。湖畔のコテージ。9歳のベンヤミンは三兄弟の真ん中で、弟のピエールは7歳、兄のニルスは13歳。湖で水泳競争をしたり、白樺の森を探検したり、黄金のひとときを過ごしていたー両親の機嫌を損ねないようにしながら。そして、ある日を境にコテージを訪れることはなくなった。20年後、三兄弟は母親の骨壺を持ってコテージに戻ってくる。目を背け、沈黙に覆われてきたあの夏の真実と対峙するためにースウェーデンを代表する作家が、少年時代の「過去」と、時間に逆行して語られる「現在」を巧みに交差させて描く家族の物語。
時は現代。太陽系から8光年の距離にあるひとつの恒星ー“死星”が超新星爆発を起こし、やがて地球に大量の放射線が降り注ぐ。その中に含まれていた未知の高エネルギー宇宙線には、人体細胞の染色体を破壊する致命的な効果があることが判明。生き延びられるのは、染色体に自己修復能力がある若い人類ーその時点で12歳以下の子どもたちーだけ。いまから1年後、大人たちはすべて死に絶え、人類文明は14歳未満の子どもたちに託される。子どもしかいない“超新星紀元”の社会は、いったいどうなってしまうのか?大人たちは、残り少ない時間を使って、伝えられるかぎりのことを子どもたちに伝えようとするが…。
聾者の妹を支え続けた姉の突然の失踪。斜里岳山麓、羊蹄山山麓で発見された白骨死体は誰なのか。姉妹の絆を断ち切ったのは何だったのか。東京、北海道を舞台にした脱サラ探偵空木健介第5作。
『囚われの妖精王アイナノア・ラ・アヴァリル』と出会い、エメリア王国をその手に収め、禁忌領域の領域主を素材とした『固有No.武装』を作り上げたソル。そうして一切の油断もなく力を蓄えてきたソルとその仲間たちの前に、ついに『旧支配者』たちが姿を現す。そして、『聖戦』は始まったー。神話の怪物を率いるプレイヤー・ソルは、因縁深い人類最強の二代目勇者と激突する!!万能支援職が創る世界最強パーティーによる圧倒的バトルファンタジー、第3弾!!
異世界で繰り広げる、3人のハッピー溺愛ライフ 異世界に召喚されたチカは、熊族のゲイルと、獅子族のダグラスという二人の伴侶に愛し愛され、可愛い子ども達にも恵まれて幸せな日々を送っていた。 しかしある日、ウルフェアの大森林を訪れていたチカ達を、突然の大地震が襲う。 救助活動中に負傷してしまうゲイル。 命はとりとめたものの、最愛の伴侶であるチカとの記憶だけを失ってしまって…!? さらにチカと出会う前のダグラスに、隠し子疑惑…!?!? 三人の揺るがぬ愛を描いたゲイル編とダグラス編の、二編収録
太平洋波高し。豪州を脱落させて優位に立ったのも束の間、米英軍の熾烈な反撃が始まった。アメリカ軍はウェークを奪回し、伸びきった日本軍の補給線を脅かす。一方、インド洋には再編されたイギリス東洋艦隊が姿を現す。前門の虎、後門の狼。連合艦隊はついにそろい踏みとなった『大和』『武蔵』『信濃』『紀伊』の大和型戦艦四隻を投入して事態の打開をはかるが、そこにはさらなる強敵『モンタナ』『オハイオ』の最新鋭戦艦が待ちうけていた。三国同盟の解消、満州国の仲介と、終戦、和平への流れが加速するなか、果たして、大戦と日本の行く末とは!?男は涙を見せぬもの…心揺さぶる結末やいかに。
連合艦隊に残された時間は余りなかった。1943年・秋になると米海軍は大量のエセックス級空母をそろえて一気に反転攻勢を仕掛けて来る!-連合艦隊をあずかる山口多聞大将はそう予測し、それまでに太平洋の支配権をゆるぎないものにするため、次々と米軍の急所を突いてゆく。オアフ島の攻略がその手始めであり、1942年8月10日にはハワイ沖で一大空母決戦が生起する。さらに空母兵力で宿敵・太平洋艦隊を圧倒する連合艦隊は、1943年2月に米国のアキレス腱を一気に断ち切り、“勝利の方程式”を樹立!-早期講和をめざしてルーズベルト政権を追い詰めてゆく。