2023年8月発売
一八七四年、日本軍が台湾に出兵した(牡丹社事件)。清朝政府は台湾防衛のため精鋭部隊「淮軍」を派遣する。だが、彼らは日本軍ではなく、原住民と闘うことになったー。「開山撫番」政策下で起こった最初の原住民と漢族の戦争「獅頭社戦役」を描く歴史小説。
「店の名前はポルトボヌール。幸せの扉って意味よ」派遣契約が終わった日の帰り道、バターと砂糖の甘い香りに誘われて詩葉が見つけたのは、千駄木の路地奥にある「ガレットとクレープの店ポルトボヌール」。アンティークな雰囲気の店を一人で切り盛りするのは、赤い髪の店主・多鶴さんだ。こだわりの詰まったガレットをひと口食べて魅了された詩葉は、4日間通いつめ、雇ってもらうことに。多鶴さんの焼くブルターニュ仕込みのガレットと謎めいた常連さんに囲まれて、独身、貯金なし、彼氏なし、35歳の詩葉の新たな生活が始まるー。疲れた心をおいしく癒す、連作短篇集。
731部隊と繋がる防疫研究室で石井四郎の部下として働いた医師、茨木智和。最高機密の下で目の当たりにした数々の事実により、彼は愛する人を失い、人生は流転を始める。たどり着いた地・オーストラリアで開戦を境に“敵”となった彼は、強制収容所での日々を通じ、どう「暗闇」と向き合ったのかー日豪にルーツを持つ作家が描く、戦時下のエリート医師の苦悩と決意。
元同期の結婚式の時間を間違えた警視庁捜査一課の刑事「剣木善治」と、お目付け役の「鶴本沙羅」は、新婦のドレスが切り裂かれた第一の事件現場に遭遇する。そして、新郎の父がナイフで胸を刺された第二の事件が起きる。新郎新婦とその家族が抱える「秘密」と関係者たちの想いとは?!「優しさ」が交錯した混乱と波乱が剣木と沙羅の前に立ちはだかる!
日本人、漢人、原住民族、高麗人、アメリカ人などが混在し、価値観が倒錯した戦後の混乱のなか、1945年9月に起こった三叉山事件。ブヌン族の少年の成長を重層的に描き、台湾・中華圏の文学賞を制覇した感動の大作、日本上陸!あの頃を思い出す、太陽の光、野球、彼と彼はともに輝いていたー物語の力、ここに極まる。
戦争で愛する人を失くした悲しみは消えることはない。大切な人の命を引き継ぐとは、彼らの生きた歴史を語り継ぐこと。ミホミサン(mihumisang)。もう一度再会できるようにーその日が来るまで僕はちゃんと生きていく。歴史・民族の遺恨を超えた祈り。
こぶとりじいさんのこぶが…おお?耳なし芳一って…よくがんばった!金太郎に隠された謎…なるほど!斬新なアイデアで、昔ばなしを塗り替える!シリーズ史上、最大マックスな謎解き。
不可解なトラブルの連続。生贅になったら終わり。平凡な主婦を追い詰めるタワマンリンチがいまはじまるー。「音楽を読んでみた、小説を聴いてみた」双葉社&Eggs&エブリスタによる「小説」×「音楽」新プロジェクト『オトトモジ』第1弾作品!
異世界で、ほんとうの愛を知った。美形一族の末端に生まれた水上久遠は、ある日、現代日本から異世界へ転移してしまう。飛ばされた先は“ねじれの魔境”の異名をもつイェリアス大森林。そこには不思議が詰まっていて、久遠は未だかつてない能力を得、その姿をも変化させたのだった。大森林で、久遠は神官のドーシャと運命の出逢いを果たす。久遠に強く惹かれ“愛し子”と定めたドーシャは、命をかけて久遠を愛し守護すると誓う。だが、その道は険しく、敵と味方が入り交じる“ねじれの魔境”には、そこかしこに危険が潜んでいるのだった。もう、他の誰も愛せない。時空を超えた運命のラブストーリー!
名家の少年・ルチアーノは屋敷を何者かに襲撃され、レーエンデ東部の村にたどり着く。そこで怪力無双の少女・テッサと出会った。藁葺き屋根の村景や活気あふれる炭鉱、色とりどりの収穫祭に触れ、ルチアーノは身分を捨てて、ここで生きることを決める。しかし、その生活は長く続かなかった。村の危機を救うため、テッサは戦場に出ることを決める。ルチアーノと結婚の約束を残してー。封鎖された古代樹の森、孤島城に住む法皇、変わりゆく世界。あの日の決断が国の運命を変えたことを、二人はまだ知らない。大人のための王道ファンタジー。
『ノストラダムスの大予言』刊行から50年。世紀末の厄災が再びー!?東京郊外で15人の遺体が発見された。当初は集団自殺とみられたが、他殺の可能性が浮上。被害者には、1999年7月生まれのオカルト好きが集まる“世紀末五銃士”のメンバーも含まれていた。事件から一年半、残る“世紀末五銃士”のメンバーが次々と惨禍にみまわれ…。終末への新たなる警告!戦慄のオカルトミステリー。
小国ハーゼンヴェリアのしがない平民スレインは、王族たちの急逝により自身が王の隠し子だと知らされ、突如王位の継承を迫られる。知識も経験も足りない中で彼は、持ち前の聡明さとひたむきさ、そして副官モニカの支えで、結果を残し周囲に認められていく。しかし戴冠の直前、大国のガレド大帝国から宣戦布告が。圧倒的兵力差を前に、スレインは絶望的な抗戦か亡命かの決断を迫られー「戦おう。帝国と。そして勝とうー我が国を守ろう」各国の思惑が入り乱れる中、平民出の青年が類い稀な才覚で成り上がっていく内政戦記ファンタジー開幕!
「そろそろ戦争がしたいね。人間同士で血塗れの地獄を創り上げるのさ。きっと楽しいよ」凄惨な戦場に魅入られ、壮絶な戦地に焦がれる傭兵団“月花”の団長アスラ。アーニアでの仕事を終え次の依頼、大森林未開の地の調査へと赴く一行だったが、そこでは皮肉な運命が待ち受けており…。「これは命令じゃない。お願いだ。行かないでくれ」死んだはずだった伝説の英雄ジャンヌとの再会、副団長ルミアとの決別。混迷する事態、混沌とする戦場で銀髪の少女は笑みを零し、ロマンを求め突き進むー異世界戦記ダークファンタジー第2弾。
「帝国に貸し出した、雨を降らせるための魔導具に不具合があるらしい」深刻化する砂漠化問題を解決すべく送った魔導具にトラブルがあったため、サルジュとともに再び帝国に赴いたアメリア。親交を深めるカーロイド新皇帝のため尽力する中、思わぬ襲撃に巻き込まれてしまい…。「アメリアはそのままでいい。すべて、愛しいと思っている」「こんなにしあわせな結婚ができるなんて、想像もできませんでした」サルジュとの結婚を目前に、二人にとって過去最大のピンチが!?それでも私、王子殿下と結婚しますー身分も実績も違う二人が送る傷心から始まる究極の溺愛ラブロマンス完結巻!