2023年9月13日発売
芸人としての面白さが、コント師としての繊細さが、こんなにも小説に生きるか! 笑いあり、涙あり、恋愛あり!サスペンスも!? 童貞説教男と不倫女、殺意を抱いた妻が繰り広げる痛快エンタメが誕生! YouTubeチャンネル登録者100万人超え! コント職人・レインボージャンボたかおがユーモアとペーソス、情熱を詰め込んだ珠玉のデビュー作。 【構成】 第1章 家まで来たのにその気がない女に説教をする男 第2章 今日、旦那を殺す事にした女 第3章 不倫していることで成長していると思っている女 第4章 ハプニングバーでオレンジデイズくらい青春してる友人 最終章 【一部抜粋】 俺はもうすぐ死ぬ。 全ては自分が招いた事だから。 仕方がないんだ。それはいい。 ただ俺の目の前の最高にいい女が涙を流している。 それだけが申し訳ない。 俺は指で涙を拭ってあげたかったけど、その気力ももうなかった。
「今日もまた アレ・コレ・ソレで 日が暮れて」「何度目だ? 同じ映画が 新鮮だ」 認知症が心配になるほどのもの忘れ、墓じまいをめぐる親戚騒動、定年後の夫とのうんざりする暮らし。 問題解決を試みるも頭は回らず、集中力は続かず、あまつさえ膝に水まで溜まる始末。 それでも明日はやって来る。それどころか明後日も。思ったよりも人生長い。それならばーー 頭と体はガタだらけ。失われゆく記憶、気力、体力。簡単に決壊する涙腺と堪忍袋。 でも心と知恵と経験なら、たっぷりある。 60代〜アラ100男女7人が笑い、泣き、困惑し、挑戦する! 人生100年時代の新・シニア像を描く書き下ろし7編 もの忘れ(浅野拓三・68歳) 墓じまい(神楽一夫・72歳) ウォーキング(宮戸千鶴・66歳) 遺影用(岡慎平・68歳) まちの小さな本屋(福禄初子・80歳) いぢわる(一条ヒサ・73歳) 上にサバ(土谷早苗・98歳)
新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー! 古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです! ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」) 交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」) 「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫るーー。(第三話「だから都久音は心配しない」) 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ化された『探偵が早すぎる』など、緻密なトリック構築に定評のある井上真偽さんの最新作は、ひとつの事件をふたつの面から暴くという、まさかのパラレルミステリー。もちろん〈Sister編〉だけでも楽しめますが、〈Brother編〉で明らかになる、「もうひとつの真実」で物語はさらなる進化を遂げます。このまったく新しい読書体験を、ぜひお楽しみください!
史上初! ひとつの事件にふたつの真実 古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は四兄弟と三姉妹、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Sister編〉との「両面読み」がおすすめです! ぎんなみ商店街近くに住む元太・福太・学太・良太の兄弟。母は早くに亡くなり父は海外赴任中だ。ある日、馴染みの商店に車が突っ込む事故が起きる。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死した。事故の目撃者は末っ子で小学生の良太。だが福太と学太は良太の証言に違和感を覚えた。弟は何かを隠している? 二人は調査に乗り出すことに(第一話「桜幽霊とシェパーズ・パイ」)。 中学校で手作りの楽器が壊される事件が発生。現場には墨汁がぶちまけられ焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。学太の所属する書道部に犯人がいるのではと疑われ、兄弟は真実を探るべく聞き込みに回る(第二話「宝石泥棒と幸福の王子」)。 商店街主催の「ミステリーグルメツアー」に随行し、長男で料理人の元太は家を空けている。学太が偶然脅迫状らしきものの断片を見つけたことから、元太が誘拐事件にかかわっている可能性が浮上。台風のなか兄の足跡を追う福太たちに、ある人物が迫る!(第三話「親子喧嘩と注文の多い料理店」) 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ化された『探偵が早すぎる』など、緻密なトリック構築に定評のある井上真偽さんの最新作は、ひとつの事件をふたつの面から暴くという、まさかのパラレルミステリー。もちろん〈Brother編〉だけでも楽しめますが、〈Sister編〉で明らかになる、「もうひとつの真実」で物語はさらなる進化を遂げます。このまったく新しい読書体験を、ぜひお楽しみください!
申してみよ、秀吉はいったい誰に毒を盛られたのじゃ? 大坂の陣を控えた慶長19年(1614)、文月ーー。 本因坊算砂は、徳川家康に妙喜庵の茶室「待庵」へ呼び出される。 豊臣家を滅ぼすにあたり、確乎たる大義を求める家康は、 その場で予想だにしない話をし始めた……。 信長・秀吉・家康の囲碁の師匠として対局を重ねた本因坊算砂。 この男だからこそ知り得た豊臣家の秘密と天下人の死の真相とは? 待ち受ける驚きと興奮ーー。戦国史に新たな光を当てる歴史ミステリ! この秋一番の話題作!
立て続けに起きた無差別殺人が裏で富裕層が教唆するゲームならば?格差と貧困、SNSでの誹謗中傷、スマホ依存……。『震える牛』『血の轍』『ガラパゴス』の著者が現代の歪みを露わにする社会派警察ミステリ 21歳の理子は金銭面で厳しい生活を送ってきたが、ある女性と出会い、人生が好転する。彼女に誘われてラウンジで働き、高い評価を受け、新規の店を任されることになった。充実した暮らしぶりをSNSにアップロードする一方で、その飛躍を妬む者も増えていく。百貨店で閑職に追いやられ、しまいには墓穴を掘ってクビになった小島もその一人だ。そんななか、世間では無差別殺人事件が立て続けに起きる。模倣犯なのか。警視庁サイバー犯罪対策課の長峰はインターネット上で一連の事件の奇妙な共通点に気づく。折しも、小島の理子への嫉妬心はやがて殺意に変わっていってーー。
≪動画見た?≫ ≪このことで話したい≫ ≪明日学校終わったらうち来て≫ 中学一年の薗村海斗は、最近は学校に来なくなってしまっている同級生・桶屋太市、同じく同級生の女子・烏丸未夢と、オンラインゲームを通して交流を深めていた。ある日三人は、廃園になった遊園地≪ハピネスランド≫で撮影されたと思われるある動画を見てしまい、その動画が一体何なのかを突き止めるため、ハピネスランドに侵入することに…。思わぬ方向へ展開していく事件を追いながら、海斗たちは少しずつ真実に近づいていくー。 少年少女たちの瑞々しい感情と友情を描き出す傑作青春ミステリが誕生!
数学科に通う大学生の神前裕人は、新入生歓迎会の帰り道、ひょんなことから殺人事件の現場に遭遇。被疑者として警察署に連れていかれることとなる。一旦は拘束を解かれるも、嫌疑をかけられたままの状態に不安を感じた裕人は、捜査一課の刑事の促しに応じる形で、自身が通う大学の古びた会館に足を運ぶことに。怪異研究会のサークル部屋で、ソファに寝ていた哲学科の水無月透華との出会いを果たした裕人の日常は、その日を境に一変。透華に振り回されながら、さまざまな事件の現場に足を踏み入れていくことに…。街中で突如燃える女、棺の内側から響く物音、目だけくり抜かれた死体…怪異の仕業とも取れる事件の真相を、思考実験をもとに導き出す。超常×解決ミステリー!第1回黒猫ミステリー賞受賞作。
その花は 救済か… 禍か… 東京豊洲の高層マンションで見つかったミイラ化死体。 不可解な点がある……三日もしない間にミイラになったのだ。これに続き発見されていくミイラ化死体。その近くには決まって薄緑色の葉をした植物があった……。 バイオテクノロジーとその裏に潜む人間の闇を融合させた 近代的SF小説 プロローグ 第一章 ミイラ 第二章 葉 第三章 エアープランツ 第四章 荒れ地 第五章 姉 礼六章 暴走 第七章 植物園 第八章 花
「俺はこの町で一番頭が悪く、なんのコネやツテもなく、やる気も金もないクソみたいな道具屋だ」 関西某所のとある古道具店。その店主は、かつてブログが登場する以前のインターネットで多くの読者を魅了した伝説のテキストサイトの著者だったーー中卒、アングラ商売、アルコール依存症、ホームレスなど破格の経歴をもつ道具屋店主による、金と汗と汚物と愛にまみれた“冒険”の数々を、唯一無二の文体でつづった痛快私小説。 「俺だけのルールがある。俺専用のやつがな。誰だってそうだろ? 俺たちは世界のすべてを全員で共有してるわけじゃない。たまに交錯したり、部分的に共有してるだけだ。だから自分の世界を生きるのには、自分だけのやり方がいる。他のやつのやり方じゃダメなんだ」 【推薦】 古物のみならず人間の本質を見抜く確かな目。群れない。他人の評価に無関心。 クソをクソのまま描く作者の口の悪さと無類の筆力に圧倒された。 ーーこだまさん(作家) 溢れ出す悪態、自分流儀の厳守、ときに逡巡なき暴力、そして猫。ハードボイルドさながら、古道具屋の日々をタイトなビートで描く、こんなクールな「業務日誌」が、かつてあっただろうか。 ーーbooks 電線の鳥 原山聡矢さん 世間、社会そして自分自身に対して悪態をつきまくりですが、その底にある優しさや愛、その在り方が滲んでいて読みながら愛おしくなってくるから不思議です。この人に後始末をしてもらえるなら成仏できそう。 ーー湘南 蔦屋書店 八木寧子さん 三途の川を渡れない品々を汗みずくでかき集める因果な稼業の秘密を川井さんは見事に物語化してしまった。漂泊の果ては乱暴で温かい世界だ。 ーー平井の本棚 津守恵子さん 川井さんの言葉ざまが好きだ。ロクでもないし、本物だ。というか、マジで面白い。噓じゃない。残念ながら、最高だ。川井俊夫を読まないという選択肢があるひとが羨ましい。ぼくにはなかった。ありえなかった。 ーー紀伊國屋書店 国分寺店 猪股康太さん この「途方もなくデカい肥溜め」という世界の中で、何かを、誰かを、見つけたいと思っているあなたへ。 ーーBOOKS青いカバ 小国貴司さん 読み始めは荒々しい言葉に少し身構え、自分には縁のない世界だな…なんてことを思っていました。読み進めていくうちに何だか憎めない、さらには愛おしさすら感じてしまう不思議な魅力がありました。破天荒な人生を歩んできた川井さんにしか書けない唯一無二の作品。すでに次作が待ち遠しくすらあります。 ーー紀伊國屋書店 吉祥寺東急店 徳光のぞみさん
仕事、私生活、加齢、体調不良… 否応なく襲ってくる体の変化とままならなさ ●推薦の声● 柚木麻子さん 悔しさの味わいが、苦味も爽やかさもある、美味しそうな、贅沢な表現であるところが、私はとても好きだ 王谷晶さん 確かに言えるのは、このラブストーリーはあなたを傷付けるし、その傷は不思議と心地いいということだけだ 戸田真琴さん 特別な才能や魔法を持っているわけでもない、あのたくさんの“誰か”は、ここにちゃんと描かれていた 吉川トリコさん ひりひりと息が詰まるような、それでいてずぶずぶと生ぬるく体を包み込む、泥のようにやさしい小説 桜木紫乃さん ひとつひとつかみ砕くようにして読んでいるうちに、「ああ、あの失敗こそが財産だった」と気づくことができる 女性の心と体、その選択と決定をめぐる 私たちの物語 ●ブルーチーズと瓶の蓋 夫の単身赴任に息子がついていくことになり、突然、誰かのためではなく自分のためだけに料理をつくることに。 ●教会のバーベルスクワット 四十歳を目前に妊活をやめた私は、夫との間に距離を感じ、魔が差したかのようにネットで知り合った男と逢瀬を重ねるように。 ●保健室の白いカーテン 年中体調不良の私は、現実社会のスピードに追い付けず、将来のことを考えるのが苦手で、焦燥感や後ろめたさをいつも先送りしてしまう。 ●森林限界のあなた タトゥーを彫り付けようと山麓の店を訪ねた私には、その山をかつて、先輩イサミさんと登った思い出があった。 ●コンバッチ! 夫から突然、不倫相手の妊娠、離婚の申し出を受けた四十四歳の私は、言われるがままに条件を呑みこみ、さらに仕事も不調だったのだが…。