2024年10月18日発売
横浜で探偵業を営む遠刈田蘭平のもとに、一風変わった依頼が舞い込んだ。九州を中心にデパートで財をなした有名一族の三代目・豊大から、ある宝石を探してほしいという。宝石の名は「一万年愛す」。ボナパルト王女も身に着けた25カラット以上のルビーで、時価35億円ともいわれる。蘭平は長崎の九十九島の一つでおこなわれる、創業者・梅田壮吾の米寿の祝いに訪れることになった。豊大の両親などの梅田家一族と、元警部の坂巻といった面々と梅田翁を祝うため、豪邸で一夜を過ごすことになった蘭平。だがその夜、梅田翁は失踪してしまう……。
刺繍に秘められた魔法の力が幸せを紡ぐ 氷の伯爵に「キスで魔力をください」なんて言えません!? 契約結婚から互いを想い合うようになったサラとアレクシス。けれど大伯母マーガレットに新たな呪いが襲いかかる。 サラたちは呪いを解くため、伯爵家と因縁を持つ、森深くの魔女の隠れ里へ。だけどサラの《解呪》の魔法修得は難航。キスで魔力譲渡ができると聞いたけど、「白い結婚」継続中で氷の伯爵にそんなこと頼めません! その上、魔女の頭領エヴァンもサラに近づいてきて……。 全ての解決の糸口は、サラの刺繍に秘められた魔法と愛の力ーー 契約結婚からはじまる幸せな刺繍生活、第二幕。
戦慄の【闇】体験! 「怖い場所」超短編小説シリーズ、早くも第3弾が登場! 「タイパ重視」の人たちのための超短編小説シリーズ 「1話3P+1Pイラスト解説」の各4Pの超短編小説が、全38話収録 長編小説を読むのが苦手な人でも読みやすい、 各話約「99秒」で読み切れるページ構成 読み始めれば短い時間で、恐怖と驚きの連続 手軽に、だれでも戦慄の【闇】体験が味わえます! [概要] その町では、怪異なお店ばかりが繁盛しているという。 残酷な殺人鬼の手記を売る書店、死んだ人にそっくりなお面を売る屋台、子どもの声が聞こえるコインランドリー、見覚えのある風景画ばかりが飾られている画廊、別人になれるコスメショップ……果たしてそのお店を訪れた客の行く末は……? ある中学校のクラス38人が体験した、 不思議で恐ろしいお店の経験をそれぞれが独白。全38話の新感覚最凶ホラー短編集。 著者は、2021年にドラマ化された『私の夫は冷凍庫に眠っている』の原作者・八月美咲氏。 <目次> SHOP001 霧の中の蝋人形館/SHOP002 怖いコインランドリー/SHOP003 屋台のお面屋/SHOP004 狭い店/SHOP005 別人になれるコスメ/SHOP006 試し切りのできる刃物屋/SHOP007 勝手なプリクラ/SHOP008 特別な写真を撮る写真館/SHOP009 新規オープンの看板のない店/SHOP010 閉館した映画館/SHOP011 行きつけのヘアーサロン/SHOP012 変わった服を売る古着屋/SHOP013 路地裏にある画廊/SHOP014 悪夢のゲームセンター/SHOP015 客のいないレストラン/SHOP016 居心地のいいネットカフェ/SHOP017 街中のアパレルショップ/SHOP018 古いスーパーマーケット/SHOP019 願いを叶えてくれるパワーストーン/SHOP020 見えないものが見える眼鏡を売る、眼鏡屋/SHOP021 悲しい猫カフェ/SHOP022 住めない家ばかり紹介してくれる不動産屋/SHOP023 魅惑のケーキ屋/SHOP024 珍しい動物が売っているペットショップ/SHOP025 駅前のケータイショップ/SHOP026 高速道路のサービスエリアにあるガソリンスタンド/SHOP027 恐怖のカラオケ屋/SHOP028 追いかけてくる、にゃんにゃんパン/SHOP029 私だけの香りを作ってくれるアロマショップ/SHOP030 面白いメニューのある定食屋/SHOP031 ヘブンリーフラワーズ/SHOP032 軍隊わんこ蕎麦/SHOP033 評判の占い師/SHOP034 田舎の大型ショッピングモール/SHOP035 地元の人から愛される鮮魚店/SHOP036 灼熱のサウナ/SHOP037 勝手に決められるファストフード店/SHOP038 家の近所の古本屋
明治の日本が開港した5港のひとつ新潟。堀と柳との風情があるその町は、長岡藩の外港だった時代にも、幕末に天領となってからも大幅な町人自治が認められ、自由と自立の風が吹く港町だった。明治7年新潟にやってきたイタリア人コックのミオラは、街と暮らす人々に魅せられ時の県令の支援を受け西洋料理店を創業する。振袖のお千と恋に落ち愛宕神社で挙式、そこはパリ・コミューンに先立つこと100年、住民自治の先頭に立ち処刑された義人を祀ってきた神社だった。ミオラは牛肉の仕入れの為に和牛の島佐渡へ、そして文明開化の先端を走る東京や横浜へと旅し料理店の準備に奔走する。イタリア軒と命名されたそのレストランは、横浜でスカウトした料理人や元サムライらを雇い入れスタッフを充実させていく。街中を流れる堀のほとりに新築されたイタリア軒では、料理のベースとなるソースの開発や、独自メニューの工夫がなされ、その価値を市民が認めていく。 プロローグ 第1章 曲馬団来港 第2章 堀と柳の街 第3章 怪我と恋 第4章 開港都市 第5章 天下一の県令 第6章 挙式 第7章 イタリア軒誕生 第8章 新潟の鹿鳴館 第9章 世界で一番よいところ エピローグ
あなたに特別な招待状を送ります 非常な現実にうちのめされかけたルーシー だが、物語の魔法が彼女を救った 『チャーリーとチョコレート工場』に捧げる 読んだ人みんなが幸せになる物語 新しい本を書きました。今回の本は世界に一冊しかありません。とても勇敢で、賢く、願いを叶える方法を知っている人に差し上げます。遠い昔、最も勇敢だった読者のみなさん数名に、本日特別な招待状をお送りします。 ルーシーは大好きな作家ジャックからの招待状を手に〈時計島〉に渡った。そこには彼女を含め四人の男女が招待されていた。ジャックの出す問題に答えて優勝した者が〈時計島〉シリーズ最新作の版権を得られる。ルーシーはゲームを勝ち抜くことができるのか、そして心からの願いを叶えることができるのか? 現代版『チャーリーとチョコレート工場』、本があなたを幸せにする、心あたたまる物語。訳者あとがき=杉田七重
「お山の腹を満たすために、遺体とその魂が必要です」 風もないのにカラカラとまわる無数の風車 死者が呼ぶ声 死の山が僕らを誘うーー 一気読み必至!俊英が描くノンストップホラー長編 やむを得ない事情で、殺し屋の遺体運搬係となった日置学。浅木というその男の指示のもと、遺体を見捨てられた別荘地の奥に埋めてきたが、そこもそろそろ手狭だという。裏社会では、学の祖母の出身地にある山に遺体をこっそり処理できるという噂があり、浅木に命じられた学は恋人の夢花と共に、祖母が六十年以上前に出たきりの山奥の集落を訪れるが……。集落の神社で祀られている山の頂では、御神体とされる巨石と地面に刺さる無数の風車が異様な雰囲気を纏い二人を誘う。一度は東京に戻った二人だが、山に心を囚われた夢花を救うために学は再び彼の地に向かう。
歴史家である著者は、フィレンツェ国立古文書館でカフカス出身の奴隷カテリーナの解放証書を発見した。起草者は公証人ピエロ、すなわちレオナルド・ダ・ヴィンチの父であった。 持つものすべて、身体、自由、未来を奪われたチェルケス人の女奴隷。彼女がレオナルドの母なのか。関連史料を総動員して謎を解く、壮大な歴史小説である。 15世紀、光と闇が交錯する地中海世界。少女はカフカスの高原で捕縛され、ドン川河口の古都ターナへ。黄金色のドームが輝くコンスタンティノープルをへて奴隷交易の中心地ヴェネツィア、そしてルネサンスのフィレンツェからヴィンチ村に至る。各章の語り手は、東方を夢見た商人、ガレー船の船長、ロシア人の女奴隷、典籍収集家の騎士、破滅の縁を経験した実業家など、実際に歴史の中に生きた人びとである。 レオナルドは幼少期をカテリーナと過ごした。自然や宇宙の見方、生きとし生けるものへの愛、部族の神話や伝説、天使の美を宿す顔のイメージなどは、母から受け継いだものだ。長い別離のあとで、最期を予感したカテリーナは巡礼団に加わり、息子レオナルドのいるミラノをめざした。 難民、児童労働者、最下層に生きる21世紀のカテリーナは至るところにいる。だから著者は、新発見を学術論文でなく、小説として多くの人に向けて書いたという。 1 ヤコブ 2 ヨサファ 3 テルモ 4 ジャコモ 5 マリア 6 ドナート 7 ジネーヴラ 8 フランチェスコ 9 アントニオ 10 ピエロ、ふたたびドナート 11 もうひとりのアントニオ 12 レオナルド 13 私
「うちの群れはふわふわがいっぱいいて幸せだ」 金狼族の王代ユドハと元暗殺者のディリヤ、二人の間に生まれたアシュと双子たち アシュを産んだ頃のディリヤの日々や、 アシュが幼なじみに会いに行くお話、新たにユジュが養い子として加わった一家の幸せなど、 狼と人間の家族の毎日を詰め合わせ
人気シリーズ「乙女の本棚」第42弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・まくらくらまのコラボレーション!小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
パナマ運河を破壊・封鎖すれば太平洋は事実上、帝国海軍のものとなる! 装甲空母の大群を擁する連合艦隊は、雷爆撃機・流星を母艦に配備し、太平洋の覇権をすっかり握るかに思われた。 ところが米海軍は、二大装甲空母「ミッドウェイ」「フランクリン・D・ルーズベルト」を完成させて、日本の空母を一網打尽にしようと待ち伏せしていた。ニミッツには勝算があった。ユニオンジャックを掲げた装甲空母5隻が応援に駆け付けたのだ。 ──第一次攻撃隊を率いて出撃した江草隆繁中佐は、敵空母5隻の艦上にはためく“その旗”を見て絶句、今度こそ「生きて還れぬだろう……」とみずからに言い聞かせた。
大海原で 知を詠い、人を詠う チャン・ソクは、かつて森の若いクヌギだった炭の声で宇宙を語り、 錆びた釘とひずんだ板のかたい抱擁に自らの死を哲学し、 生の全貌にふりつもる初雪の下に〈愛〉を探す。 彼の詩を読むと、自分の詩がいつしか忘れていたものが 見えてくる。まだ間に合うだろうか。 もう一度最初から書き始めよう。 ーー四元康祐 一部 風が吹いてくる 散らばれ 二部 すべての宇宙がわたしの背後だ 三部 おいしいひとになります 四部 つぶれて踏みにじられた血の跡 五部 波はおのれの道をゆくもの 解説 紅梅の銀河にひびく人間の歌(四元康祐) 訳者あとがき 作品一覧(原著掲載順)
遠くに行きたい、遠くに行きたい、とにかく遠くへ…そんな思いで中学生のえんが、訪れたのは奄美大島にある宇検村だった。そこには「日本でいちばん世界自然遺産に近い」というユニークな高校があって…「えなも」の3人がそれなりにダンスを頑張る、少し前の物語。