2024年11月22日発売
【表紙・巻頭グラビアインタビュー】 星野源 【発表! 第15回山田風太郎賞】 結果発表・選評・受賞者エッセイ 【特集】 第15回小説野性時代新人賞 結果発表・選評・受賞者対談 第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 結果発表・選評・優秀賞受賞作『責任』 創刊50周年記念 「野性時代と50年」 カクヨムWeb小説コンテスト 受賞作紹介 【山田風太郎賞 歴代受賞者競作】 新連載 : 米澤穂信 読切 : 窪美澄|月村了衛|小川哲|前川ほまれ 連載最終回 : 荻原浩|佐藤正午 新連載 : 蝉谷めぐ実|寺地はるな|藤岡陽子|古内一絵|群ようこ 読切 : 赤川次郎|湊かなえ|宮島未奈|ニシダ
【斉藤壮馬さん(声優)、川野芽生さん(作家・歌人)推薦!】 「世界が乱反射して、隙間がことばになる。 わたしも忘れ物を取りに戻らなくちゃ。 渦雲同盟に、あなたも、加わってみませんか。」--斉藤壮馬 「気をつけて。高原英理の言葉は、あなたの中で増殖し、 あなたを作り替えてしまう、 --夢という名のウイルスだから。」--川野芽生
恋に狂った母と、母ではない恋人との結婚を選んだ父。母が亡くなり、ミネレーリは伯爵家を継いだ父に引き取られるも、そこに彼女の居場所はなかった。そんなある日、数多の女性から「王子様」と称される次期宰相のカクトスが、ミネレーリに舞踏会のパートナーを申し込む。カクトスに想いを寄せていた異母姉妹のリリーローザは嫉妬し、家族の確執はより激しさを増していく…。
〈誰かが私たちの助けを待っている!〉 なんでもない偶然、どうってことない超能力、たわいもない親切で、奇想天外な物語が回っていく! 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』でおなじみの韓国の人気作家チョン・セランがつむぎ出す、愉快、痛快、やさしさいっぱいの冒険譚。 ********** 科学者のジェイン、アラブの建設現場で働くジェウク、年の離れた高校生の末っ子ジェフンの三姉弟。 海でのバカンスから戻ると突然、超能力を持ったことに気がつく。 身に覚えのない、しかも“超”というにはあまりにもビミョーな“能力”に戸惑う3人。そして、「誰かを救え」というメッセージと小包が届く。 ──いったい誰を……どうやって救えと!? J・J・J三姉弟の世にも平凡な超能力 あとがき 訳者あとがき
悪辣・卑賤・強欲・執着・姑息 人間の暗部を冷徹な視線と怜悧な計算で描き、幻想を写実する。 新仮名遣い・新字で読めるオリジナル・アンソロジーで再発見。 === 【収録作品】 つめる アヴオグルの夢 典雅なる自殺者 黒い手帳 黄泉から 予言 骨仏 西林図 手紙 無月物語 無惨やな 人魚 女の四季 母子像 川波 一の倉沢 雲の小径 【解説】愛の残酷、或いは劇的な虚無の精神 つめる アヴオグルの夢 典雅なる自殺者 黒い手帳 黄泉から 予言 骨仏 西林図 手紙 無月物語 無惨やな 人魚 女の四季 母子像 川波 一の倉沢 雲の小径 【解説】愛の残酷、或いは劇的な虚無の精神
2018年全国同人雑誌振興会・文芸思潮主催、第12回全国同人誌最優秀賞河原林満賞を受賞した「隣人」を始め子どもをテーマに書かれた小説三作。「隣人」は、大阪で起こったネグレクト事件を参考に書かれた作品。当時作者は二人のいたいけない幼児が無事に保護され生き延びた可能性もあったのではないか。ほんの少しの運命の取り違えで命を救い得た可能性があったのではないかと心底考え、それを小説にした。二人の幼い命の冥福を心から願いながら。「バーサス」は阪神大震災の前年に過労死したタイ人女性が残した幼子の顛末を絵画や時間への意識をツールにしながら書かれた作品。産まれてくる命の尊さを底流においたものである。「学校の森」はいじめ問題の最も注視すべきことが十中八、九までが親や教師、大人側の問題であって、いじめたとされる側の子どもも被害者であること。それに対する大人の認識の欠如を子供の姿からあぶり出そうとした作品。今の社会が根強く持っている本音の差別意識、人権意識を、社会の大人たちはどれほど自ら意識できているであろうか。意識しなければ子供の世界に起きていることに気付かない。純真な子供たちは知らず知らずにその影響を受け取っている。この三作は子供に起きていることは大人社会の反映であるとの認識を強く促している。
20世紀ドイツ文学を代表する作家であるヘルマン・ブロッホの死後に遺稿から編纂された長編小説をドイツ文学者・古井由吉が翻訳した言語芸術の最高峰ともいえる名作を復刊。本作の訳業は古井由吉が作家への道を歩むきっかけのひとつに。 山間部の山村で素朴に生活を営む人々。その村に都会から「誘惑者」が流れつき、しだいに村は「誘惑者」の妄想に浸透されていく。語り手である田舎医師を通して描かれる、村人たちの空疎な熱狂と荘厳なる自然。筑摩世界文學体系(1973年2月刊行)に収録の同名作品の復刊。コンパクトサイズ、1段組で読みやすく。 ◆誘惑者 上 語り手のまえがき 1章 漂泊者 2章 黄金 3章 夢 4章 思い出 5章 素朴 6章 不安
20世紀ドイツ文学を代表する作家であるヘルマン・ブロッホの死後に遺稿から編纂された長編小説をドイツ文学者・古井由吉が翻訳。ときにはひとつの文で数頁にまでおよぶこともある、ドイツ語の表現を極めた特異な文体を、古井由吉だからこそ翻訳なしえた言語芸術の最高峰。 「誘惑者」に浸透されていく村人たちと、侵されることのないひとりの老婆。やがて語り手である田舎医師も眩惑されていき、ついには宗教的儀式である出来事が。田舎医師を通して描かれる、村人たちの空想な熱狂と荘厳にそびえ立つ山々の様子。 筑摩世界文學体系(1973年2月刊行)に収録の同名作品の復刊に書き下ろしの解説(早川文人・金沢大学)を追録。 ◆誘惑者 下 7章 憎しみ 8章 甦り 9章 孤独 10章 救済 11章 羞恥 12章 無限なるもの 語り手のあとがき ◆訳者解説 ◆解説 ヘルマン・ブロッホ/古井由吉の『誘惑者』 早川文人(金沢大学)