小説むすび | 2024年4月発売

2024年4月発売

父のところに行ってきた父のところに行ってきた

【内容紹介】 父は、泣く。父は、彷徨う。父は、怯える。父は、眠らない。父に寄り添う暮らしは、思いがけないことばかりだった。「私」は思う。いったい父の何を知っていたというのだろう。 主人公の「私」は中学生の一人娘を事故で失い、かたくなな心を持て余している孤独な女性作家。高齢の母がソウルの病院に入院したため、故郷に一人暮らしとなった父の世話を兄弟たちに頼まれ、老いた父に向き合うことになる。「アボジ(お父さん)」と呼びかける父は一九三三年生まれ。植民地期、朝鮮戦争、南北分断、軍事独裁、民主化抗争といった朝鮮半島の激動の時代を生きてきた。 「苦難の時代を生きた」人、「もし、いい世の中にめぐりあっていたなら、もっといい人生を生きることができたであろう」人……。そんな「匿名の存在」に押し込めて過ごしてきた父に、あらためて寄り添い、「私」が分け入っていく父の記憶のひだ、父の人生の物語。 「極めて個別の父」を描きながら、読み手の胸を震わせ目頭を熱くする「普遍の父」とは。 〔目次〕 第一章 ひさしぶりだ 第二章 夜を歩きつづけるとき 第三章 木箱の中から 第四章 彼について語る 第五章 すべてが終わった場所でも 作家の言葉 すべての「匿名の人びと」に捧げる物語(趙倫子) 訳者は二度、涙を流す(姜信子)

移植医 万波誠の真実移植医 万波誠の真実

著者

麻野涼

発売日

2024年4月20日 発売

万波誠医師追悼ーー 「悪魔の医師」とまでバッシングされた移植医の真実の姿を追ったノンフィクション・ノベル。 無脳症児からの腎臓移植を実行した大島伸一と「修復腎(病腎)移植」に行き着いた万波誠。激しく対立した2人の開拓者の足跡をたどり、日本の腎臓移植黎明期から現在までを描く。患者に寄り添い、病気を治そうと思うがゆえの腎臓移植はなぜ阻まれるのか? 2兆円市場といわれる透析医療、その裏で蠢く渡航移植の闇に迫る。 目次 プロローグ 臓器売買 1 「人体実験」 2 レシピエント 3 若き先駆者 4 辺境の医療 5 始動 6 動物実験 7 レシピエントの死 8 一歩 9 恐怖 10 拒絶反応 11 無脳症児移植 12 臓器危機 13 禁忌 14 修復腎移植 15 臨床研究 16 待機患者 17 移植ツーリズム 18 W移植 エピローグ あとがき 解説(近藤俊文) プロローグ 臓器売買 1 「人体実験」 2 レシピエント 3 若き先駆者 4 辺境の医療 5 始動 6 動物実験 7 レシピエントの死 8 一歩 9 恐怖 10 拒絶反応 11 無脳症児移植 12 臓器危機 13 禁忌 14 修復腎移植 15 臨床研究 16 待機患者 17 移植ツーリズム 18 W移植 エピローグ あとがき 解説(近藤俊文)

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