小説むすび | 2024年6月28日発売

2024年6月28日発売

愛は喧嘩の後で愛は喧嘩の後で

私の天使を奪った悪魔に、 まさか心まで奪われるなんて……。 亡き妹の遺児と暮らすアリーズは、弁護士から突然呼びだされた。 そこで子供の父親の兄、アレクシ・ステファーノスと対面し、 怒りに震えた。先日弟を亡くした彼は、弟に子供がいたことを 初めて知り、自分が赤ん坊を引き取って育てたいと言い張るのだ。 冗談でしょう? 身ごもっていた妹を手酷く捨てた男の身内に、 愛する甥を渡すなんて、絶対にできない。 だが巨万の富を誇る富豪アレクシが相手では勝ち目もなく、 追いつめられたアリーズに、彼は非情なひと言を放った。 「この子と離れたくないなら、僕と結婚するしかない」 形だけの結婚のはずが、やがて二人の関係は熱を帯びて……。 亡き妹の忘れ形見を守るため、苦渋の決断で傲慢な富豪ヒーローと契約結婚したヒロイン。反発しつつも彼の魅力に抗えず、ベッドを共にしてしまい……。大スター作家シャロン・ケンドリックを彷彿とさせる、スター作家ヘレン・ビアンチンの名作ロマンスです。

捨てられた聖母と秘密の子捨てられた聖母と秘密の子

あなたは突然、私を捨てたーー 小さな命を私の中に残して。 ケイトはこれから2週間、地中海を巡る豪華ヨットに乗船し、 アシスタントドクターとして働く予定だ。独りで育てる幼い娘を連れて。 娘にあらゆるすばらしいものを見せ、体験させてやりたかった。 楽しい旅になると期待に胸を膨らませていた矢先、急患が発生する。 すばやく処置を施そうとしたケイトが周囲に協力を頼んだとき、 聞き覚えのある声がし、思いも寄らぬ男性が現れたーーデヴィッド! いいえ、それは偽名。彼の正体は、さる国の王子ダヴィアン・デ・ロロソ。 私に一般人と信じこませたあげく、ある日忽然と姿を消した不実な元恋人。 彼がいなくなった直後、身ごもったことに気づいたのだった……。 そのことを、娘と同じ黒髪に空色の瞳の彼に秘密にしておけるだろうか? 愛娘にすてきな思い出を作ってやりたかったのに、まさか今までそばにいなかった父親に会わせてしまうことになるとは! 家庭を捨てた父と苦労する母を見てきたケイトは、不誠実な男性とはもう関わりたくありませんでしたが、昔と同じ熱い想いが湧き上がり……。

言葉はいらない言葉はいらない

身振り手振りと筆談が私の言葉ーー 声なき乙女が紡ぐ、愛の物語。 異国に滞在中、医師である両親が目の前で命を落とし、 ショックから口をきけなくなってしまったマンディ。 後見人に庇護されながらも孤独な少女時代を過ごしたが、 21歳になったとたんにその契約も打ち切られてしまい、 とうとう身寄りをなくした彼女は途方に暮れていた。 そんなときに慈善舞踏会で出逢ったのが、主催者のブライアンだった。 酔っ払いに絡まれたマンディを助けてくれた年上の紳士だ。 だが彼はマンディの境遇を知ると、考えこんだあとで申し出た。 「口答えしないなんて最高だ! 僕の屋敷で住みこみの秘書にならないか」 私が口がきけないからって、扱いやすくて従順だと思っているのね……。 本当は自立心旺盛なマンディは、ブライアンの思いこみにうんざりしますが、同時に彼に惹かれてしまい、彼の秘書になることに。やがて二人は結婚。けれど結婚から3日が過ぎても夫は指一本触れてくれず、マンディは彼に愛されないことに耐えきれず家を出て……。

あなただけを愛してたあなただけを愛してた

7年が過ぎても、彼を思い出すーー 秘密の双子の父親である彼を。 17歳の春、タラは親友の若き義父ジェームズに恋をした。 叶うはずのない恋だったけれど、彼のそばにいられるだけで幸せだった。 だが、純潔を捧げたただ一度の関係で、タラの人生は急転。 妊娠がわかったときには、彼は何も言わず海外へ飛び立ったあとで、 拒絶されたことを理解したタラはひどく打ちのめされた。 世間は父親のいない子を産む女性を冷たい目で見ていて、 彼女の母親とて例外ではなく、おなかの子をあきらめるよう言われた。 それでもタラは学校を中退し、住む場所も変え、独りで双子を産んだ。 その子供たちも今は6歳になり、裕福でないながらも平穏に暮らしていた。 偶然再会した親友に誘われて訪れた別荘で、ジェームズに会うまでは! 大人のヒーローに恋するうら若きヒロインの心の機微を、リアルに、そして率直に綴って人気を博した名作家ペニー・ジョーダン。本作は大きな失恋に苦しみながら必死の思いで築き上げた平穏な日々が音をたてて崩れていくーーそんなシークレットベビー物語です!

男爵と売れ残りの花嫁男爵と売れ残りの花嫁

誰も私を花嫁にしたがらない……。 そんな売れ残りの娘を見つけたのはーー 牧師の娘イライザは高貴な生まれではなく、持参金もわずかばかり。 社交界デビュー2年目となる今年こそ、結婚を決めるか、 それがだめなら一生独身か、二つに一つーー最後のチャンスだ。 だがいまだに、地味で縁故もない彼女に関心を示す若者は現れない。 ある日、舞踏会で中老の子爵が転びそうになったところを助け、 子爵と仲よくなったイライザは、互いに好きな読書の話に花を咲かせる。 それを苦々しく見ていたのは、子爵の息子のストラサム男爵ジャイルズ。 あの若くて貧しい娘は、裕福な子爵の後妻の座を狙っているのでは? そこでジャイルズは監視するために自らイライザに近づくが、 一緒にダンスを踊り、連弾をし、会話を交わすうち、彼女に魅了され……。 牧師の家に生まれたヒロインのドレスは経済的事情から古くて地味なものばかり。それでも、語学堪能で音楽や絵画、乗馬なども得意な彼女は、ジャイルズの目にはどんな貴族令嬢よりも輝いて見えるのでした。目立たぬ花こそ美しいーーそんなヒロインの恋物語です。

Hojoki: A Buddhist Reflection on SolitudeHojoki: A Buddhist Reflection on Solitude

Discover the tranquil wisdom of Chomei's 13th-century masterpiece, Hojoki, as it unveils the beauty of imperfection and the serenity of a simple life amidst the chaos of existence. Hojoki is an introspective poem written in the 13th century by the enigmatic Japanese hermit Kamo no Chomei, who as a young man served in the capital as official court poet but later in life withdrew from society. Composed in a time of devastating fires, floods, earthquakes, droughts and famines, Chomei's masterpiece reflects on the impermanence of things, expressing life's mysterious beauty and the profound wisdom to be found in nature. Chomei paints a vivid picture of the chaos and suffering of the human condition. Amidst this turmoil, he discovers an oasis of calm in a simple mountain hut, where he contemplates the virtues of nature and the wabi sabi beauty of imperfection in all things. 方丈記(英文版) 鎌倉時代前期の1212年に鴨長明によって書かれた名随筆『方丈記』の英訳版。前近代の日本都市史が専門の史学博士、マシュー・スタブロスによる新訳でお届けいたします。繰り返される政変と大火、洪水、地震、干ばつ、飢饉が頻発した不安定な時代に書かれた長明の傑作は、仏教的な無常観を映し出し、人の世の儚さを綴ります。五つの災厄と長明自身の苦悩、そして出家後、方丈庵での隠遁生活までを辿る方丈記は、混沌とした世の中で、不完全であることの美しさと、シンプルな生活の静けさを解き明かします。また本書には方丈記が書かれた時代背景や随筆にみられる文脈的な詳細や文学的引用、そして他著作の影響などを明らかにする学術的な注釈や地図も含まれています。さらに、日本文学研究家レジナルド・ジャクソンの静謐な写真とアートワーク付きで、方丈記の内省的な世界観を深く味わうことができます。

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