2024年7月5日発売
退職男たちの宴会と置き去られた遺骨、経営破綻したレストラン店主がはまった「沼」、義母の遺影に写った手の主は?理想の我が家の天井に何が?コロナ禍がはじまり、終息に向かった。これは目眩?日常の隣にある別世界。分別盛りの人々の抱えた困惑と不安をユーモアと活力あふれる文章で描く四つの風景。
ゲームの正ヒロインであるアリスがフィオナとルイスの前に現われた。本来ならルイスは彼女に好意を抱き、悪役令嬢フィオナの破滅ルートが始まるため警戒するフィオナだったが、アリスはフィオナに好意的で、ルイスはアリスを意に介さないどころか、フィオナへの慈しみはさらに加速。そんな中、フィオナが手掛けていた学校事業などが評価され、彼女への爵位授与式とそのパーティーが行われることに。さらに、王家からジェレミー殿下と結婚してほしいとの話が来て…。フィオナを愛するルイスは「穏便にしてたらフィオナが取られる。そうなったら俺はクーデターを決行する」と物騒なこと言い始めて…。ゲームよりハラハラするイベントが続くけど、私の身体と運命、本当に大丈夫…!?
前世の記憶が甦り乙女ゲームの悪役令嬢マリー(2歳)に転生したと知った私はすぐ動き出した。なぜなら一族もろとも断罪で処刑されるから!何とかしようにも領地は西の果て。貧乏だ田舎者だと馬鹿にされ、経済的な嫌がらせまで!でも、私は知っている。果てと言われた領地の更に西、海の向こうには新大陸が広がっていることを!本編開始まであと十年足らず。大海原進出を目指して『ゼンボルグ公爵領世界の中心計画』発動よ!
セレーネが乙女ゲームの世界への転生を確信したのは、結婚式の直後。嫁ぎ先の侯爵家令嬢、義娘のアティこそ後の悪役令嬢だと気づく。この子は継母に虐げられ、誰からも愛されず育ってーて、こんな可愛い子、愛でずにいられないでしょ!セレーネはアティの運命を変えるため、周囲を巻き込んで育児環境を整えていく。古い因習にはNOを突き付け、時には男装して娘のヒーローに。どんな手を使ってでも、必ず娘を幸せにしてみせます!
王都襲撃事件から王女を護りきり、名誉騎士の称号を得たニャンゴは、騎士見習いとして訓練中の親友オラシオと再会して王都観光を満喫する。一方、次期国王と思われていた第一王子を失った王城には、王位継承争いの暗雲が垂れ込め始める。各陣営からの取り込み工作を断ってイブーロに戻ったニャンゴは王都の学院から依頼された使途不明な魔法陣の研究を始めるが、予想もしなかった効果を発見してー。猫人の異世界冒険譚、第五弾!
【第35回小説すばる新人賞受賞後第一作】 デビュー作『楊花の歌』 Apple Books 2023年ベストデビュー作 (歴史フィクション) 第12回歴史時代作家協会賞新人賞部門候補 第3回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞候補 【東山彰良さん推薦!】 本当の自分への逃走はこんなにも輝かしい 25歳のサチコは、不条理な派遣労働から逃れるように亜熱帯の台湾に渡り、偶然再会した在日コリアンのジュリと、台北の迪化街で暮らしていた。 誕生日の晩、サチコが古物商の革のトランクのなかに日本統治時代の台湾を生きた女学生の日記をみつけたことから、ふたりの生活は一変する。 普段は引きこもっていたジュリだったが、その日記を書いた女学生の行方調査に夢中になり、やがて大きな謎につきあたった。 それは、70年以上前、深山に囲まれた日月潭という湖で起こった、ある少女の失踪事件だった。 遠い昔に姿を消した少女を探す旅は、いつしかふたりのアイデンティティを求める旅につながってゆくーー。 【著者略歴】 青波杏 (あおなみ・あん) 1976年、東京都国立市出身。近代の遊廓の女性たちによる労働問題を専門とする女性史研究者。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。22年『楊花の歌』で第35回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
昭和29年に大阪の待兼山駅前で父と母が始めた書店と喫茶店。1階の書店を兄が、2階の喫茶店を弟が継いだが、時代の流れもあり、65年続いた店の歴史の幕を閉じることに。残された数ヶ月間、月に一度開かれる「夜会」で、街にゆかりの人々が語るとっておきの思いがけない体験、生涯最高の思い出とは…。誰の半生にも忘れられない出来事が起きている。閉店の決まった喫茶店が主催する“待兼山奇談倶楽部”。そこで語られた、せつなく、美しく、不思議な物語。あなたに届ける7つの連作短編集。
初めての舞踏会で、田舎貴族のベルナールは『麗しの薔薇』と囁かれている伯爵令嬢アニエスのもとに挨拶に向かったが、初対面にもかかわらずアニエスから冷たい目を向けられ、見下されてしまう。そんな不愉快極まりない出会いから数年後、アニエスの家がとある不祥事により没落してしまう。これでもう会うことはないだろう…そう思っていたベルナールの前になぜかアニエスが現れ、またしても“あの目”を向けてきた。思わず腹が立ったベルナールは、アニエスに「使用人として雇ってやる」と提案する。見下している相手から情けをかけられる気分はどうだ。そう思ったのだが、アニエスは涙ながらにその提案を受け入れてー。鈍感騎士と天然令嬢の勘違い純愛譚、始まります!
運転手と乗客との一期一会の出会いから町を描く。タクシー物語 短編12話。 タクシー小説集第二弾! ◎物語の舞台 伊勢・志摩 金沢・かほく・宝達志水 静岡・島田・川根本町 蒲郡 郡上八幡 伊那谷 尾鷲・熊野 近江八幡 松本 舞鶴 福井 飛騨高山 ・お伊勢さんと鳥羽さん 【伊勢・志摩】 ・建築女子の夏休み 【金沢・かほく・宝達志水】 ・「撮り鉄」大井川紀行 【静岡・島田・川根本町】 ・愛した人の面影 【蒲郡】 ・私もそろそろ一人前【郡上八幡】 ・乗客との距離感、これが難しい【伊那谷】 ・この町に来るまでの僕と、今の僕 【尾鷲・熊野】 ・職業「安土城マスター」【近江八幡】 ・私の日常は誰かの非日常、誰かの日常は私の非日常【松本】 ・町を記録する人【舞鶴】 ・やっぱりここは、いいところ【福井】 ・飛騨の美女【飛騨高山】