2024年8月発売
ローゼマイン様にご相談するのです!『女神の化身』の親友が婚約者を決めるために奔走する、恋愛バトルファンタジー開幕!
「“異形を燃やせーー煉獄災波”」破滅の邪神に抗う運命【さだめ】を背負った少年の急冷魔術バトル、急展開の第二巻!書き下ろし番外編巻末収録!
だんじょん?とはなんなのじゃ?常識は0!でもお狐パワーは無限大!?最強かわいいお狐様の快刀乱麻な冒険奇譚開幕!コミカライズ企画進行中!書き下ろし番外編巻末収録!
「守ってみせますーー新しい家族【こんやくしゃ】も!」婚約者とともに新たな運命に立ち向かえ!“家族第一主義”な麒麟児による前代未聞の一大反逆劇、第三弾!書き下ろし番外編収録!コミカライズ2024年連載開始!
直木賞作家、山田克郎氏が昭和31年10月1日より日本経済新聞夕刊に連載した少年向け冒険小説、魔の城。 れい子、エルザはオランダ官憲に捕えられ銃殺刑の危機に。太郎、タドン小僧、ハリマオらは救出に向かうが…。波乱万丈の物語、完結編。
すれ違いの多かった俺たち夫婦の前に、突然現れたパタパタという一匹の野良猫。妻はその猫を偏愛し、俺はそのことで気が立っていた。そしてある日、ちょっとした事件が起こり、妻は深夜、俺に背を向けて、自宅のドアを出ていった……。 野良猫と夫婦のちょっと切ない表題作「パタパタ〜ある野良猫の物語〜」。 絵本が大好きだった僕の妹。いつも僕のそばにきて絵本を読んでってせがみます。僕はそんな妹が大好きでした、でも、ある晩、妹はたくさん鼻血を出して、病院に担ぎ込まれました……。 著者が泣きながら書いた「いもうとの絵本」。 平成4年の日本ダービーに出走してきた小柄で地味な一頭のサラブレッド。大きなレースで人気馬の夢を潰し、詰られ、蔑まれて、ヒールになった競争馬。それでも、孤独なステイヤーは黙って走り続け、最後は自分の手でその理不尽な悪役のレッテルを剥がすことができる。そして、一番人気馬として堂々と出走してきたレースで悲劇が起こる……。 競馬ファンなら誰もが涙する「ライスシャワー」。 その他、笑いと涙が交差する珠玉のお話しを17編集めた、椿山諒初のエッセイ集。 「あなたの胸の中に一本の小さな灯りが灯ります」 著者紹介 椿山 諒(つばきやま りょう) 大阪府堺市在住。27年間勤めていた印刷会社を退職後、IT関連会社を立ち上げ、現在に至る。 作家の椎名誠に憧れ、若き頃はキャンプと酒に明け暮れていた。その後、作家の浅田次郎の書く小説に感涙し、酔いにまかせた戯言をフェイスブックへ投稿するようになる。趣味は里山歩きとそこで出逢う神社仏閣。万人に知られた有名どころより、地元で大切に守られている小さなお社をこよなく愛す。最近は歴史小説を書くようになり、当時の息遣いが感じられる史跡、古墳、資料館などに足を運ぶのも唯一の楽しみ。 音楽の原点は、Simon & GarfunkelやAmericaなど60、70年代の洋楽フォーク。ギターを再び始めようかと思っている今日このごろ。
アイルランドの俊英詩人による、鮮烈な散文デビュー作。 18世紀に実在した詩人と著者自身の人生が入りまじる、新しいアイルランド文学。 「数年に一度の傑作。ジャンルや形式の明確な定義をことごとく消し去った」 《アイリッシュ・インディペンデント》 恋をした。その人は18世紀の詩人だったーー。 殺害された夫の死体を発見した貴婦人アイリーン・ドブ・ニコネル(18世紀アイルランドに実在)は、その血を手ですくって飲み、深い悲しみから哀歌(クイネ)を歌った。アイリーン・ドブの詩は何世紀にもわたって旅をし、3人の子どもと夫とともに暮らす、ある母親のもとにたどり着く。家事、育児、度重なる引っ越しの両立に疲れ果てた彼女は、自身の人生と共鳴するアイリーン・ドブの世界に夢中になり、やがて彼女の日常を詩が侵食し始めるーー。 他者の声を解放することで自らの声を発見していく過程を描き、《ニューヨーク・タイムズ》ほか各紙で話題となった、日記、哀歌、翻訳、詩人たちの人生が混交する、異色の散文作品(オートフィクション)。 ◎ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞ほか受賞 ◎ラスボーンズ・フォリオ賞 最終候補 ◎「18世紀にアイルランド/イギリスで書かれた最高の詩」とも称される『アート・オレイリーのための哀歌』の全編訳付き
一 ミツケニクモノ 新興住宅街の一角に住んでいる夫婦の物語。 ある晩、僕は穴を掘る音を聞く。どうやら隣家の住人が掘っているようだ。妻はそれほど気にしていない様子で飄々とマジック教室に通っている。人生とは家とは……僕の答えは? 二 黒い家の赤い花 父を迎えにビリヤード場へ行く私。その帰途に父と立ち寄った駄菓子屋には妖艶な赤い花が咲いていた。山間の小さな田舎町に暮らす人々の複雑な人間模様を子供の目線で描く。 三 なんだポトスじゃないか 喫茶店で従姉妹たちと世間話をする私。話題は裕福な家に嫁いだ玉恵の今の窮状のことになる。私は喫茶店のポトスの葉に手を伸ばす。窓から見える熱波に揺れる人影、窓際のポトスの飽くなき生命力、私の絶望と希望が交錯する。 四 ウミガメとポラリス 学生アパートで隣同士だったヒカリと私。大学卒業後、ヒカリは直ぐに結婚するが、暫くぶりに会ったヒカリは私を連れて不倫相手の男の家に行く。ウミガメの生態とポラリスの不思議な関係は何を物語っているのか。 五 竹の家 田舎に嫁いだ伯母の十和子を二十年ぶりに私は訪ねる。十和子は夫や義母と静かに暮らしている。近所の老婆らとの出会いにより私は竹の家の存在を知ることになる。不穏に迫ってくる竹の様子が人間社会に重なっていく。 六 ダリまでの距離 ある朝、僕はおっぱいを拾う。妻は長期出張中である。おっぱいと暮らすことになった僕はサルバドール・ダリの非現実的な世界に…… 七 ウサギのゆくえ 花屋で働く安子に私は声をかけられる。以前同じ職場だったようで、妙に馴れ馴れしい。時々会って彼女の身の上話を聞く内に二人の関係に変化が。子供の頃に飼っていたウサギの記憶が安子に重なっていく。
倭人の夢 倭国をまとめた 女王ーー 歴史を創るのは女と男 笑いと愛に溢れる波瀾万丈の一生! 卑弥呼は倭国の乱を鎮めた。 邪馬台国連合を豊かで安全安心な健康長寿の国に。 イラスト満載で語られる歴史ロマンシリーズ第5弾。 中学生から大人まで、歴史小説を楽しいイラスト入りで分かりやすく読んでもらおうとのシリーズ第5弾です。纒向遺跡を邪馬台国比定地として、最新の学説を盛り込みながら卑弥呼の実像に迫った歴史エンターテインメント小説です。
あれから私たちを取り巻く世の中も変わっていき、父が鉄のために働いていた頃とは違って、規模の大きな製鉄会社も小さな鉄鋼所も縮小ぎみで、そのいくつかの火が消されつつあると新聞や情報誌などを読むと、なんだか心が痛んでならない。しかし、どんなに世の中が変わろうと父が拘わった鉄はこれからも重要な工業製品であり続け、未来の私たちを見守り、支えてくれるはずだ。
現代の新しい音楽を世に発信させるべく、活動の地を求めて京都にやって来たヴァイオリニストの屋島稜水。オリジナル性を求めて、伝統音楽と現代音楽のあり方の模索を始める。そこで、演奏団体の設立と企画を進めようと、大学時代の異性の友人、田上由梨の協力を取りつけながら、メンバーを勧誘していく。 種々の機会を経て出会った邦楽奏者、声楽家、作曲家で構成されたユートピアの世界に舞い込むさまざまな現実との遭遇。気の合わないメンバーとの人間関係や自己の気の弱さからくるメンタルに悩みつつも、稜水は結束を呼びかけていく。 迫り来る数々のトラブルに遭遇しつつも、1年後に市内のホールでの開催に漕ぎつけるが...... 初の演奏会は果たしてどうなるのか? そしていっしょに活動していた由梨から、ふと漏れたひと言。精神疾患に悩みながらも、現代音楽を追求する夢を抱く若き青年の人生のプロローグを描いた青春小説。
ホラーとして娯楽小説として、 非常に高いレベルでまとまっていた。--澤村伊智 息長く活躍してくれそうな期待を抱かせる、 大器である。--東雅夫 両選考委員大絶賛の創元ホラー長編賞受賞作 あなたが、呼ばれています。 あなたには、その声を聞くことができません。 私は、暗い水の底にいます。 暗く、危険な場所で、あなたを待っています。 私は、姿かたちを変えて、あなたの前に現れる。 とても、醜い姿で。 恐ろしい私の姿を見たあなたは、 正気を保っていられなくなるかもしれません。 私は、そうなることを狙っています。 ……あたなに伝えておきます。 それが、私にできる唯一のことだからです。 光を、絶やさないでください。 (『ある女子学生の怪談』より抜粋) 「変な怪談を聞きに行きませんか?」会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントで、とある怪談を聞いた日を境に高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水ーーあの時聞いた”変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。
書き下ろしアンソロジーシリーズ《Genesis》が『紙魚の手帖』に合流して2年目。今年も夏のSF特集をお届けします。■新連載・彩瀬まる。■赤野工作、阿部登龍、斧田小夜、飛浩隆、松崎有理、宮澤伊織、レイチェル・K・ジョーンズらの豪華執筆陣による読切短編。■第15回創元SF短編賞選評および、受賞作・稲田一声「喪われた感情のしずく」掲載。■翻訳家・古沢嘉通による2023年ヒューゴー賞騒動解説記事。■創元SF文庫の成り立ちを語った代島正樹×小浜徹也(東京創元社編集部)対談など。 【受賞作決定!】 第15回創元SF短編賞 選評 飛浩隆・宮澤伊織・小浜徹也(東京創元社編集部) 【第15回創元SF短編賞受賞作】 喪われた感情のしずく 稲田一声 ●人工感情調合のカリスマ、セクワ・ジュン。天才が世に問うた新作には、驚くべき秘密が隠されていた。第15回創元SF短編賞受賞作 【新連載】 道の花 彩瀬まる ●傷口からは、小さな双葉がのぞいていた 【小説】 これを呪いと呼ぶのなら 赤野工作 ●遊ぶと呪われると噂のゲームがある 狼を装う 阿部登龍 ●創元SF短編賞受賞後第一作 ほいち 斧田小夜 ●意識を持った自動車と謎の”声”の話 WET GALA 飛浩隆 ●2024年から60年にわたるロボット未来史 アルカディアまで何マイル 松崎有理 ●少年はガチョウ兵と楽園を目指す ときときチャンネル#8 【ない天気作ってみた】 宮澤伊織 ●動画配信者SFシリーズ 子どもたちの叫ぶ声 レイチェル・K・ジョーンズ 佐田千織訳 ●その日、教室に銃声が響いた ※西條奈加「お蔦さんの神楽坂日記」、坂木司「きみのかたち」、新野剛志「粒と棘」、堂場瞬一「フルハウス」、貫井徳郎「不等辺五角形」は休載です ※熊倉献 コミックは休載です 【創立70周年記念企画】 エッセイ 「わたしと東京創元社」 大森望/高山羽根子/田中芳樹/酉島伝法/宮内悠介/マーサ・ウェルズ 【対談】 創元SF文庫になった頃 代島正樹 小浜徹也 【解説記事】 人間的な、あまりに人間的な 二〇二三年ヒューゴー賞騒動 古沢嘉通 【ESSAY】 翻訳のはなし第16回 ホーガン翻訳裏話 古沢嘉通 ※山崎佳代子「私の小さな地図帖」、若島正「乱視読者の読んだり見たり」、北原尚彦「ホームズ書録」、リレー連載「装幀の森」は休載です 【COLUMN】 ごほうびごはん*メキシカン・チキンのワカモーレ添え 久永実木彦 行かない旅の栞*十年経っても見つからない 新馬場新 読書日記 篠原悠希 【SF BOOKREVIEW】 国内SF 渡邊利道 翻訳SF 鯨井久志 【特別企画】 第24回本格ミステリ大賞贈呈式レポート 【INTERVIEW 期待の新人】 宮西建礼 篠谷巧 【INTERVIEW 注目の新刊】 『ムーンシャイン』円城塔 『ホロニック:ガール』高島雄哉 【BOOKREVIEW】 文芸全般 瀧井朝世 国内ミステリ 宇田川拓也 翻訳ミステリ 村上貴史 ファンタジイ 三村美衣
夷地を調査し、万延元年遣米使節団としてアメリカに渡った仙台藩士・玉虫左太夫の生涯を描く歴史長編。明治政府とは違う民主国家を夢見、奥羽列藩同盟成立に奔走しながら悲劇的な死を遂げた人物の生涯を描く。「サンデー毎日」連載「北天の孤星」を加筆して書籍化。
高校生の目から見た 日本共産党「50年問題」分裂時代 1951年、京都。電柱に貼られた民主青年団のステッカーが16歳の 藍子の胸を波立たせた。イールズ声明反対、文化祭、朝鮮戦争、 文学クラブ、メーデー、旗作り、山村工作隊、レポ活動……。 時代と社会にスパークした藍子の青春物語。 第一章 藍子 第二章 文化祭前後 第三章 明日 第四章 レポ 第五章 藍子の旗 第六章 一九五二年 藍子・最終章 70年後の藍子〜あとがきに変えて
シリーズ第4巻「蓼喰う虫」。谷崎潤一郎の私生活を反映した問題作。妻・美佐子には愛人があり、夫・要は勝手気ままに外人娼婦を漁っている。夫婦関係はとうに破綻しているが離婚に踏み切れないでいる。美佐子と要が離婚を決断できない理由とは…。夫婦間の繊細な心理描写を丁寧に描いた谷崎の中期・成熟期を代表する作品。 蓼喰う虫 その一 その二 その三 その四 その五 その六 その七 その八 その九 その十 その十一 その十二 その十三 その十四
過酷な時代を生きた普通の家族、 純朴に生きる少年少女、 飼い主に忠実な二匹の犬、 時代の波に翻弄されながらも、生きることを諦めず、時にぶつかり、友情を育み、ともに成長していく。 (あらすじ) 1950年代後半の中国北西部の貧しい農村、五尺鋪(ウーチープー)。近くには黄河が流れる。この村で父と暮らす中学1年の劉火(リューフォー)は母親を洪水で失い、親友は犬の大黄蜂(ターホワンフォン)だ。村に越してきた同じ年の少女亜軍(ヤージュン)と就学前の弟亜洲(ヤーチョー)、そして犬の坦克(タンク)。後にヤージュンの親友になる小蘭(シャオラン)は吃音のある引っ込み思案の女の子。四人はいつの間にか仲良くなる。 その頃、毛沢東主席は「大躍進政策」を提唱。中国の農村では一挙に共産化が進み、人民公社や共同食堂ができる。国内の鋼鉄の生産量を上げるため、農村では競い合うように土法炉(溶鉱炉)が作られる。レンガで作った炉は温度が上がらず、村人たちは策を練るが……。少年少女にも次々と不幸な出来事が訪れる。 本編、あとがき、解説