2024年8月発売
ユルゲンシュミットに初の未成年領主が就任してから約半年。今年の貴族院では、第一位の領地となったダンケルフェルガーの領主候補生ーハンネローレが頭を抱えていた。ちょっと気弱で間の悪い彼女が、婚約者候補達から結婚相手を決めなければならない。父親が決めた幼馴染みのケントリプスかラザンタルクにとどまらず、求婚してくる異母弟のラオフェレーグ、他領の領主候補生・オルトヴィーン、縁深いヴィルフリートなど続々と候補者達が現れる。それは「縁結びの女神の握る糸」がもたらす波乱の幕開けだった!「ローゼマイン様にご相談するのです!」『女神の化身』の親友が婚約者を決めるために奔走する、時空を越えた恋愛バトルファンタジー開幕!書き下ろし短編×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!
「前線で兵を率いる第二王女シルフィーネを護衛せよ」十五歳になった辺境伯三男のシオンは、王命で帝国との国境キデラ城砦に駆り出されていた。幼馴染の少女を守るため、不慣れな戦地でも魔法で堅固な守りを築きつつ兵を援護する。どうにか戦いを優位に進めていたところ、突如「異形の生物」という血文字を残して頼れる先輩の魔術師団副団長が敵の手に落ちてしまう!不安定になる彼女を励ましながら必死に捜索しても見つからず、おまけに偵察部隊まで行方不明に。後手に回るしかない戦況に緊急の脱出経路だけでも確保しようとしたその時、城砦に不気味な足音が響きー?大切な相棒に伸びる異形の魔の手を阻め!破滅の邪神に抗う少年の急冷魔術バトル、急展開の第二巻。
地球各地に発生したダンジョンを巫女姿の美少女が世界で初めて破壊した。魔訶不思議な神通力で一撃でゴブリンを一掃!わずか半日でラスボス撃破!と前代未聞の偉業を次々達成。世間をにぎわすその正体はー「面白いのう!れべるがどんどん上がっていくぞ!」新しい文明に興味津々な狐の神様イナリだった!?ヘリコプターに炊飯器、スマホ、人間社会は知らないことばかり。中でも一番気になるのは未だ正体不明のダンジョン!貴重アイテムに目もくれず、片っ端から攻略していただけなのに、国家機関“覚醒者協会”からもVIP待遇、何故か国民的アイドルとして大バズりして?常識は0!でもお狐パワーは無限大!?最強かわいいお狐様の快刀乱麻な冒険奇譚開幕!
サザンゲート会戦から数か月後、タクヒールは一人安堵していた。それは、受け入れられるか不安だったものの、記憶の秘密の一部を母・クリスやアンたち側近に打ち明けたことで逆に皆との絆がより強固になったからであった。日夜発展するテイグーンも合わせ、「これで更に過酷な運命にも抗える!」と思った矢先ーなぜか隣領との縁談話が急浮上!?どうやら改変行動の結果、前世と歴史の流れが大きくズレてしまったらしい。自分の記憶にない事態に“どう対応すれば…”と困惑するうえ、お相手は男爵家壊滅の一因ともなったゴーマン子爵の娘。しかも正式発表前に本人が乗り込んできて、突如共同生活が始まることに!その一方、この婚約による南部貴族の団結を敵視する勢力が動き始めたようで…?“家族第一主義”な麒麟児による前代未聞の一大反逆劇、第三弾!
殺害された夫の死体を発見した貴婦人アイリーン・ドブ・ニコネル(18世紀アイルランドに実在)は、その血を手ですくって飲み、深い悲しみから哀歌を歌った。アイリーン・ドブの詩は何世紀にもわたって旅をし、3人の子どもと夫とともに暮らす、ある母親のもとにたどり着く。家事、育児、度重なる引っ越しの両立に疲れ果てた彼女は、自身の人生と共鳴するアイリーン・ドブの世界に夢中になり、やがて彼女の日常を詩が侵食し始めるー。他者の声を解放することで自らの声を発見していく過程を描き、“ニューヨーク・タイムズ”ほか各紙で話題となった、日記、哀歌、翻訳、詩人たちの人生が混交する、異色の散文作品。ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞ほか受賞。ラスボーンズ・フォリオ賞最終候補。「18世紀にアイルランド/イギリスで書かれた最高の詩」とも称される『アート・オレイリーのための哀歌』の全編訳付き。
製鉄会社の企業戦士として海外に旅立つ父とそれを見送る母と幼い兄妹。私にとって父の残像は鉄とともに生きる姿だった。-昭和の家族史。文芸社×毎日新聞(営業総本部)「第6回人生十人十色大賞」長編部門最優秀賞作品。
現代の新しい音楽を世に発信させるべく、活動の地を求めて京都にやって来たヴァイオリニストの屋島稜水(やしまりょうすい)。種々の機会を経て出会った邦楽奏者、声楽家、作曲家で構成されたユートピアの世界に舞い込むさまざまな現実との遭遇。気の合わないメンバーとの人間関係や自己の気の弱さからくるメンタルに悩みつつも、稜水は結束を呼びかけていく。精神疾患に悩みながらも、現代音楽を追求する夢を抱く若き青年の人生のプロローグを描いた青春小説。
「変な怪談を聞きに行きませんか?」会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントでとある怪談を聞いた日を境に、高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音。ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水ーあの時聞いた“変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが…選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。
高校生の目から見た日本共産党「50年問題」分裂時代。1951年、京都。電柱に貼られた民主青年団のステッカーが16歳の藍子の胸を波立たせた。イールズ声明反対、文化祭、朝鮮戦争、文学クラブ、メーデー、旗作り、山村工作隊、レポ活動…。時代と社会にスパークした藍子の青春物語。