小説むすび | 2025年10月8日発売

2025年10月8日発売

宙色のハレルヤ宙色のハレルヤ

著者

窪美澄

出版社

文藝春秋

発売日

2025年10月8日 発売

「好きだ」と言ってくれる男性と結婚するも、少しずつすれ違っていく心に気づかないふりをして生活を続けようとする「私」に、海辺の別荘で出会った隣人の画家を忘れられない「私」……。 恋に落ち、人を愛することに決まったかたちなどない。 目の前の気持ちに、ただ必死に追いつこうとする人々の姿を描いた6編の短編を収録。 一筋縄ではいかない、珠玉の恋愛小説集。 ◆◇あらすじ◆◇  夫を亡くし、10年間の結婚生活に終止符が打たれた恵美は、夫の残した別荘に暮らしている。心は悲しくもせつなくもないけれど、思い出すと目から自動的に涙が零れる。   自分が、女を好きなわけがない。そう納得させたくてした結婚だった。  ある日、隣に画家の女性が越してきた。絹香と名乗る彼女と行き来するうち、恵美は自分の胸の奥の痛みに気づく。絹香もまた、怒ったように言う。 「恵美さん、旦那さんという人がいた人だったんだ」(「海鳴り遠くに」)  高校を休みがちになった僕の家へ、夏休みの間だけはとこの桃子さんがやって来ることになった。両親の離婚により始まった母との2人暮らしにも慣れ、告白されて彼女もでき、〈幸福が加速している!〉はずだったのに……。(「風は西から」)  自分は「普通」ではない。だから木に化ける蛾のように擬態を続け、「普通」の人間なのだ、と思い込もうとした。  そうして70手前になった学校清掃員の老人はある夏、昔想いを寄せた友人によく似た少年に出会う。「男女(おとこおんな)」と呼ばれいじめられていた彼と関わるうち、自宅に招き食事をともにするようになる。だが、2人のひと夏の終わりはすぐそこまで来ていたーー。(「赤くて冷たいゼリーのように」)                                                --直木賞受賞作『夜に星を放つ』を超える感動をもたらす全6編  読み終えた後、「いろいろあるけど、こんな人生も悪くないな」と顔を上げられる、至極の短編集です。 海鳴り遠くに 風は西から パスピエ 赤くて冷たいゼリーのように 天鵞絨のパライゾ 雪が踊っている

大人の幸せは静かだ大人の幸せは静かだ

発売日

2025年10月8日 発売

ジャンル

「ものすごくいいこと」があるわけじゃないけど 「特別に悪いことのない1日」がまあまあ続いているなら あなたはもう、自分で思うよりずっとすてきな人生を生きている。 韓国で20万人が共感! 爆発的ヒット中のベストセラーエッセイが、早くも邦訳で登場しました。 日々絶え間なく訪れるストレスや苛立ちから身を守る、生活感に満ちた大人の奮闘記。 目標は、「幸せになること」より「不幸にならないこと」。 読者の心を共感でつなぐ、いま最も話題の一冊です。 ──僕らは我慢することが大人だと学んできたけれど、じつは自分の子どもにも同じような人生を歩んでほしいと思っている人はいない。大人というのは自分を最初に諦める人じゃない。自分自身にプレゼントできる人だ。(本文より) CNBLUEのヨンファさん、ENHYPENのソヌさんら、 愛読書として紹介するK-POPスターも続出。 たいせつな友だち、家族、恋人、そして、ほかの誰でもない自分自身へ 「幸せになって」という言葉の代わりにこの本をプレゼントしてみませんか? プロローグ 第1章 思いやりは体力からつくられる 第2章 よく寝るのも才能だ 第3章 知らないほうが幸せなこともある 第4章 大人の幸せは静かだ エピローグ

改訂新装版 旅人伝説改訂新装版 旅人伝説

出版社

琥珀書房

発売日

2025年10月8日 発売

「小さき生の普遍性」 排外主義の時代に抗う、金泰生文学の終着点となる名作を復刊! 「この本は、済州島で生まれた朝鮮人の「ぼく」の人生遍歴であり、他者のことばである日 本語への旅であり、朝鮮や日本の人々が織りなす海にまつわる物語である。」(本書解説より) 済州、猪飼野、京都、東京、静岡(結核療養所)、埼玉川口、長崎・・ 植民地支配と戦争の時代、平安とは遠い日常の中で一つ一つの生を慈しんだ「在日」作家の生涯の旅路がここによみがえる。 付録として、初の単行本収録となる肺結核の療養生活を描いた小説「爬虫類のいる風景」を添えて、名もなき命が息づく伝説の世界を約40年ぶりに復刊する。(本書と大きな円環をなす連作集『私の日本地図』と同時刊行) 序章 ふるさと ゴム靴 海 1 異国の町 下駄 雨靴 夢 2 メルヘンの人 手紙 花 鏡   3 旅 塩 まぶしい人 4 わが町 町に宿かる   汝もまた 長屋小景   幻の朝鮮人 5 なりわい 招かざる客   トランジスターラジオ   6 猪飼野再訪 恋文   「猪飼野」再訪   ある在日朝鮮人のオモニ   長崎からーあとがきにかえて 付録小説 爬虫類のいる風景   解説 名もなき命が息づく伝説 宋恵媛

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