2025年12月5日発売
「もういい年なのに、まだ結婚しないのか?」 電気工事士が本業のなんでも屋、織田玄徳(ゲントク)は、仕事先でのいつもの台詞にうんざり。 「俺は誰にも何にも囚われずに生涯ひとりの自由を満喫するんだ……!」 しかしそんな想いは、工事中の事故による異世界転移で突如失われてしまう。 転移した先は、魔石に文字を刻むことで便利な魔道具が生み出される世界。 雇われた商会で商売を学び、魔道具技師として独立したゲントクは、 マッチや製氷機、釣り道具やキャンプギアを開発して、 自由気ままな仕事と、スローライフを手に入れる……! もちろん結婚はしないぞ! ずっと独身って、サイコーだ!!
「異星人の次は宇宙海賊にロストテクノロジー? もうなんでもかかってきなさい!」 異星人艦隊を撃破して地球に生還したリリアン。 彼女は駆逐艦セネカの艦長に就任し、ステラをオペレーターに抜擢していた。 確かに変わり始めた未来だったが、セネカでの任務中に姿の見えない宇宙海賊が出現。 不可視の戦艦の圧倒的な性能に地球帝国艦隊は壊滅してしまう。 失われた技術(ロストテクノロジー)を搭載した戦艦に対し、 リリアンはセネカに急造の特殊兵装マスドライバーキャノンを装備させて立ち向かう! 辿り着いた敵の正体は、未来の知識にもない衝撃の存在でーー!?
「エルナさんは、僕の大切な未来の妻ですから」 晴れて王太子グラナートと婚約したエルナ。 初めての公務は隣国で行われる条約の調印式参加、という名の婚前旅行!? だが、向かった先で待っていたのは──。 「本来なら私が婚約者だったのに」 グラナートの最愛を自称する公爵令嬢シャルロッテだった。 手作りクッキーは踏まれ、お茶会ではハニートラップと、敵意剥き出しの嫌がらせの連続。 それでもグラナートのエルナへの愛は揺らぐことなく、入り込む余地はないと知ったシャルロッテの憎悪は増して……。 迎えた調印式当日、エルナの身に最大の試練が訪れる──!? 刺繍好きの平凡令嬢×一途な美貌の王太子の焦れラブファンタジー、待望の第三弾!
幼い頃の出来事がきっかけで、対人恐怖症のクリスティーナは、16歳になった今でも自分をひた隠し、地味に過ごしている。 そんなクリスティーナだけど、優しい幼馴染みのマルコムの前では心を許し、彼を信頼していた。 そしていずれは彼と婚約を結び、一緒になれると思っていた矢先、マルコムの衝撃の裏の顔を知ることに。 大好きな人に自分が疎まれているという事実に加え、そんな彼の傍らにはソフィーという彼女までいて……。 悲しみに暮れるクリスティーナの目の前に現れたのはーー学園でも絶大なる人気を誇る、雲の上の存在。 「孤高の銀狼」と呼ばれる、フェルベールだった。 少しずつ交流していく中で、クリスティーナの健気さ、そして本当の強さを知ったフェルベールはいつしかクリスティーナに心惹かれていきーー。 傷ついた伯爵令嬢の再生と、本当の愛を知る物語。
オルビアン公爵夫人ジュリエッタはある日、“前世の記憶”の夢を見る。 前世の記憶にあった小説の“悪妻ジュリエッタ”は夫レアンドロに執着し、レアンドロの命をつなぐ自身の“熱の魔力”を利用して彼を縛り付けていた。 小説の結末でレアンドロはヒロインと駆け落ちして命を落としてしまう。ジュリエッタは自身が夫の邪魔をし、死に追いやってしまうのだと気が付き、身を引くことを選んだ。 そして決意する。彼が必要とする自分の魔力だけを彼に移植して離婚する、と。 しかし、妻が消えたことにレアンドロは血相を変えてーー! “前世の記憶”に翻弄され、引き裂かれる二人の愛の物語、開幕!
「もう絶対にこの手を離さない!」 大聖女となったヴェロニカは、積年の思いを叶えたエドゼルの甘すぎる愛に翻弄されながらも、王太子妃としても幸せを噛み締めていた。 次なる行事は『春分のお祭り』。前任の大聖女であるバーシアにも招待状を送ったのだが、返ってきたのは国境沿いの町で行方不明になったとの報告。 時を同じくして、市井の研究者ユゼックも連絡が取れないことを知る。 ヴェロニカは単身、調査に乗り出すが、奇妙な音に導かれるようにたどり着いた神殿で、隠し通路に引きずり込まれーーヴェロニカ失踪を知ったエドゼルは、伝説の歯車を手に誓う。 「……必ず見つける」 エドゼルの執念を感じさせる捜索が始まるーー!
江戸時代、さまざまな身の上を生きる武家の女人たちを、山本周五郎賞作家があざやかな筆致で描く、傑作時代小説集。 馬廻りを務める高梨家の娘・織江は、縁談の話が来てもおかしくない年齢になっている。あるとき彼女は、城下のはずれで行われる荒神さまの祭礼に出かけるのだが、思わぬ事態になり……(「ぬばたま」)。 茅乃の夫・保科定八は勘定方の下役頭を務めているが、このところ顔色が冴えない。ある日彼女は夫から、藩政に関わる一大事を知らされて……(「背中合わせ」)。 中老を務める小野寺家に嫁いだ雪絵は、兄から若い長身の男を小者として抱えるよう頼まれる。この男の出現が、彼女に思いがけぬ影響を与えていく(「嵐」)ほか全七話。 収録作品:ぬばたま/背中合わせ/嵐/緑雲の陰/深雪花/縄綯い/あねおとうと 【著者略歴】 砂原浩太朗 (すなはら・こうたろう) 1969年生まれ。兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業。2016年「いのちがけ」で第2回決戦!小説大賞を受賞。2021年『高瀬庄左衛門御留書』で第9回野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。2022年『黛家の兄弟』で第35回山本周五郎賞を受賞。他の著書に『いのちがけ 加賀百万石の礎』『藩邸差配役日日控』『霜月記』『夜露がたり』『浅草寺子屋よろず暦』『冬と瓦礫』『雫峠』『烈風を斬れ』など。
母亡き後も一族から冷遇され、身代わりとして嫁いだ皇帝の手により理不尽な最期を迎えた第七王女・エリュシア。次に目を覚ますと、三年前の嫁がされる前に戻っていて…? 最悪な未来を変えるため、エリュシアは自ら死を偽装する逃亡計画を実行! 身分を隠し、魔道具師として才能を発揮して楽しく暮らす一方で、かの皇帝を失脚させようと動く皇太子・ディーデリックに協力することに。さらに母の死に一族が関係していることを知り…? 捨ててまで掴んだ第二の人生、誰にも邪魔はさせません! 策士な王女が巧妙に繰り広げる、二つの国を巻き込んだ大逆転ファンタジー!
「もう、生きていけません。さようなら」--王太子ロランは、婚約者クラリスの才能を搾取した挙句、彼女に婚約破棄と追放を言い渡す。クラリスさえいなくなれば、すべてがうまく回るーーそう信じて。しかしその直後、クラリスは大切にしていた懐中時計と意味深な手紙を残して自ら姿を消した。彼女の“死”により明るい未来に希望を抱いたのも束の間、我儘な愛人や難航する政務に振り回され、ロランは次第に追い詰められていき…。一方、姿をくらませたクラリスは、計画通りある場所へ向かっていて…? すべてを奪われた有能令嬢が仕掛けた、大逆転ファンタジー!
「僕が幼馴染と仲良くするのは君が魅力的じゃないからだ!」--婚約者から都合の良いように使われる日々を送っていた子爵令嬢リリス。以前からリリスの親友ばかりを気に掛ける婚約者にうんざりしていた。そんなある日二人の裏切りが発覚すると、痺れを切らしたリリスは二人を切り捨て、自分らしく生きることを決意! 周囲の協力を得ながら、自由になるための計画を進めていく。一方、二人を待ち受けていたのは、思い描いた未来とは程遠い現実で…? 今さら縋られても、あなた達なんて相手にしてられません! 不遇令嬢の痛快すぎる逆転劇!
「無能で醜いお前は邪魔だ」--強欲な義母義妹に虐げられた挙句、辺境へ追い出された伯爵令嬢フェリーネは、薬師として貧しく孤独な日々を送っていた。そんなある日、怪我をした男性・アレックスを偶然助け回復まで一緒に暮らすことに。誠実な彼との距離は徐々に縮まって一夜をともにし…懐妊。さらにアレックスは第二王子と判明! 彼に連れ出され、至れり尽くせりの王宮で妃として存分に愛される人生が始まる。一方、妃の座を狙っていた義妹らは全ての計画が狂い悲劇のどん底に…! 不遇な過去と決別し新天地で幸せを掴む、地味才女の大逆転!
国王崩御とともに第一王子から婚約破棄された公爵令嬢のアイリス。さらに第一王子の母・ディアドラは彼女の優秀さを疎み王宮から追放してしまう。愛する娘への理不尽な仕打ちに憤った両親は、一家揃って国を見限ることに。社交界で力を持つ母、国の重鎮である父と兄、さらに頭の切れる名宰相ーー国の要人は全員アイリスの味方だった! 自由になったアイリスがその才知を振るって幼馴染の第二王子と公爵領を盛り上げる一方、第一王子の評判は落ち、次々と人が立ち去っていて…? 100日後に全てがひっくり返る、最強公爵家のざまぁ譚、開幕!
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した公爵令嬢カロリーナ。圧倒的美貌とその気高さで知られる彼女だが、実は前世ブラック企業勤めの田舎娘。断罪イベントを無事回避し、念願叶って亡き母の残した辺境に移住するが…母の愛したミカン畑が廃業の危機!? 途方にくれていると、目の前には天然の良港が! カロリーナは海の向こうの帝国に行き、王国初の海上交易を開始する。隣国の皇太子や、やり手商人、王妃に認められて大活躍! おまけにその活躍を妬んだ傲慢貴族たちの妨害も、前世知識と商才で跳ね返していきーー!? 転生才女の幸せビジネスライフ、開幕!
無能な王女として不遇な人生を歩むはずが、本に書かれている知識やスキルを習得する特別な力を持っていた転生幼女のレオンティーヌ。仕事ばかりだった冷徹パパも、庇護欲全開でレオンティーヌを溺愛! パパとスライムを退治したり、収入に苦しむ領地に特産品づくりを提案した大活躍の日々。しかし天才幼女の噂が世界中に広まり、レオンティーヌを狙う者が現われて…!? さらに大好きなパパを狙う他国の王女が登場したり、まさかの本読みの力を失ったり波乱の連続!? でもどんなピンチも親子の絆で乗り越えちゃう! 大人気シリーズ、待望の続刊!
日本にもブラジルにもそして世界にも知られていないブラジルの俳句(ハイク)・ハイカイ文化の多様な展開について、仲介者である増田恆河(1911-2008)と当時の日系ブラジル人、増田の活動に共感した非日系ブラジル人たちによる俳句活動の功績を通して明らかにする。