2025年2月発売
「愛人が妊娠したんだ。君とは別れたい」--妹の代理で嫁ぎ、冷遇されながらも貢献してきたソフィア。夫の理不尽な理由で三年間の結婚生活はあっけなく終了するが、開放されたソフィアの心は羽のように軽かった! 「これからは、自分で自分を幸せにするわ」我慢をしてきた分、大好きな本に囲まれたおひとり様ライフを楽しもうと、傷ついた心を癒やしながら充実した毎日をスタート! そんなある日、魔導書に夢中になっていると王弟の目に留まって…? 無自覚に魔導書を解読し、精霊を召喚させたソフィアの才能は、国の危機を救う大きな存在となっていく。一方で、事業が滞り始めた元夫は己の過ちを後悔して…?
"“心読み”の能力を持つ侯爵令嬢・オティリエは幼い頃から虐げられ、魅了の力を持つ姉の使用人のような日々を送っていた。 ある日、なぜか王宮パーティーに参加することとなったオティリエ。 【心の声が読めるのか……すごくいい。】 いつものように姉の引き立て役に徹するはずが、初めて耳にした自分の能力を認める心の声。なんとその声は王太子のヴァーリックのもので!? 能力を気に入ったのか、オティリエを王太子補佐官に任命。その期待に応えるべく力を発揮するオティリエは大活躍! 徐々に自信を取り戻し、お仕事生活を満喫していく…! 「他の誰でもない、僕には君が必要なんだ」 オティリエは自分を救い出してくれたヴァーリックを上司として尊敬するなか、ヴァーリックはなんだかずっと甘々で…!? 一方、オティリエの活躍を知った姉は嫉妬に駆られ、暴走をはじめて…。 "
「少年少女譚海」掲載の冒険譚から、「新少年」掲載の短篇ミステリ、「講談雑誌」掲載の艶笑譚までーー。 文豪・山本周五郎による、これまでの全集/選集に収録されていなかったミステリを大集成! 長篇3作品、短篇10作品、すべて単行本初収録! 〈周五郎少年文庫〉の完結直後、山本周五郎の作品を蒐集されている小林俊郎氏から所有している周五郎作品のリストをお送りいただいた。そのリストには「少年少女譚海」、「新少年」を中心に、単行本未収録の二〇作品のタイトルと初出誌が記されていた(その中には長編連載『幽霊要塞』の全巻号揃もあった)。早速、小林氏に連絡を取ったところ、貴重な雑誌を貸していただくことができ、本書『山本周五郎[未収録]ミステリ集成』』の刊行に繋がった。 本書は、『山本周五郎探偵小説全集』にも、〈周五郎少年文庫〉にも収録されていない、周五郎が戦前に発表した探偵小説の中でも特に珍しい作品ばかりを収録した。全作が単行本初収録で、底本はすべて初出誌である。(「編者解説」より) 少年ロビンソン 男でなかった男の恋 新宝島奇譚 魔ケ岬の秘密 鉄甲魔人軍 H性病院の朝 接吻(キッス)を拒むフラッパー 幽霊要塞 幽霊飛行機 火見櫓(ひのみやぐら)の怪 深夜、ビル街の怪盗 少女歌劇(レビュー)の殺人 殺人円舞曲 編者解説
算術は剣より強し!? 若き日の新選組の斎藤一の兄・公明は、剣術の腕はてんでダメ。だが、得意の算術で人々のさまざまな悩みを解決していく。幕末江戸の痛快人情話。 第一章 支配勘定見習い山口公明の一日 入れ子算 油分け算 さっさだて(鶴亀算) 譲り算 虫食い算と俵杉算 交会術 子供算 第二章 誘拐(かどわかし) 奇妙な友情 百鶏算 第三章 山口兄弟 それぞれの文武 馬乗り算
不動産で財を成したサビーノは、親子の情愛を越えた親密な感情を抱く末娘グロリーニャの結婚式を翌日に控えた日、一家のかかりつけ医のカマリーニャからグロリーニャの婚約者テオフィロが、自らの助手を務める若者ゼー・オノリオとキスを交わす現場を目撃したと告げられる。上流中産階級の父親、人生を発見する若者たち、誠実で貞淑な女性たちの背後に隠された計り知れない欲望や悲劇。都会的な洗練のあるボサノヴァが流行する中で若者文化が花開き、行動も価値観も大きく変容していく60年代のブラジルのリオデジャネイロを舞台に、奈落の底に突き落とされそうな都会の現実の中で急速に崩壊しつつある社会と、上流階級の精神的な腐敗を赤裸々に描いた、ブラジル演劇の革新者ネルソン・ロドリゲスによる再評価著しい小説作品。 66年9月に刊行された直後、軍事政権の法務大臣によって「不道徳な内容と下品なことば使い」が非難され、社会秩序を乱すものとして販売が禁止されたが、著者による訴訟を経て、翌67年4月に解禁されたという経緯がある。
立原道造の詩「夢みたものは」から名付けられた総合誌の第7号。 「ゆき」の特集号です。 幅広く活躍中の作家26人による詩、短歌、短編小説、写真、絵画……88頁。 厳しい寒さが続きます。こたつの中でお蜜柑でも食べながら、本誌の中に降る様々な雪をお楽しみいただけたら幸いです。 目次より…「釣りガール佑月」「初雪になるのだろうか」「雪だるまの友情」「銀世界」「あのアプローチ」「冬色の透明な情熱」「雪の恋文」「結心」「手のひらの雪」「冬のはなうた」「春の悪戯」「ユキ」「受肉」「雪ひよこ」「雪見列車」「雪物語」「あたたかな雪」「淡雪のビール」「残雪」「流れてくるダンスダンス」「透明な水」「存在」「『そら』」「足跡」「溶けるからこそ」「雪国のマツコ」「雪の記憶」「寒椿」「ゆき」「立春」「天から送られた手紙」 「ヒヤシンスハウスの窓から」第二回はyellow氏による詩誌「Wonder」の紹介です。 私のゆきの一冊、本の紹介コーナーもお楽しみに。 本誌の夢のかけらが皆様の心に雪のように降り積もり、日々の生活が健やかに、読書や創作の広がりに繋がりますよう願っています。