2007年10月発売
クリスマスの夜、教会を訪れた広野紘は、誰かを待っているという雨宮優子とバッグをひったくられた宮村みやこと遭遇する。震災から復興を遂げた地方都市“音羽”を舞台に自分の居場所を求めるドラマは始まるーコミック、ドラマCD、TVアニメに続き、待望の小説がついに登場。大人気PCゲーム「ef-a fairy tale of the two.」の前編にあたる「first tale.」第一章をノベライズ。
映画研究部を退部して2か月。堤京介は映画のネタを探して校内を歩いていた。ふと夕陽のさしこむ体育館に入ると、そこにはバスケットボールを手に、シュートしようとする新藤景の姿があって…。コミック、ドラマCD、TVアニメに続き、待望の小説がついに登場。大人気PCゲーム「ef-a fairy tale of the two.」の前編にあたる「first tale.」第二章をノベライズ。
「ウンラート(汚物)教授」のあだ名で呼ばれる初老の教師ラート。ある日、生徒を追って夜の街に出た彼は、大衆酒場の若き歌姫に出会う。彼女とつきあううち、教壇の権威としての立場を忘れた彼は、社会憎悪の裏返しである破滅的愛を、彼女一人に注ぐようになっていく…。マレーネ・ディートリヒ主演映画『嘆きの天使』原作。
商家から武家へ嫁いで楽をするはずだったのに、甲斐性なしの亭主殿のせいで、自ら的屋となって一家を支えた女。大名の姫君から一転、芸者として身をたてた女。髪結いの見習いから、お雇い外国人のもとに嫁入りした女…。激動の維新を乗り越え、幕末から明治を生きた女たちの奮闘を、情緒あふれる語り口で描いた全四篇。
警視庁特命係ー“陸の孤島”“人材の墓場”と呼ばれるこの窓際部署に所属するのは、切れすぎる頭脳をもつ変わり者の杉下右京と、熱血漢で人情家の亀山薫、ふたりだけ。右京の深く鋭い推理と、薫の神憑り的な山カンで、様々な難事件を解決していく。人気ドラマ待望のノベライズ!連続ドラマ以前のプレシーズン3話を収録。
小学生の弘海は、体に異変が起こり、水の中を好むようになる。心配した両親は、世界中に同じような子供がいることを知るが…。少年少女の淡い恋心と家族の絆を描く『いま、会いにゆきます』に連なる長編小説。今や映像の世界でも注目の市川ワールド、待望の文庫化。
ラブホテルで惨殺された、身元不明の全裸女性。それはかつて私が情事を重ねた娼婦なのか?そもそもこの“小説”を書いたのは、誰だ…?奇怪なデビューから10作目、常に進化する作家「藤谷治」の、不敵な企み。
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡るー。黒い冬の海と親子の禁忌を圧倒的な筆力で描ききった著者の真骨頂。
素朴で真面目で礼儀正しくて。一見ふつうの5年生だけど彩乃ちゃんには、見えている。周りの人のちょっとした未来。うまくいかない相手と仲良くする方法。幸運をよぶ少女と迷える人たちのひと夏のできごと。注目の著者が描く優しいファンタジック・ストーリー。
8歳の男の子ジョーダンの祈りは、神様宛の1通の手紙になった。「お願いだからぼくにパパを送ってください」それを託された母のミーガンは、13歳の夏、湖で出会った不思議な少年の言葉を思い出す。当時、両親が別れてしまった彼女に、その少年は、いつか本当の愛にめぐりあうこと、奇跡が起こることを約束してくれたのだ。しかし、それは実現しなかった。それ以来、愛を信じなくなったミーガンは、ある日、セントラルパークのベンチで悲痛な表情をした男性を見かけ、なぜか胸騒ぎを覚える。それは…。『ギデオンの贈りもの』に続く、“赤い手袋の奇跡”シリーズ第2作。“新しいクリスマスの名作”、感動の全米ベストセラー。
ウォッチメイカーと名乗る殺人者あらわる。その報がリンカーン・ライムのもとに届いた。手口は残忍で、いずれの現場にもアンティークの時計が残されていた。やがて犯人が同じ時計を十個、買っていることが判明したー被害者候補はあと八人いる!だが、いつ、誰が、どこで?尋問の天才キャサリン・ダンスとともに、ライムはウォッチメイカー阻止に奔走する。一方、刑事アメリア・サックスは別の事件を抱えていた。会計士が自殺を擬装して殺されたー事件にはニューヨーク市警の腐敗警官が噛んでいるようだった。捜査を続けるアメリアの身に危険が迫る。二つの事件はどう交差するのか?史上最強の敵、登場!時計じかけのごとく緻密な犯罪計画をひっさげてライムとアメリアを翻弄するウォッチメイカー。熾烈な頭脳戦に勝利するのはライムか殺人者か?ドンデン返しに次ぐドンデン返し。あまりに緻密な犯罪計画で読者を驚愕の淵に叩き込む現代最高のミステリー・シリーズ最新作。
自由闊達で洒脱な文化人、反骨の文筆家として文化・文政年間を鮮やかに生き、歴史書『日本外史』で幕末の若者の心を尊皇へと傾けたひとりの男の人生は、父への反抗から始まった。儒家の大家である厳格な父・春水と、父が信奉する幕藩制度への反抗心は青年山陽の心をむしばみ、ついには脱藩を決意させる。自らの欲望を制御できず放蕩を繰り返し、幽閉されても「都に出て文で名をあげる」夢を捨てきれず、京に出て…青年・山陽に翻弄される頼一族。だが、山陽の夢を誰よりも早く理解し、応援したのは母の静だった。文化文政期が生んだ最高峰の文筆家、頼山陽の破天荒な思春期。
父・春水の死後、偉大だった父を乗り越えるべく、幼き日からの夢であった歴史書『日本外史』の執筆・推敲を続けていく山陽。だが、反幕府的な内容をはらむ『日本外史』を世に出すために、権力者におもねることなど、できはしない。一方、そんな山陽を愛し、支え、励ましつづけたふたりの女性-独身を貫き、自ら書画をたしなむ才女・細香と、家庭的で気働きのきく若い妻・梨影。あまりにも対照的なふたりは、山陽に翻弄されつつも、その生き様に当時の女性が知らなかった「自由」の夢をみた…。幕末の歴史を変え、戦後封印された思想家頼山陽の波瀾万丈の生涯!中国新聞に連載され大評判の小説がついに単行本化。