おむすび | 2024年1月26日発売

2024年1月26日発売

二人キリ二人キリ

出版社

集英社

発売日

2024年1月26日 発売

その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡したーー 脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。 以来、ゆえあって定の関係者を探し出し、証言を集め続けてきた。 定の幼なじみ、初めての男、遊郭に売った女衒、更生を促した学校長、被害者の妻、そして、事件から三十数年が経ち、小料理屋の女将となっていた阿部定自身……。 それぞれの証言が交錯する果てに、定の胸に宿る“真実”が溢れだす。 性愛の極致を、人間の業を、圧倒的な筆力で描き出す比類なき評伝小説。 作家デビュー三十周年記念大作! ■著者紹介 村山由佳(むらやま・ゆか) 1964年東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て作家デビュー。93年『天使の卵─エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で直木賞、09年『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞、21年『風よ あらしよ』で吉川英治文学賞を受賞。エッセイ『命とられるわけじゃない』『記憶の歳時記』、小説『ある愛の寓話』『Row&Row』など著書多数。

わたしは異国で死ぬわたしは異国で死ぬ

大勢の平和的抗議者たちが特殊部隊ベルクトに攻撃され、負傷者や死者が出ている。ウクライナは事実上、非常事態となっていた……。 ボストンから来たウクライナ系米国人女性医師、チョルノービリ原発近郊出身の鉱山技術者、かつてFEMENに参加した青い髪の女性活動家、独立広場でピアノを弾く元KGBスパイの老人、そしてジャーナリストたち……。 冬のウクライナ、首都キーウで交錯する、それぞれに過去を抱えた人々の運命。激動の時代を背景に展開する喪失と希望への物語。 史実とフィクションで織りなす、圧巻のデビュー長篇小説。 2022年度ニューヨーク公共図書館若獅子賞受賞作。 (原題 I Will Die in a Foreign Land) 【著者略歴】 カラーニ・ピックハート (Kalani Pickhart) アリゾナ州立大学でクリエイティブ・ライティングの修士号を取得。同大学の生涯学習センター(ヴァージニア・G・パイパー・センター)およびアメリカ合衆国国務省東ヨーロッパ・ユーラシア研究局の特別研究員として奨学金の給付を受ける。長篇デビュー作となる本書で2022年度ニューヨーク公共図書館若獅子賞を受賞。 【訳者略歴】 高山祥子(たかやま・しょうこ) 1960年、東京都生まれ。成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科卒業。翻訳家。訳書にレスリー・M・M・ブルーム『ヒロシマを暴いた男』(集英社)、ジャネット・スケスリン・チャールズ『あの図書館の彼女たち』(東京創元社)、キャサリン・ライアン・ハワード『56日間』(新潮文庫)ほか。

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