著者 : 椎名くろ
これは、彼女が彼女になる前の話ーー。 激動の生徒会選挙は、だれも予想しない結末で幕を閉じた。 「こんなはずじゃなかった」耕平は混乱し、後悔し、それでもみなの想いが、成し遂げたい理想があるから、次の策を必死に考える。だが彼の前に、“メインヒロイン“が姿をあらわす。 「こんな現実でもーー認めるしか、ないんだよ」彼女の口から語られるのは、かつてあった、そしてこれから起こるであろう“現実“の話。--清里芽衣という一人の少女の、過去と現在の話。 『実現するラブコメ』は、現実の大きな壁に阻まれる。
高校生活初日の朝、佐久間伊織は銀髪碧眼の少女と猫が相対している場面に遭遇する。近づく猫に対して困惑気味の少女が発する言葉はーー。 「こ、こっちに来ちゃだめにゃー」 思わぬセリフに困惑する伊織に気づき、足早に去る少女。これが涼原楓との出会いであった。 楓と同じ高校、同じクラスとなった伊織だが、楓を見ているうちに、彼女がほとんど感情を表に出さないことに気づく。だが偶然楓の笑顔を目にしたことで、伊織は心動かされーー。 感情の乏しい少女を笑顔にさせる、甘くも焦れったい恋の物語が幕を開ける。
第三章 生徒会長ヒロインを確立せよ! 7月初旬、耕平はとあるラブコメを画策していた。 それは、日野春幸先輩の推薦人として“生徒会選挙イベント”を実現すること! 庶務・会計監査を務める彼女なら、必ず立候補するはず。 選挙を通じて、育まれていくヒロインとの関係。密かに芽生える恋心・・・・・・。 そんな妄想を胸に意気込む耕平だが、先輩は選挙に出馬しないつもりらしい!? あの手この手を尽くすが、なかなか意志は固いよう。すると、その様子を見た鳥沢から、ある頼み事を持ちかけられるーー。 さまざまな思惑が交差する、『実現する』ラブコメ第三弾!
第二章 サブキャラをラブコメ落ちさせよ! トンデモ理論で共犯者・彩乃を『幼馴染』にでっち上げ、なんとか危機を乗り切った耕平。 作り上げた友達グループとの親交も順調。 「これで理想のラブコメができるはず!」いざ実現に向け行動を開始するーーが、クラスが全然ラブコメにノッてくれない! 1年4組を「ラブコメできるクラス」にするには、サブキャラたちの協力が必要。 『昼食時のオタトーク』『自由時間のバレーボール』『地域清掃ボランティア』さまざまなイベントを駆使して絆を深め、徐々にクラスを盛り上げていく。 だが、勝沼あゆみが不穏な動きを見せておりーー!? ーーラブコメは『実現する』時代へ! 待望の第二弾登場!!
データでつくる最高の理想郷(ラブコメ)! 「ラブコメみたいな体験をしてみたい」 ライトノベルを嗜むすべてのラブコメ好きは、一度はこう思ったことがあるのではないだろうか? ヒロインとイチャラブしたり、最高の友人達と充実した学園生活を送ったり。 だが、現実でそんな劇的なことが起こるわけもない。 義理の妹も、幼馴染も、現役アイドルなクラスメイトもミステリアスな先輩も、それどころか男の親友キャラも俺にはいない。 なら、どうするか? 自分で作り上げるしかないだろう! ラブコメに必要なのは、データ分析と反復練習! そしてーー 第14回小学館ライトノベル大賞、優秀賞受賞作。 ライトノベルに憧れた俺ーー長坂耕平(ながさかこうへい)が、都合良くいかない現実をラブコメ色に染め上げる! 【編集担当からのおすすめ情報】 青春ラブコメの新ステージ『ラブコメをつくる』に挑戦した本作! 良い意味でぶっ飛んだ現実的ラブコメづくりに注目です!!